氷炎騎士の騎校生活(スクールライフ)

真木 輝

騎士王戦 予選 個人の部 ①

秋風は赤い銃を取り出した

「おいおい、炎は使わないんじゃなかったのかぁ?」

氷山はさらにアンデットたちを進軍させる

「ええ、だから、炎じゃないじゃないですか」

秋風が銃口をアンデットたちに向けて、銃を撃った

バンッ

アンデットたちが赤い氷に覆われた

「はっ?な、なんだその氷は?」

氷山も動揺を隠せないらしい

「わからないですよ、けど、この氷なら吸収できませんよね」

「くっ、クソガァー」

氷山はアンデットたちをさらに作り出す

「こんなこともできるんですよ」

「形状変更  ライフル 」

『紅氷龍』の形が変わっていく

「凍てつけ、紅氷!」

そして、秋風はそのライフルでアンデットたちを一瞬で蹴散らした

「バカが、これで終わりだぁー」

氷山が、氷の盾と氷の剣を作り出し

突っ込んでくる

「それで、死角を狙ったつもりですか?」

「形状変更  ショットガン」

そして、秋風は銃口を氷山に向ける

「ファイヤ!」

バンッ

弾がショットガンから放たれ分散する

その弾は、氷の盾を突き破り、氷山の身体に直撃した

氷山が紅い氷に覆われる

「し、勝者 東山、よって優勝は」

「最上チーム!」

ウォーーーーーーーーーーーーーーー


会場が半端じゃない熱気に包まれる

「秋風くん」

パチン

秋風は最上とハイタッチをする

「早く、アリスくんのところへ」

「はいっ」

秋風はアリスのもとへ走っていった




「ん?」

どこだろ、ここ

白い天井、白いカーテン、そして・・・

銀髪の頭・・・

「やぁ、アリス起きた?」

「あ、秋風⁈ どうしてここに・・・」

ああ、そっか

「私、血原さんに負けたのね」

アリスは全てを思い出したみたいだ

「で、試合はどうなったの?」

「勝ったよ」

「アリスや最上先輩、チームみんなの勝利だ」

その瞬間、アリスの目から涙が溢れる

「秋風ー、ありがと、ありがとー」

アリスは泣きじゃくって、秋風に抱きつく

「ありがとうはこっちのセリフ」

「俺はアリスと出会ってなかったら、こんなに成長できなかった」

「俺と出会ってくれてありがとう、そして、生まれてきてくれてありがとう」

「秋風・・・」

2人は濃厚なキスをかわす

深く、深く、深く

お互いを確かめ合うように

そして、秋風は舌をアリスの口の中に侵入させる

アリスは、抵抗せず、受け入れる

舌と舌が絡まりあう

そして、2人はキスをやめて、口を離す

銀の糸が引いていた

「アリス・・・」

「秋風・・・」

2人は、抱き合い、もう一度、濃厚なキスを交わす

だが、その時

シャーッ

カーテンが、開いた

「やあ、お二人さんお疲れ様、明日のことで話が・・・」

そう言って入ってきたのは、最上先輩と

「あらあら、お邪魔しちゃったぁ?」

「濃厚なキスだったわね、エロいわ」

アリスを倒した強敵、血原 血奈津だ

2人はすぐに離れる

「す、すまんな、空気読めなくて」

最上はぺこぺこ謝ってくる

「い、いやそんな、すいません、本当に」

秋風はまだ動揺している

「それより何で血原先輩が?」

「いや、そろそろ目覚める頃だと思ってね」

「まぁ、心配して来たのだけれど」

「あんな、ゾクゾクするような、濃厚なディープキスをしてるくらいなら、大丈夫ね」

秋風とアリスの顔が赤くなる

「それより、本題だ」

最上が話を切り替える

「明日の個人戦のことだが・・・」

あっ、団体戦ばかり考えていたから、すっかり忘れていた

騎士王戦には個人戦もあるのだ

「出場資格は校内序列16位以内なんだ」

「秋風くんは元から16位だから参加できるんだが」

「アリスくんは参加する気はないか?」

「実は理事長推薦が来ていてね」

アリスは最初状況を飲み込めていなかったが

すぐに理解して

「は、はい、是非お願いします」

「わかった、ならそう言っておくよ」

そう言って、最上は立ち上がり

「団体戦は2枠、個人戦は4枠、本戦に出場できるから」

「お互い頑張ろうな」

そう言って、最上は出て行った

「これから、あんなことやそんなことをするんでしょ?
   ゴムはしっかりつけなさいよ」

そう言って、血原先輩は出て行った

「本当に余計なことを・・・」

「ねぇ、秋風、ゴムって何?」

「あ、アリス何でもないよ、それより早く帰ろう」

純粋か、純粋なのか?

2人は寮に帰って行った


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