虚弱生産士は今日も死ぬ ―小さな望みは世界を救いました―
多世界バトル前篇 その19
月末御礼の連続更新です(01/12)
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体が爆発する……まあ、それ自体はなんというかいつものことなので慣れた。
だが、その感覚は普段と違う……外部の影響に巻き込まれるというのがいつものもの。
今回の場合、爆発は紛れもなく俺の内部から引き起こされていた。
いかに死んでからもある程度滞在できるとは言え、動ける体が失われれば意味が無い。
「──とでも考えたのでしょう。ええ、とてもいい考えでした」
「…………嘘でしょ」
「いえいえ、かなり驚きましたよ。人体に作用する魔法、それは圧倒的な差が無ければ不可能なはずですがね」
唖然とする対戦相手のぼんぬ……女性はグロへ耐性が男性より強いと聞くが、自分でしたことにも拘らず顔が真っ青になっていた。
おさらいだが、『生者』の効果は死に戻りの座標を調整できるというもの。
おまけにサブ[称号]をセットできるというのもあるが、それは本当に関係ない。
重要なのは、『生者』そのものには大した効果が無いこと。
本当に意味があるのは、『生者』がその権能で内包する『生』と『死』の[称号]。
完全に死亡すれば、強制退場になるので敗北扱いになる。
しかし、延命行為そのものは無効化されないので、その間に抗えばいいのだ。
完全に生命力が枯渇しているので、回復して元通りとはいかない。
だが、死に戻りとは失われたモノを別の場所で補うからこそ強制回収される。
つまり──
「殺し切れなかったわけですね。ええ、次は頑張りましょう」
「……化け物じゃない、そんなもの」
「失礼ですね。この世界のルールに則って、至って真面目に語っているのですが?」
体は破裂をした結果、部分欠損はともかく体中から血が噴き出していた。
それでも血液が失われすぎて死のうとも、退場になることは無い。
死亡後も一定時間活動できる、『死兵』や『死闘の越境者』といった[称号]。
それに加え、肉体の再構築速度を高めることができる『死に狂い』。
何より、即座の修復とデスペナの無効化を可能とする『死を極めし者』。
これは回数制限があるので何度も使えないが、やり方次第で俺は無限に戦える。
本来はセットできる[称号]に制限が課せられ、重複して使うことができない。
だが、『生者』はそんな法則をも捻じ曲げている……それこそが『超越者』な理由だ。
「では、こちらから反撃と行きましょう。先ほどの種は割れています、無駄な抵抗はされないことをオススメしますよ?」
「するわけないでしょ!」
杖を一振り、それだけで俺の体は再び内側から風船のようにパチンッと弾ける。
無詠唱か……法則を解かない限り、こうして魔法で蹂躙され続けるな。
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体が爆発する……まあ、それ自体はなんというかいつものことなので慣れた。
だが、その感覚は普段と違う……外部の影響に巻き込まれるというのがいつものもの。
今回の場合、爆発は紛れもなく俺の内部から引き起こされていた。
いかに死んでからもある程度滞在できるとは言え、動ける体が失われれば意味が無い。
「──とでも考えたのでしょう。ええ、とてもいい考えでした」
「…………嘘でしょ」
「いえいえ、かなり驚きましたよ。人体に作用する魔法、それは圧倒的な差が無ければ不可能なはずですがね」
唖然とする対戦相手のぼんぬ……女性はグロへ耐性が男性より強いと聞くが、自分でしたことにも拘らず顔が真っ青になっていた。
おさらいだが、『生者』の効果は死に戻りの座標を調整できるというもの。
おまけにサブ[称号]をセットできるというのもあるが、それは本当に関係ない。
重要なのは、『生者』そのものには大した効果が無いこと。
本当に意味があるのは、『生者』がその権能で内包する『生』と『死』の[称号]。
完全に死亡すれば、強制退場になるので敗北扱いになる。
しかし、延命行為そのものは無効化されないので、その間に抗えばいいのだ。
完全に生命力が枯渇しているので、回復して元通りとはいかない。
だが、死に戻りとは失われたモノを別の場所で補うからこそ強制回収される。
つまり──
「殺し切れなかったわけですね。ええ、次は頑張りましょう」
「……化け物じゃない、そんなもの」
「失礼ですね。この世界のルールに則って、至って真面目に語っているのですが?」
体は破裂をした結果、部分欠損はともかく体中から血が噴き出していた。
それでも血液が失われすぎて死のうとも、退場になることは無い。
死亡後も一定時間活動できる、『死兵』や『死闘の越境者』といった[称号]。
それに加え、肉体の再構築速度を高めることができる『死に狂い』。
何より、即座の修復とデスペナの無効化を可能とする『死を極めし者』。
これは回数制限があるので何度も使えないが、やり方次第で俺は無限に戦える。
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だが、『生者』はそんな法則をも捻じ曲げている……それこそが『超越者』な理由だ。
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