chain リアルワールドの追憶

右利 千

始まり

朝起きたら、目の前によくわかんない人がいた。
直也:「おはよ!ところでここ俺ん家なんだけど!」
初対面でもまずは元気な挨拶からだ。
神様:「おはよ!じゃあ場所を変えて話そっか!」
いきなり俺はよくわからないところに飛ばされた。
直也:「やっぱり?おかしいと思ったんだよね−、鍵閉めてたはずなのにな−って」
魔法使いが家に来るのは珍しくない。この世に数十人しかいない同業者の中でも俺は特に強い。だから会いに来る人もちらほらいる。
神様:「話が早くて助かるなぁ。君、神様になりたくない⁇」
直也:「え?」
このイベントは知っていた。この世界には神様がいない。目の前にいるのは他の世界の神様だ。
神様:「なりたい!?」
直也:「でも確かそれ、他の世界から来る、、」
神様:「悪魔とか天使と戦うってことだね!」
直也:「ちょっとハードル高くない?」
神様:「まぁ確かに魔法世界から来る代表者は君より何倍もすごい魔導師だし天使や悪魔に関してはどれだけ頑張っても勝つことは出来ないと思うけど、、、」
直也:「嘘!?そんなに強いの!?」
神様:「いやでも!このゲームに参加してくれるなら、君が望む物、なんでも参加賞としてあげられるよ!」
直也:「どんなものが貰えるの?」
神様:「戦いに役立つ物なら手っ取り早く神器もらっとけば⁇」
直也:「それもらえるの!?」
神様:「ふっ!特別だぞ?」
直也:「でもそんなに種類ないんだろ?戦に使える物なんてあるの?」
神様:「あるよ!この中から好きなの選びな!」
日本刀、タネの入った小瓶、分厚い本、四角い十字架、オシャレな十字架、ダガー、カードケース、箱、まが玉、人形、手袋、槍、ローブ。
直也:「どれが強いの?」
神様:「それは自分で考える!」
直也:(日本刀は強そうだけど自分で作れるし、大事なのは能力だよな)
神様:「一応どれも神器なんだし全く使えないってことはないと思うよ?」
直也:(他の参加者はバカみたいな威力の魔法を撃ってくる。それに対抗するなら魔導書だ。多分この分厚い本。でも魔力とか考えるとやめといた方がいいか、、、)
神様:「ほらほら早くー」
直也:(魔導書以外なら防御か回復を選ぶべきだな。それっぽいのは十字架と小瓶、あっ十字架二個ある。あとこの箱も救急箱的ななにかだったりして、、、カードケースも気になるし)
神様:「決まったー?」
直也:「十字架と小瓶と箱とカードケースの名前を教えてもらえたりする?」
神様:「七十二柱と悪魔の十字架、命のタネ、パンドラボックス、変身ベルトだね。」
直也:「命ってことは死んだ人を生き返らせたり、命を2つに増やせたりするの?」
神様:「んー、例えばタネをこの鉛筆に使うと、、、」
直也:(!?)
神様:「鉛筆には生命としての機能が備わってないから、すぐ死んじゃうしただの無駄遣いだけどわかったでしょ?」
直也:「たしかに、一瞬だけど生きてた。」
神様:「自分に使えば二重人格なんてことも出来るんだけど、二回死ねるって事にはならないよ。」
直也:「十字架は?」
神様:「日の出てる間だけ不死身になれるのと、意のままに振り回せたり数を増やせたりするよ〜。」
直也:「カードケースは?」
神様:「異世界の亡霊を各一人まで憑依することができる!」
直也:「どれも強そうだな、、特に不死身。でも日の出てる間か、、、」
神様:「さぁ!どれにする?」
直也:「決めた。変身ベルトにする。」
神様:「そっかそっか!それじゃどーぞ!」
直也:「こんなプラスチックで出来てそうなのが神器、、?」
神様:「ちなみにパンドラボックスは神器を保管するのに使われてる箱だから、あれを選べば全部貰えたんだけどね〜。」
直也:「え!?ちょっ、やっぱ、、」
神様:「さてと!参加賞も渡した事だし、ルール説明をするよ!」


箱にしときゃ良かった。

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