邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
第二百五十話 連鎖:Chain
7章 あゝ神よ
突然刀を構えたシグレにクーフーリンと神は驚く様子もなく、むしろクーフーリンは同じように杖を構え、神々は死後を慎んだ。
そこに言葉はない。
ただ、現れつつあるそれから生き残るために極限まで意識を集中させ、加速させる。
そして、二人の加速された意識の中で時は少しづつ進み____
「おいおい、マジかよ……」
治した耳どころか体を抉るほどの咆哮と共にそれは現れた。
クリードと同じ真っ黒の中に爛々と輝くいくつもの紅い瞳。
山すら凌駕するであろう巨体。
背から突き出た黒い棘。
災厄の海獣。
番の片割れ。
かつて、片割れを殺した者。
残滓に過ぎぬ遺骨すら神を殺し、全てを穿った怪物を屠った超越の獣。
だが、それは理不尽で、容赦など無かった。
あるはずが無かった。
『ダメだ……あれは、もう邪悪の枠には収まらない……もっと、別のなにかだ……』
「どういうことです!答えなさいアドラメレク!」
唐突に喋りだし絶望を口にしたアドラメレクにシグレは切羽詰まったように問をなげかける。
その答えは、唐突に現れた。
『やあ、なんとも惨めじゃないかアドラメレク。二千年ぶりかな?』
それは、さも当然かというようにシグレの中のアドラメレクに話しかけた。
姿はあるのに、異界の神眼を持ってしても靄のように輪郭しかわからない。
『はは、答えることすら出来ないのか。堕ちたなアドラメレク。まあいいや、こんにちは諸君。僕が邪悪の樹の3、神名をルキフグス。全てを拒絶するものだ』
ルキフグスが手を叩く。
それと同時に周囲にあの森にあった黒渦が大量に生成される。
まず、一際大きい、それこそクリードやコインヘン並に大きな黒渦が脈動を始める。
出てくるのは、当然のごとく先程やり過ごしたはずのクリードであった。
「舐められたもんじゃねぇか」
しかし、それでも英雄は果敢にルキフグスに攻撃を仕掛ける。
「俺の前に出てきたことを後悔しな!」
穿つは心臓、迫る朱槍は必滅にして必中の魔槍。
因果を曲げる至高の一投。
であれば、概念的な保護すら軽々と砕き、死は確実である。
「必滅一投:歪曲朱槍!」
投擲された魔槍は圧倒的な速度による摩擦熱によって周囲を灼きながらルキフグスへ突貫する。
『なに?これ』
しかし、それは簡単に払われた。
「え?………… 」
『まさかこれ本気?ふざけないでよ』
近づいてきたルキフグスの腕がクーフーリンの腹を貫く、即座にシグレが回復するが、クーフーリンは倒れ込んだまま動かなかった。
見つめる英雄の心が黒く侵されていく。
諦めを、絶望を受け入れようと。
創造神の力の一端を得たそれは抗いがたきナニカを持っていた。
目が離せない。
脂汗が吹き出て止まらない。
「あ、ああ……」
カラン、と杖が地面におち、英雄は、いや、英雄であったものは地に伏す。
シグレが防御しても咆哮によって四肢は砕け、心はとうに砕かれた。
もう抵抗の手段などない元英雄に、悪魔は無慈悲にもさらに刃を突き立てていく。
絶望は、連鎖する。
黒幕はクリフォトの悪魔、ルキフグスでした!
まぁ知ってる人はちょいちょい拒絶というワードが出てきていたので分かったかと
誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです
(誤字脱字がありましたら、何話かを明記した上で修正点をコメントしていただければ幸いです)
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突然刀を構えたシグレにクーフーリンと神は驚く様子もなく、むしろクーフーリンは同じように杖を構え、神々は死後を慎んだ。
そこに言葉はない。
ただ、現れつつあるそれから生き残るために極限まで意識を集中させ、加速させる。
そして、二人の加速された意識の中で時は少しづつ進み____
「おいおい、マジかよ……」
治した耳どころか体を抉るほどの咆哮と共にそれは現れた。
クリードと同じ真っ黒の中に爛々と輝くいくつもの紅い瞳。
山すら凌駕するであろう巨体。
背から突き出た黒い棘。
災厄の海獣。
番の片割れ。
かつて、片割れを殺した者。
残滓に過ぎぬ遺骨すら神を殺し、全てを穿った怪物を屠った超越の獣。
だが、それは理不尽で、容赦など無かった。
あるはずが無かった。
『ダメだ……あれは、もう邪悪の枠には収まらない……もっと、別のなにかだ……』
「どういうことです!答えなさいアドラメレク!」
唐突に喋りだし絶望を口にしたアドラメレクにシグレは切羽詰まったように問をなげかける。
その答えは、唐突に現れた。
『やあ、なんとも惨めじゃないかアドラメレク。二千年ぶりかな?』
それは、さも当然かというようにシグレの中のアドラメレクに話しかけた。
姿はあるのに、異界の神眼を持ってしても靄のように輪郭しかわからない。
『はは、答えることすら出来ないのか。堕ちたなアドラメレク。まあいいや、こんにちは諸君。僕が邪悪の樹の3、神名をルキフグス。全てを拒絶するものだ』
ルキフグスが手を叩く。
それと同時に周囲にあの森にあった黒渦が大量に生成される。
まず、一際大きい、それこそクリードやコインヘン並に大きな黒渦が脈動を始める。
出てくるのは、当然のごとく先程やり過ごしたはずのクリードであった。
「舐められたもんじゃねぇか」
しかし、それでも英雄は果敢にルキフグスに攻撃を仕掛ける。
「俺の前に出てきたことを後悔しな!」
穿つは心臓、迫る朱槍は必滅にして必中の魔槍。
因果を曲げる至高の一投。
であれば、概念的な保護すら軽々と砕き、死は確実である。
「必滅一投:歪曲朱槍!」
投擲された魔槍は圧倒的な速度による摩擦熱によって周囲を灼きながらルキフグスへ突貫する。
『なに?これ』
しかし、それは簡単に払われた。
「え?………… 」
『まさかこれ本気?ふざけないでよ』
近づいてきたルキフグスの腕がクーフーリンの腹を貫く、即座にシグレが回復するが、クーフーリンは倒れ込んだまま動かなかった。
見つめる英雄の心が黒く侵されていく。
諦めを、絶望を受け入れようと。
創造神の力の一端を得たそれは抗いがたきナニカを持っていた。
目が離せない。
脂汗が吹き出て止まらない。
「あ、ああ……」
カラン、と杖が地面におち、英雄は、いや、英雄であったものは地に伏す。
シグレが防御しても咆哮によって四肢は砕け、心はとうに砕かれた。
もう抵抗の手段などない元英雄に、悪魔は無慈悲にもさらに刃を突き立てていく。
絶望は、連鎖する。
黒幕はクリフォトの悪魔、ルキフグスでした!
まぁ知ってる人はちょいちょい拒絶というワードが出てきていたので分かったかと
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