氷炎騎士の騎校生活(スクールライフ)

真木 輝

騎士王戦 予選 ⑨

ひとまず、最上先輩が勝って1勝目だ

次アリスが勝てば、その時点で優勝が決定するが

次は序列2位の強敵だ

「アリス、行けるぞ」

秋風はアリスを励ます

「ええ、もちろん勝つわ」

アリスもやる気のようだ

「それでは、次の試合を行う前に少しお待ちください」

フィールドをみると、まるで時間が遡っているかのように、フィールドが直っていく

やはりかなりの使い手だ

けど、どこから直してるんだ?

「ええ、フィールドが直りましたので、試合を行います」

「両選手は前に出てください」

アリスは秋風とタッチして、前に出る

「両者揃いました、それでは、バトルスタート!」

「・・・・」

「・・・・」

合図がなったが両者動かない

「両者動きません、一体どうゆうことでしょうか?」

「お互いが出方をみてるんだよ」

「アリスちゃんは、光速からの剣さばき
   血原さんは、血の膜を張り巡らせ、相手の血を操る」

「どっちも強力だ、ゆえにどちらも行動しないのさ」

大方そんな感じだろう

「・・・・」

お互いまだ動かない

だが、その時、アリスが動いた

「『ホーリー・アロー』」

アリスが、光の弓を取り出し、光の矢を天にはなった

そしてその矢が最高点に達したとき

矢が数百、いや数千本に分散し

血原を襲う

「『血の壁(ブラッド・ウォール)』」

だがその矢を血原は、自分の血で壁を作り防いでみせる

「おおーっと、素晴らしい攻防だぁ」

そして、またアリスが動く

「『シルバール・ウルフ』」

アリスは銀の銃剣を取りだす

そして

「喰いちぎれ、『ウルフ・バイト』」

アリスが銃を撃つと、次々と光の狼が出現した

そして、その狼たちが血原に襲いかかる

これはさすがに血原といえども防ぎようがない

おそらくそう皆が思っただろう

だが

「『ブラッド・サークル』」

そう言うと、血原の周りに細く横幅のある、血の円が形成される

そして、狼たちを次々と断ち切っていく

そうか、あの円、回って鋭い刃みたいな感じになっているのか

なんて発想力と応用力だ

どうする、アリス、このままじゃ負けるぞ

「・・・・」

また両者動かない時間が始まる

どうする、このままじゃ負けちゃう

どうすれば、秋風ならどう動く?

秋風なら・・・・

ゴゴゴ

大気中に魔法の乱れが生じている

なんだ?

そう、アリスが魔力を高めているのだ

それにしても半端じゃない魔力だ

これを何に使うつもりだ?

まさか・・・・

アリスの魔力が最高に達するまでに、5分かかった

だが、血原に動きはみられない

「たまったわね」

アリスは半端じゃないほどの魔力を身体に纏っている

「光よ、私に力と勝利を・・・・」

そうアリスが言った瞬間、光が凝縮されていく

「これが私の今できる最善よ、血原先輩」

「勝利を我が手に  『勝利の聖剣』!!」

アリスが集めた魔力は巨大な剣となって

血原を襲う

「秋風くん」

「はい」

秋風と最上は観客席をガードするのに、動き出した

あんな威力の技が振り切られたら、観客が死ぬ

「『絶対氷碧』!」

「『氷盾』!」

同時に飛び出してきたのは、相手チームの氷山だ

2人の氷が重なり巨大な氷の壁ができる

これなら問題あるまい

「あら、そんな壁必要ないのに」

そう言ったのは血原だ

「寝んねの時間よ」

集められた大量の魔力は消え

アリスはバタっと倒れた

「アリスっ!」

秋風は走り出した

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