邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
第三百四十三話 弱者の意地
8章 復活儀式
「なんで、今このタイミングでここにやって来やがった」
信頼と、ほんのわずかな敵意を向けながら精霊狼王は神妙な顔つきでシグレにそう問うた。
「仮にも俺ぁもうこの里のボスなんでな。ここにいる奴らのこたぁ命に代えてでも守ってやらなくちゃならねぇ。それが、俺らを生かしてくれたボスへの礼ってもんだ。オメェは俺らの文字どおり命の恩人だ。ボスを失って混乱してた俺たちを助けてくれたし、力をくれた挙句最高の環境も整えてくれた。何をやっても返しきれないほどの大恩人だ。だがな、こちとらこの里を守るっつぅ役目を負ってんだ。例え恩人であるテメェだろうとも、問題を持ち込むんだったら容赦はしねぇ。そりゃオメェにとっちゃ一撃で殺せる相手だろうが、そんときゃ死んででも足掻いてやるよ。さあ答えろ。テメェ一体、何をしにここに来た」
さらに鋭くなった眼光に呼応するようにイーヴィルの自動防衛機構が発動し、再び停滞の邪眼が発動する。
しかし、精霊狼王はそんなことはないとでも言うかのように悠然と歩みを進めた。
イーヴィルの命無き石の躰は駆動し続け、偽りの瞳は狂人のように蠢きながら赤き光を放ち続けている。
停滞以下様々な魔眼、邪眼による呪いを受けながらも、威風堂々とした姿でシグレを睨みつけていた。
「そんな物騒な理由であなた方の平穏を破りに来たわけではありませんよ。落ち着いてください」
「ッ!」
『おーおー、怖い怖い』
何をしたわけではない、ただ、目の前の精霊狼王を見ただけ。
その何気無い行動だけで、精霊狼王は目の前の存在との力の差を理解し、その場に硬直した。
そんな精霊狼王のことなど関係ないとでも言うようにシグレは淡々と語り始めた。
「今現在、私はある神を殺害せんと動いています。その神は、この世界において存在することは許されません。何故なら、奴はこの世界の存在ではないからです」
『そうだな、我々は、この世界からしてみれば勝手に入り込んできたウイルスのようなものだ。この世界に存在することを根本的には認められていない』
『まあ、世界自体がボク達を追放しようとするとかはないけどね。余程のことをやらかさない限り』
「この世界に狂気と悪意をバラ撒いた張本人、それこそが私がこの世界から消しさらんとする神、ニャルラトホテプです」
誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです
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「仮にも俺ぁもうこの里のボスなんでな。ここにいる奴らのこたぁ命に代えてでも守ってやらなくちゃならねぇ。それが、俺らを生かしてくれたボスへの礼ってもんだ。オメェは俺らの文字どおり命の恩人だ。ボスを失って混乱してた俺たちを助けてくれたし、力をくれた挙句最高の環境も整えてくれた。何をやっても返しきれないほどの大恩人だ。だがな、こちとらこの里を守るっつぅ役目を負ってんだ。例え恩人であるテメェだろうとも、問題を持ち込むんだったら容赦はしねぇ。そりゃオメェにとっちゃ一撃で殺せる相手だろうが、そんときゃ死んででも足掻いてやるよ。さあ答えろ。テメェ一体、何をしにここに来た」
さらに鋭くなった眼光に呼応するようにイーヴィルの自動防衛機構が発動し、再び停滞の邪眼が発動する。
しかし、精霊狼王はそんなことはないとでも言うかのように悠然と歩みを進めた。
イーヴィルの命無き石の躰は駆動し続け、偽りの瞳は狂人のように蠢きながら赤き光を放ち続けている。
停滞以下様々な魔眼、邪眼による呪いを受けながらも、威風堂々とした姿でシグレを睨みつけていた。
「そんな物騒な理由であなた方の平穏を破りに来たわけではありませんよ。落ち着いてください」
「ッ!」
『おーおー、怖い怖い』
何をしたわけではない、ただ、目の前の精霊狼王を見ただけ。
その何気無い行動だけで、精霊狼王は目の前の存在との力の差を理解し、その場に硬直した。
そんな精霊狼王のことなど関係ないとでも言うようにシグレは淡々と語り始めた。
「今現在、私はある神を殺害せんと動いています。その神は、この世界において存在することは許されません。何故なら、奴はこの世界の存在ではないからです」
『そうだな、我々は、この世界からしてみれば勝手に入り込んできたウイルスのようなものだ。この世界に存在することを根本的には認められていない』
『まあ、世界自体がボク達を追放しようとするとかはないけどね。余程のことをやらかさない限り』
「この世界に狂気と悪意をバラ撒いた張本人、それこそが私がこの世界から消しさらんとする神、ニャルラトホテプです」
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