邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

閑話 デウス・メディオクリス・ヴィクティム

8章 復活儀式


時は少し遡る。

ジークフリートに挑む前、素材を集めていたシグレは、イスの偉大なる種族と取引して精神交換機を手に入れたあと、世界中をまわっていた。

「着きましたね。どうもこんにちは、私が、ここ

降り立ったシグレの言葉が最後まで紡がれるより早く、極大の両刃剣が真一文字を描いてシグレに襲いかかる。

「話の途中ではないですか……少しは落ち着いて聞いてください」

そして、その両刃剣を指の腹ひとつで止めたシグレは、笑顔でもって再び話を始めるのだった。


「お邪魔します。ちょっとお礼をしに
『帰るがいい』

その言葉と同時にシグレの足はいつの間にかできていた亀裂に呑み込まれ、更には太く、そして硬い緑樹の枝に捕縛される。
その状態のシグレに極大の氷の槍や鋭く尖った木の根が襲いかかり、周囲の地面からは極限まで圧縮された高密度の土の棘が大量に発生し、シグレを串刺しにせんとその鋭い針先を向け突進してくる。

「またですか……よく話を遮られますねぇ。私は、皆様にも益のある話を持ってきたのですがね」

『そうやって我らを騙しに来たのであろう!名も知らぬ人族よ!だが、そんな姑息な策略は我らには通じんぞ!さっさと諦めて帰るがいい!ここは貴様のような穢れたものの来るようなところではないのだ!』
「穢れたものは事実ですけど……そもそも人族じゃないですし、ついでに言うと名はともかくとして称号見ればわかると思うんですが」
『え?ってあぁぁぁぁぁあぁぁぁあ!?』

突然叫びだした何かに、シグレは笑って話しかけた。

「さて、これで案内していただけますよね?」



「どうもこんにちは。今日もお元気なようで」

洗練された調度に囲まれ、何の音も聞こえぬ静寂の中で、壁一面にはめ込まれた床一面に敷かれた金縁の赤い絨毯を音も立てずに歩いて来たシグレは、そこに佇むものにそう話しかけた。

「久しぶりねぇ……何か用なのぉ?本なら、あなたはフリーパスよぉ…」
「いえ、今回はそれとはまた違うお話がありましてね」
「ん、なぁに?」
「貴方の中に巣食うモノの追放、と言ったらわかりやすいですかね?」

そういった瞬間、カウンターに突っ伏し、半ば閉じかけていた瞳が見開かれ、尋常ではない雰囲気を纏いながら、眼前の存在がシグレの肩を掴んだ。

「……詳しく聞かせなさい」



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