邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第二百三十四話 星核金属

7章 あゝ神よ


「空間の神ではあるが、外宇宙からやってきた部外者でもある。そんな事情も相まってそこまでの正確さは保証できんが、まあ君たちよりかは遥かに感知能力は高い。やろうと思えば魔法によって行われた転移でどこに移動したかなどを全て知れるくらいには」

「悪夢かそれ?あんたみてぇなバケモンがどこまでも追ってくるとか、助かる希望がないじゃねぇか」

「わたしはあまり怒ったりはしないからその心配はないぞ。もっともこの体の持ち主は精神的に不安定なようだからどうだかは知らんが」

「そりゃ恐ろしいな。おっと、すまねぇ。話がズレちまったな。続けてくれ」

「ああ、あのナイフがあり、君が先程まで居た場所は私の神としての権能を使っても観測することしかできない場所だ。所詮空間といえどもなんの関わりも縁もない場所を正確に探知できる訳では無い。今回もそこの渦があったからこそ観測できているのだ」

「成程、渦以外に関連するものが無いから今までは観測できていないっつーことか」

「そうだ。いま空間の狭間を漂っているナイフが向こう側に届けば、ようやく向こう側の詳細な調査ができるだろう」

「待つしかないってことか」

「そういう事だ。ナイフが無くなっても面倒だし、念の為石でも何個か投げ込んでおくのもいいかもしれん」

「了解だ。そういうのはそっちがやってくれんだろ?俺はここらの奴を狩って暇でも潰してるぜ」

「了解した。なにか動きがあれば連絡しよう」

「おう、じゃあな」

「人を見ても喧嘩を売らないでくださいね?」

「お?ああ、本体の方か、分かったよ。そんな短慮なことはしねぇよ」

「分かりました。解析中は結界が張れないので監視のためにわたしはここにいますので、何かあればこちらに」

「了解、あ、これ渡しとくわ、ルーン魔術の教導書」

「ありがとうございます」

「そういやあのゴーレムなんなんだ?あの薄さで俺のゲイボルグを防ぐなんて神鉄でも無理だぞ」

「ああ、あれは星核金属コアメタルと言いましてね?その名の通り星の核で、神造兵装の主な材料とされるものです」

星が全ての願いの元に創り出した世界最硬金属。
それに比べればさきほど名を挙げた神鉄など残り滓ほどのものである。

「マジか…………」

「生きてます?」

衝撃にうたれ数分呆然としていたクーフーリンにシグレが声をかける。

「あ、ああ、悪ぃな、俺は行くぜ」

それにより復活したクーフーリンはひらひらと手を振りながら森の中へと消えていく。
クーフーリンを見送ったあと、シグレは切り株に座り従魔達とともに黒渦を監視するのだった。


星核金属:コアメタル

世界全ての生命エネルギーを極限まで圧縮して生成される最硬金属。
星により神造兵装へと加工されることもある。(阿修羅骨刀アスラノシントウも神造兵装ですが由来が特殊なのでこれには当てはまりません)
世界で発見される鉄や金、アダマンタイトなどの金属や宝石は全て星核金属コアメタル生成時の残り滓。
ちなみにシグレでも固有魔術大いなる大地を使わないと抽出できない上に極少量(人間大のゴーレムほど)しか抽出できない。

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