邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第二百話 あゝ神よ、何故___

7章 あゝ神よ


「さて、とりあえず調べた結果を話そうか」

数時間後、調べ物を終えた二人は緑茶と和菓子で一時の安らぎを得つつ、会議の続きをしていた。

「簡潔に行こう、はっきりいって、ロキの生存は確認されておらん。これは前々からわかっていた事じゃ」

『うん』
『そうだな』

「で、今回色々と調べ直してみたところ、やはり生きている……ということは無い」

神々がほっと安堵の息を吐き出す。
しかしアマテラスはそれを無視して神妙な顔で話を続ける。

「じゃが、同時に死んでいる。ということも無い。ということが分かった」

『つまりどういうことだってばよ』
『死亡が確認されていない。つまり、〝消滅したけど消滅していない〟と言うことだ、これだけならば所謂パラドックス、矛盾した現象であるため意味を成さない誤観測だと思われるだろうが、今は

「ロキの精神移動によりその矛盾は無くなる……!」

『そのとおりだ、生存は現在における状態だが、消滅、死亡とは過去、現在、未来と時間を超越する。イス人のような精神移動さえ出来ればこのパラドックスは矛盾では無くなる』

『なるほど、つまり……』

「「『『ロキは生きている』』」」

『それが未来なのか、過去なのかは分からないけどね』

『というか、肉体があるのかすらわからんがな』

「じゃが、必ずどこかの時間軸に存在しておるはずじゃ」

「探し出して、必ず殺す」


『サテサテ、コレカラドウスルカネェ?
ナァドウスルヨ、光神コウシンサマヨォ?』

遠いどこかの空間で、漆黒の玉座に座り込むそれは戯れに声を掛ける。

「決まって……おろう……私は、……お……前を、…討ち滅ぼす……のだ。
そして、……ダグザ…様、を。お救い。する、のだ……」

ガシャン、ガシャンと鎖の軋む音が鳴る。
それが声を掛けたのは、身体のあちこちから鮮血や内蔵を露出させ、鮮血に彩られながらも生きながらえ、無数の棘の生えた鎖で拘束された男性だった。

美しかった容貌は怒りと恥辱に染まり、黄金の様だった神は今や赤黒く変色した血に塗れて見る影もない。

憐れな彼は諦めない。
たとえ鎖がこの身を灼き焦そうとも。
いや、諦められない。
自身で定めた約定故に。
彼に忘却は許されない。
彼自身が望んでしまったがために。

『アア、ジャアイイヤ、ネヨ』

そして、彼はそれに飲み込まれた。
その身に降り掛かる絶望と災厄への恐怖をその眼から滴らせながら。

「あ、神よ。我等を創りし全能なるものよ」

「救いは、何処にあるのでしょう」

遺された小さな水滴が、漆黒の闇に呑まれて消えた。


ついに200話!皆様ありがとうございます!!!!

あれぇおかしいなぁ?きのう3700だったのに……200も増えてやがる……
(はい、皆様本当にありがとうございました。200話という区切りの時期ですが油断せずこれからも努力して参ります)

あ、今回から後書きにコメント返信コーナーが追加されます(毎回では無いです(というかそんなにコメントないwww))

「どうのつるぎがどうていのつるぎにみえた俺は末期」

末期ですね。間違いない。実装するとしたらVR機器(この作品だとアナザー)の開始時に童貞かどうかも聞かれることになるのでしょうか……
それで嘘言っても脳波を読み取られるとかそう言う……ww
効果は童貞しか装備不能
人型特攻とかですかね(すっとぼけ)

「聖飢魔II俺もでてきた」

これ気になったので調べたんですがヘヴィメタルバンドらしいですね。
悪魔教を音楽で布教しているらしいです。
検索上位に出てくるってことは信者が沢山居るようですね。恐ロシア……

誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです

いいね、フォローもお願いします

Twitterのフォローもお願いします
(IDは@87lnRyPJncjxbEpです)

「邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「SF」の人気作品

コメント

コメントを書く