世界は何も変わらない。変わったものはルールだけ。
7億-3000万。人生とは、ゲームである。
「お、起きてきたか。朝は意外と遅いんだな?魅流」
何ニヤニヤしてんだこの馬鹿は朝っぱらからうぜぇな。
「はよ。そういうお前は意外と早起きなんだな」
いつもは朝練でもしてるからか?早起きが習慣づいてんのか。良い事だ。
「おはよ。この時間帯はいつも道場で朝稽古だからな。6:00には目が覚めるんだ」
ビンゴっつか早ぇな。いつも6時に起きてんのか。絶対無理だわ。あとこいつ意外とって言葉に気づいてねぇな。
「おはよう、魅流。ラーメン出来てんぞ、桐生も取ってこい」
「おはようせんせ。ありがとね。ありがとついでにご飯食べたら二人に相談があるから」
あぁ朝ごはんにラーメン…。きつい…。胃もたれ、絶対内容量多い(1人分)。食べるけど。1日3食バランスよく。せんせーはそういうとこ厳しいんだよね、ありがたい事に。まぁ現状バランスのいい食事なんて出来るかは定かじゃないけど。
あ、しょうゆだ。良かったとんこつじゃなくて。
いただきまーす。
8:17。
「で?相談ってなんだよ」
本題に入るのが早いっつの。閑話休題どころじゃねぇわ。まぁ早めの方が良いんだけど。
「【Brain】ってアプリ知ってる?若しくはMサイト」
せんせーなら知ってるかな?天川関係だし。
「知らん!スマホゲームなんてしないからな。テレビゲームはするけど」
「俺も知らねぇな。それがどうした?」
2人とも知らないか…。
ま、見せた方が早い。
「とりあえずアプリダウンロードして。説明あるから、それも読んで。読んだら言ってね」
その間俺はMサイトについて調べる。結局さっきはBrainってアプリの事しか調べてない。まぁそれも完全じゃないけど。
…なるほどね。Brainの上位互換って言ってたけど、そうでもないな。
・ポイント交換
・プレイヤーランキング
・ギルドランキング
・他のMとのチャット
・賭け
Mサイトで出来ることは主にこの5つ。しかもこれはプレイヤー全員ができることじゃなくて、Mと認められた奴、つまり天川関係の人間だけって事だ。現状をゲームと称して、どのプレイヤーが生き残るかどうかに自分の所有するポイントを賭けて楽しんだり、同族兼好敵手たちとチャットで談笑したり自慢しあったりってのが主な使い方だな。
高みの見物ってかクソ喰らえよ蛆虫共。あーぁあ、朝から気分悪ぃ吐きそうおえ。マジありえねぇ死ねよゴミカス。
「魅流。ゲームってなんだ、これがどうした?」
「ん、説明読んだ?」
「あぁ、読んだ…けど。なんか、なんかのルール?みたいなのが書いてあった。そんでそっからシーンが切り替わって、今は交換と管理って項目があるだけだぞ?」
…はぁ?
「おっさん言葉の解説は?」
「なんだそれ?」
「俺も桐生と同じだったが」
……どういう事だ?俺だけにあの喋り口調の説明があった?なんで。
「…とりあえず、講座に預けてるお金をポイントに交換するって念じてみて」
「「……」」
「ポイント、いくつになった?」
「51万ちょっとだけど…ん?」
「4億3800万くらいだな」
「はぁ!?え、天川先生なにそんなに稼いでんの!?」
「あー、こりゃあれだ。まぁ使い道なんてなかったからな」
「うっそだろやべぇ…」
……。
「ねぇ。それほんとに全財産?実際より少し多いんじゃない?」
「え?あぁ確かにオレ、銀行には25万くらいしか入ってなかったけど…なんで分かったんだ?」
「5000万くらい増えてんな」
…ふーん、そう。
「順を追って説明しようか。俺も全部把握してるわけじゃないんだけど。」
「ゲームってのは、今この状況を指している。屍者の蔓延る外の現状が、即ちゲームワールドだ。
このゲームのルールは読んでもらった通り、ポイントが全て。つまりポイントは集めておいて損は無い。」
「…この状況がゲーム、?人が、死んでる今が!?」
「らしいね」
「いっみ分かんねぇよ!?だって、そんな…ある訳ないだろう、命懸けの遊びなんて…」
「落ち着け桐生。気持ちはわかるが、今は魅流の話を聞く時だろう」
…つっても、ホントに訳わかんないのは一緒なんだけどねぇ。
「大前提として、これは命懸けのゲームのようなものって事を認識する事。そして現状ちょっと不味いんだよね。いつニュービーイベントってのが終わるのか分からないけど、このままじゃ桐生がゲームオーバーになる」
だから、
「ギルドつくろ。詳しい話はそれからね」
「「…ギルド?」」 
そ。ぎるど。
「うぉぉおぉおおぉ…すっげぇな。何だこれ、
所有ポイント:7億4400万って…ん?え、待てこれってつまり」
ん?何こっち見てんだよ駄犬が。…あぁ。
「3億522万。俺のポイント」
「さっ、3、億…。お前学生じゃねぇのかョ…」
「バイト代が2億くらい貯まってたんだよ」
「ウソだっっっっ!!!!???バイト代ならオレだって貯めてたわ!それでも25万なんだぞ!桁違いにも程があるだろう!?つかあとの1億何なんだよ!?」
ったくうるせぇなぁ…。
「嘘じゃねぇよ。あとの1億は期待、だろうな」
「…期待、だ?プレイヤーとしてデビューするそいつへの先行投資って事か。」
「正解だよ、せんせ。」
その通りだと思う。
「…え、え、何2人で納得し合ってんのオレも混ぜてくれよ!」
あぁうるさいホントに。
「まぁ、要約すると。たくさんのプレイヤーがいる中で、個人若しくはギルドで生き残る為にポイント貯めろよってゲーム。敵は外にいる屍者それ以外も然り。プレイヤーもそれ以外もお構い無しに巻き込まれるだろうね。交換ってので何かをポイントで買ったり、何かを売ってそれをポイントにしたりって事が出来るらしい。やり方はさっきの通り。アプリ開いて念じるだけ」
「…何か、てぇのは?」
「何故か俺にだけあったおっさん口調の説明曰く、''あらゆるもの''らしいよ。出来れば試してほしいんだけど。ぱっと思いつく欲しいものなんて無かったから、まだポイントと物資の交換はやってないんだよ」
「あ、じゃあ俺。やっていいか?」
「良いけど何交換すんの?」
「真剣だ」
へぇ。剣道部って真剣使うの?そんなことないはず何だけど。
「使えんの?」
「あぁ。何度が振ったことあるし」
…何度が振ったことある、ねぇ。一朝一夕で扱えるもんじゃないんだけど。まぁ剣に関しては、って感じなのかな。
「…ん、うぇ!?」
「んだ、これ…」
うっわ、何これすっげぇレーザー?カメラのレンズから出てんの?
あ、日本刀出てきたやべぇなこれテレポート?ますますゲームらしさが出てきてる…。
「先生、これ技術的にどうなの?天川が開発出来ると思う?」
「天川が?さぁ、どうだかな。俺の知らん所でも色々やってる事は確かなんだが…何で天川なんだ?」
え?あぁそっかせんせーサイトから入ったんじゃないんだ。
「せんせーはMサイトっての調べてみて」
ぅぅううるっせぇえぇよ馬鹿犬が。はしゃいでんじゃねぇボケ。
「五月蝿い喧しい騒々しい騒がしい姦しい黙れ。」
「…すいません」
「さっき言った期待な。せんせーの言う通り、初心者に対する期待の分だけ高いポイントが初期にもらえてる。何でかってーと、そもそもルールにポイントが0になればゲームオーバーですって書いてあるからだ。」
「あ、そっか。最初のポイントが無かったら登録した瞬間にゲームオーバー…」
そーゆーことな。
「つまり…俺って26万の価値ってこと?え、それって少ないよな?先生は5せんま…5000万!?」
…まぁ、そうだな。その通りだ。いや、26万の犬って考えると高いがな。
「ま、ちょ、え、え。まったまった魅流って確か」
「1億だけど」
「格差社会……」
まぁ人生そんなもんだろう。俺は元々天川に目をつけられてるんだから仕方が…。
待て、このゲームはいつから存在してる?まさか、俺の実験動物時代からあってる訳じゃねぇよな…。だがだとしたら、講座に振り込まれてた2億は…。あいつらは3億の価値を俺に見出してるって事か…?
……いや、考えすぎか。
「あぁ、なるほどな。お前の機嫌が悪くなったわけだこりゃあ」
「気づいてたんだせんせ」
まぁあからさまにテンション下がったんだけど。せんせにとっては腐っても身内だからな義理だけど。尚更でしょうよ。
「まぁそれはいいや。ポイントを稼ぐ点において、そのサイトは使えるし」
「ん、ん?なんの話だよ?」
「プレイヤーにポイント賭けて博打ってんだ。このサイト見てる天川関係者がな。」
「それって、俺達も賭けの対象ってことか?」
「然り。ランキングにしっかりプレイヤーネームが刻まれてる」
あ、因みに俺の名前はミル。せんせーは白で桐生はモノノフらしい。
何でせんせーは白って思うかも知れないけど、先生いつもは白衣着てんだよね。今着てないけど。汚れの無い白が好きなんだと。
「なんだよそれ、気分悪いな。…26万しかつけなかったくせに」
まだ引きずってたのかよ。
「まぁ、桐生は天川にはあまり関わりがないからだろう。俺たちと比べてな。これから活躍して、後悔させてやりゃいいだけの話だ」
「…そう、だよな!」
ちょろ。
どんだけだよこいつ本当に高校生か?
せんせの肩震えてんの気づいてんのか?気づいてねぇな。…あん?
「おいその刀3000万もしたのか」
「…え?」
所有ポイント:7億1469万7692
「……え、うぇ!?うわわわポイントなんて見ずに良さそうなの選んじまった!!?」
…こいつ馬鹿。ほんとに馬鹿。
「お前のプレイヤーネーム、狗な」
「……」
つか3000万の刀って何だ。
「絶刀・霸霄。天を統べ、司る壱振り。其は刃を象る天そのもの。恵みの雨を乞い、怒涛の雷雲を呼び、凍てつく氷を生み落す。最高ランクの刀…だとよ。」
んだその無駄設定…厨二かよ。
「はぁぁぁぁあぁ…、まぁポイントにしたって元は取れないだろ。持ってろよ」
「え、良いのか…?」
「要らねぇのか」
「要る。要ります!」
なら使えよ。まぁ使う機会なんてない方がいいんだろうが、そうも言ってらんねぇだろ。良さそうなの、ねぇ。この馬鹿の勘を信じてみるか。
「まぁ、色々あったけどそんなもんだろ。んなわけで、だ。ここに居るために必要なのは、ポイント使えば全部揃う事が分かったんだがな…」
「…今後どうするか、変わってくるか」
そだねぇ、変わるだろうさ。
だってもうぶっちゃけ、ここに居る意味なんてあるの?
9:02。
デスゲームに向けて。
何ニヤニヤしてんだこの馬鹿は朝っぱらからうぜぇな。
「はよ。そういうお前は意外と早起きなんだな」
いつもは朝練でもしてるからか?早起きが習慣づいてんのか。良い事だ。
「おはよ。この時間帯はいつも道場で朝稽古だからな。6:00には目が覚めるんだ」
ビンゴっつか早ぇな。いつも6時に起きてんのか。絶対無理だわ。あとこいつ意外とって言葉に気づいてねぇな。
「おはよう、魅流。ラーメン出来てんぞ、桐生も取ってこい」
「おはようせんせ。ありがとね。ありがとついでにご飯食べたら二人に相談があるから」
あぁ朝ごはんにラーメン…。きつい…。胃もたれ、絶対内容量多い(1人分)。食べるけど。1日3食バランスよく。せんせーはそういうとこ厳しいんだよね、ありがたい事に。まぁ現状バランスのいい食事なんて出来るかは定かじゃないけど。
あ、しょうゆだ。良かったとんこつじゃなくて。
いただきまーす。
8:17。
「で?相談ってなんだよ」
本題に入るのが早いっつの。閑話休題どころじゃねぇわ。まぁ早めの方が良いんだけど。
「【Brain】ってアプリ知ってる?若しくはMサイト」
せんせーなら知ってるかな?天川関係だし。
「知らん!スマホゲームなんてしないからな。テレビゲームはするけど」
「俺も知らねぇな。それがどうした?」
2人とも知らないか…。
ま、見せた方が早い。
「とりあえずアプリダウンロードして。説明あるから、それも読んで。読んだら言ってね」
その間俺はMサイトについて調べる。結局さっきはBrainってアプリの事しか調べてない。まぁそれも完全じゃないけど。
…なるほどね。Brainの上位互換って言ってたけど、そうでもないな。
・ポイント交換
・プレイヤーランキング
・ギルドランキング
・他のMとのチャット
・賭け
Mサイトで出来ることは主にこの5つ。しかもこれはプレイヤー全員ができることじゃなくて、Mと認められた奴、つまり天川関係の人間だけって事だ。現状をゲームと称して、どのプレイヤーが生き残るかどうかに自分の所有するポイントを賭けて楽しんだり、同族兼好敵手たちとチャットで談笑したり自慢しあったりってのが主な使い方だな。
高みの見物ってかクソ喰らえよ蛆虫共。あーぁあ、朝から気分悪ぃ吐きそうおえ。マジありえねぇ死ねよゴミカス。
「魅流。ゲームってなんだ、これがどうした?」
「ん、説明読んだ?」
「あぁ、読んだ…けど。なんか、なんかのルール?みたいなのが書いてあった。そんでそっからシーンが切り替わって、今は交換と管理って項目があるだけだぞ?」
…はぁ?
「おっさん言葉の解説は?」
「なんだそれ?」
「俺も桐生と同じだったが」
……どういう事だ?俺だけにあの喋り口調の説明があった?なんで。
「…とりあえず、講座に預けてるお金をポイントに交換するって念じてみて」
「「……」」
「ポイント、いくつになった?」
「51万ちょっとだけど…ん?」
「4億3800万くらいだな」
「はぁ!?え、天川先生なにそんなに稼いでんの!?」
「あー、こりゃあれだ。まぁ使い道なんてなかったからな」
「うっそだろやべぇ…」
……。
「ねぇ。それほんとに全財産?実際より少し多いんじゃない?」
「え?あぁ確かにオレ、銀行には25万くらいしか入ってなかったけど…なんで分かったんだ?」
「5000万くらい増えてんな」
…ふーん、そう。
「順を追って説明しようか。俺も全部把握してるわけじゃないんだけど。」
「ゲームってのは、今この状況を指している。屍者の蔓延る外の現状が、即ちゲームワールドだ。
このゲームのルールは読んでもらった通り、ポイントが全て。つまりポイントは集めておいて損は無い。」
「…この状況がゲーム、?人が、死んでる今が!?」
「らしいね」
「いっみ分かんねぇよ!?だって、そんな…ある訳ないだろう、命懸けの遊びなんて…」
「落ち着け桐生。気持ちはわかるが、今は魅流の話を聞く時だろう」
…つっても、ホントに訳わかんないのは一緒なんだけどねぇ。
「大前提として、これは命懸けのゲームのようなものって事を認識する事。そして現状ちょっと不味いんだよね。いつニュービーイベントってのが終わるのか分からないけど、このままじゃ桐生がゲームオーバーになる」
だから、
「ギルドつくろ。詳しい話はそれからね」
「「…ギルド?」」 
そ。ぎるど。
「うぉぉおぉおおぉ…すっげぇな。何だこれ、
所有ポイント:7億4400万って…ん?え、待てこれってつまり」
ん?何こっち見てんだよ駄犬が。…あぁ。
「3億522万。俺のポイント」
「さっ、3、億…。お前学生じゃねぇのかョ…」
「バイト代が2億くらい貯まってたんだよ」
「ウソだっっっっ!!!!???バイト代ならオレだって貯めてたわ!それでも25万なんだぞ!桁違いにも程があるだろう!?つかあとの1億何なんだよ!?」
ったくうるせぇなぁ…。
「嘘じゃねぇよ。あとの1億は期待、だろうな」
「…期待、だ?プレイヤーとしてデビューするそいつへの先行投資って事か。」
「正解だよ、せんせ。」
その通りだと思う。
「…え、え、何2人で納得し合ってんのオレも混ぜてくれよ!」
あぁうるさいホントに。
「まぁ、要約すると。たくさんのプレイヤーがいる中で、個人若しくはギルドで生き残る為にポイント貯めろよってゲーム。敵は外にいる屍者それ以外も然り。プレイヤーもそれ以外もお構い無しに巻き込まれるだろうね。交換ってので何かをポイントで買ったり、何かを売ってそれをポイントにしたりって事が出来るらしい。やり方はさっきの通り。アプリ開いて念じるだけ」
「…何か、てぇのは?」
「何故か俺にだけあったおっさん口調の説明曰く、''あらゆるもの''らしいよ。出来れば試してほしいんだけど。ぱっと思いつく欲しいものなんて無かったから、まだポイントと物資の交換はやってないんだよ」
「あ、じゃあ俺。やっていいか?」
「良いけど何交換すんの?」
「真剣だ」
へぇ。剣道部って真剣使うの?そんなことないはず何だけど。
「使えんの?」
「あぁ。何度が振ったことあるし」
…何度が振ったことある、ねぇ。一朝一夕で扱えるもんじゃないんだけど。まぁ剣に関しては、って感じなのかな。
「…ん、うぇ!?」
「んだ、これ…」
うっわ、何これすっげぇレーザー?カメラのレンズから出てんの?
あ、日本刀出てきたやべぇなこれテレポート?ますますゲームらしさが出てきてる…。
「先生、これ技術的にどうなの?天川が開発出来ると思う?」
「天川が?さぁ、どうだかな。俺の知らん所でも色々やってる事は確かなんだが…何で天川なんだ?」
え?あぁそっかせんせーサイトから入ったんじゃないんだ。
「せんせーはMサイトっての調べてみて」
ぅぅううるっせぇえぇよ馬鹿犬が。はしゃいでんじゃねぇボケ。
「五月蝿い喧しい騒々しい騒がしい姦しい黙れ。」
「…すいません」
「さっき言った期待な。せんせーの言う通り、初心者に対する期待の分だけ高いポイントが初期にもらえてる。何でかってーと、そもそもルールにポイントが0になればゲームオーバーですって書いてあるからだ。」
「あ、そっか。最初のポイントが無かったら登録した瞬間にゲームオーバー…」
そーゆーことな。
「つまり…俺って26万の価値ってこと?え、それって少ないよな?先生は5せんま…5000万!?」
…まぁ、そうだな。その通りだ。いや、26万の犬って考えると高いがな。
「ま、ちょ、え、え。まったまった魅流って確か」
「1億だけど」
「格差社会……」
まぁ人生そんなもんだろう。俺は元々天川に目をつけられてるんだから仕方が…。
待て、このゲームはいつから存在してる?まさか、俺の実験動物時代からあってる訳じゃねぇよな…。だがだとしたら、講座に振り込まれてた2億は…。あいつらは3億の価値を俺に見出してるって事か…?
……いや、考えすぎか。
「あぁ、なるほどな。お前の機嫌が悪くなったわけだこりゃあ」
「気づいてたんだせんせ」
まぁあからさまにテンション下がったんだけど。せんせにとっては腐っても身内だからな義理だけど。尚更でしょうよ。
「まぁそれはいいや。ポイントを稼ぐ点において、そのサイトは使えるし」
「ん、ん?なんの話だよ?」
「プレイヤーにポイント賭けて博打ってんだ。このサイト見てる天川関係者がな。」
「それって、俺達も賭けの対象ってことか?」
「然り。ランキングにしっかりプレイヤーネームが刻まれてる」
あ、因みに俺の名前はミル。せんせーは白で桐生はモノノフらしい。
何でせんせーは白って思うかも知れないけど、先生いつもは白衣着てんだよね。今着てないけど。汚れの無い白が好きなんだと。
「なんだよそれ、気分悪いな。…26万しかつけなかったくせに」
まだ引きずってたのかよ。
「まぁ、桐生は天川にはあまり関わりがないからだろう。俺たちと比べてな。これから活躍して、後悔させてやりゃいいだけの話だ」
「…そう、だよな!」
ちょろ。
どんだけだよこいつ本当に高校生か?
せんせの肩震えてんの気づいてんのか?気づいてねぇな。…あん?
「おいその刀3000万もしたのか」
「…え?」
所有ポイント:7億1469万7692
「……え、うぇ!?うわわわポイントなんて見ずに良さそうなの選んじまった!!?」
…こいつ馬鹿。ほんとに馬鹿。
「お前のプレイヤーネーム、狗な」
「……」
つか3000万の刀って何だ。
「絶刀・霸霄。天を統べ、司る壱振り。其は刃を象る天そのもの。恵みの雨を乞い、怒涛の雷雲を呼び、凍てつく氷を生み落す。最高ランクの刀…だとよ。」
んだその無駄設定…厨二かよ。
「はぁぁぁぁあぁ…、まぁポイントにしたって元は取れないだろ。持ってろよ」
「え、良いのか…?」
「要らねぇのか」
「要る。要ります!」
なら使えよ。まぁ使う機会なんてない方がいいんだろうが、そうも言ってらんねぇだろ。良さそうなの、ねぇ。この馬鹿の勘を信じてみるか。
「まぁ、色々あったけどそんなもんだろ。んなわけで、だ。ここに居るために必要なのは、ポイント使えば全部揃う事が分かったんだがな…」
「…今後どうするか、変わってくるか」
そだねぇ、変わるだろうさ。
だってもうぶっちゃけ、ここに居る意味なんてあるの?
9:02。
デスゲームに向けて。
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