氷炎騎士の騎校生活(スクールライフ)

真木 輝

騎士王戦 予選 ③

一方その頃、Aアリーナでは、とんでもないほどの歓声が巻き起こっていた

「雑魚ばっかね」

「余った時間どうしようかしら」

そう言って、女は会場から去っていった

そう、この女は、現アカデミー序列2位の

血原  血奈津 だ

どうやら、トーナメントがめんどくさいから

という理由で、一気に戦ったらしい

その数は、45対1

まさに化け物だ

「あ、そうだ、蹴也のとこに行きましょうよ」

「ね、いいでしょ、狩屋?」

出てきたのは、猫背のヒョロっとした生徒だ

「いいぜぇ、今日こそ蹴也を殺すからなぁ」

「凍路は?」

もう1人は、メガネの真面目そうな生徒だ

「ええ、東山 秋風 の視察に行きたいので」

「じゃあ、決定ね、行きましょう」

3人はHアリーナに向かった



「さぁー、2回戦も最後の試合を迎えます」

「次は、超超超注目カードだぁ」

「最上チーム 対  第2シード 藤堂チーム」

ウォー

会場がさらに盛り上がる

「それでは、早速1番登録の選手は前に出てください」

アリスが前に出る

対戦相手は序列9位の 火野さんだ

「アリス・イルバーナ、絶対倒す」

「・・・・」

アリスはかなり落ち着いているみたいだ

「では、2回戦も最終試合スタート!」

合図後すぐに、火野が飛び出した

「先手必勝だ」

火野は炎を纏わせて、近接戦闘を得意とするタイプだ

ここは、遠距離戦に持ち込んだほうが

「光の剣よ」

アリスは光の剣を顕現させた

そして、そのまま突っ込んだのだ

まさか、近接戦闘で戦う気なのか⁈

「阿呆が、俺の勝ちだな」

火野の猛攻が始まった

凄まじい速さと威力で拳をうちこんで行く

だが・・・

「ぬっ」

火野が全然攻めきれていないのだ

「アリスいつのまに、俺の剣術を」

そう、アリスは秋風の剣術を真似ていたのだ

身体全身を使う剣術を

火野の全ての攻撃が、見事に外に流されて行く

さすがの強さだ

だが、火野も他の手があるはずだ

その時、火野が動いた

「ふんっ」

「上段から下段に拳を振り下ろしたのだ」

そして、火野の拳が、地面に届いた

「爆ぜろ、『火野ボルケーノ』!」

何と言うネーミングセンスのなさだ!

ダサすぎる

だが、威力はピカイチらしい

火野が殴った地面を中心に炎が飛び出す

これはアリスも回避せざるを得ないようだ

だが、火野は攻撃をやめない

「火野ボルケーノ、火野ボルケーノ、火野ボルケーノ!」

火野ボルケーノを連発している

なんてアホなんだ

アリスは後ろに後退して行く

そして、火野ボルケーノを20発うった所でついに、勝負がついた

火野が突然倒れたのだ

本当にアホだったんだな

笑いがこみ上げてきて、とうとう笑ってしまった

それもそのはずだ、火野はクソダサい技名の技を連発して、魔力切れを起こしたのだから

秋風の笑いにつられて、会場中が笑いにつつまれる

火野は担架で運ばれていった

「勝者 最上チーム」

フィールドを直しますので、しばらくお待ちください

フィールドは火野ボルケーノでボロボロだ

「タイム」

誰かがそう言った瞬間

一瞬意識が飛んだ気がした

そして、目の前を見てみると・・・

「フィールドが直っている」

時間を操る上位魔法士でもいるのだろうか

「さ、さぁ、2番登録の方前へ」

司会も焦っているようだ

俺の相手は・・・

藤堂さんだ

「両者準備オッケーですね」

「それでは、バトルスタート!!」


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