邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第四百話 兄弟喧嘩

9章 Grim happy end


まずは街を見るだけでわかるが、重税と徴兵令、そして、汚れた街灯や道を見るだけでわかる行き届いていない内部の美化。
仮にもこの街は首都らしいので、絢爛豪華にとは言わないがもう少し整備に気を使うべきではないだろうか。
まあ、貴族がのさばっていて庶民だけがこのような状態になっている訳では無いのでそこだけはマシな点と言えるのだが。
貴族街もどちらかと言えば廃れたような感じである。

ちなみにこれらの問題点の理由はただ一点。
‘‘兄弟喧嘩’’である。
いや、“戦争”と言った方が正しいだろうか。

目的も知らされずに今まで仲の良かったはずの両国の王子が戦争を始めて、国民は大いに混乱し、見知った人間の混ざる敵兵を殺すことに忌避感を感じていたらしい。

何も知らぬ国民たちからしてみれば、王様が病に伏せったと思ったら、仲が良かったはずの王子達が喧嘩していきなり国が分裂した挙句、無理矢理戦争に参加させられているのだ。

分裂した二つの国の国交は寸断され、今では行き来が出来なくなっている。
そのせいで友と引き離された者がいるかもしれない。
自分の仕事がなくなった、あるいは大打撃を受けた者がいるかもしれない。
そして、そこに立て続けに戦争がやってくる。
しかも、理由も何も明かされず、王の命令であると強引に戦争に駆り出される。

戦いの最中、かつての友人を殺した人がいるかもしれない。
かつて住んでいたはずの村を焼いた人間がいるかもしれない。
そうして心を病み、静かに自らの命の灯火を吹き消したものがいるかもしれない。
無慈悲に村を焼かれ、物資を略奪され、訪れる冬を越すことも出来なくなるほどに疲弊した民がいるかもしれない。
これで不満を抱くなという方にこそ無理がある。

「……そろそろクーデター起こりそうですね」


祝四百話!
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