氷炎騎士の騎校生活(スクールライフ)

真木 輝

騎士王戦 予選 ①

「いただきます」

秋風は、そう言って料理を口に運ぶ

昨晩の約束どおり、アリスが料理をつくったのだ

「・・・おいしい」

本当に美味しかった

「と、当然よ」

アリスは照れているみたいだ

「けど、料理はどこでならったんだ?」

「王宮の料理長に教えてもらったわ」

料理長・・・・

もはや、俺の頭では想像できない領域だ

アリスの料理は、あっという間になくなった

「ごちそうさまでした」

「料理こんだけできたら」

「アリスもいいお嫁さんになれるな」

あっ、何も考えずに発言してしまった

自分たちの事を言っているようで

秋風は赤くなる

アリスも赤くなっているようだ

「は、早く学校行きましょ」

「そ、そうだな」

2人は慌てながら、それぞれの部屋に戻っていった



授業も終わり、放課後になった

「よし、今日は街に出ようか」

そう言ったのは、最上だ

「何しに行くんですか?」

「パトロールだ」

どうやら、魔人の悪事を防ぐためらしい

「ほら、早く行こう」

最上はそう言って、出て行った

パトロール中は特に何も事件は発生しなかった

その後の、放課後活動は特訓とパトロールを交互に行った

パトロールの時は、窃盗などがあっただけで、特に大きな事件はなかった

そして、6月になった

騎士王戦の予選はもう1週間後に迫っていた

「騎士王戦のオーダーを提出しなければならない」

「しかも、今日までだ」

この人は相変わらずだ

「なんでそんな大事なものをこんな時期まで、残していたんですか、しっかりしてください」

「ははは、すまん、すまん」

全く反省がみえない

「オーダーは、先輩はひとまず最後ですね」

「それが妥当ね」

アリスも賛成のようだ

「なら、1番と2番は、アリスくん、秋風くんの順で行こう」

「はい」

「それじゃ、提出してくる、お前らは先に特訓しといて」

そう言い残し、最上は走っていった

「俺たちも行こう」

秋風とアリスは訓練場にむかった



「そういえば、秋風あれはもう使いこなせるの?」

「ああ、魔騎士スタイルのこと?」

「もう、だいぶ使えるよ」

魔騎士スタイルとは、魔法士と騎士を同時にこなすことだ

両方こなすのはかなりの難易度だ

「なら、私で試してみない」

「それは、ありがたいね」

そして、秋風とアリスの勝負が始まった


「くはぁ、やっぱ、不完全すぎるな」

アリスには、惜敗って感じだった

「けど、あと少しでものにできそうね」

「うん、けどなんか足りない感じなんだよな〜」

何が足りないんだ?

「よう、2人ともお待たせ」

「いやー、実行委員に怒られちまったよ」

相変わらず、のんきな人だ

「秋風くんは、かなり悩んでるみたいだね」

「君は力入れすぎなんだよな〜」

力か・・・・

「あっ、そうか、そういうことだったのか」

「何かわかったの?秋風」

「うん、多分これでピースがそろった」

「アリス、もう一戦頼めないかい?」

「いいわよ」



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