邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第百六十三話 散策

7章 あゝ神よ


さて、そんなこんなでハクロとのやりとりを終えたシグレは、円形に広がる王都の外縁部、一段目と呼ばれる平民街のなかでも物品の取引が盛んである商業区を訪れていた。

様々な店が立ち並ぶ商店通りストリートは人で溢れ、煌びやかな装飾の施された魔道具や、質実剛健な様子がひと目でわかる程の名剣などが店先のショーケースに並び、市民や冒険者の視線を釘付けにしている。
また、お昼時の食堂は客で埋め尽くされ、ウエイトレスの少女が忙しなく動き回っている。

雑踏を縫いながら店を物色するシグレは、迷いなくどこかへ向かっていく。

____ズキン!
「う゛ッ!」
「痛ぇなぁ!あんちゃん。気をつけてくれよ!」
「すい…ません」
シグレは唐突な頭痛にバランスを崩し、雑踏を歩く中年にぶつかってしまった。

「…呪法崩壊カースブレイク

魔法で頭痛を治したシグレは再び雑踏を進んでいく。

ちなみに従魔達は新しい能力に慣れるために別れて各地で戦闘レベリング中である。

まあ、シルは同時召喚数制限に引っかかって呼べていないのだが。

ちなみに深淵アビス邪視イーヴィルは従魔ではなく装備品に近い扱いであるため、眷属化も出来ず、レベルは存在しない。故にレベリングなど必要なく、改良の余地があるのは機体ハード及び内部機構ソフトのみなのである。

そうこうしているうちにシグレは目的の店舗へとたどり着き、その店内へと入っていく。

「いらっしゃいませ!本日はどのような御用でしょうか?」

カウンターからメイドが生えた。
カウンターからメイドが生えた。
大事なことなので(ry

「ここ、『マヤの道具屋』では、エルフである私が世界中を旅して見つけた珍品やお宝がそこかしこにあります!今回はどのようなものをお探しですか?」

耳が尖った形になっていたり、金髪だったり、鑑定結果にもエルフと書かれているので嘘はついていないだろう。

メイドエルフが腕を広げ、店内の物品を見せびらかすように紹介し始める。
確かにこれは珍品、掘り出し物だ。
まあ、あくまで普通なら・・・・、であるが。

「いえ、この店に用はありません。だいたい普通に手に入りますし」

「え…」

「それより私が用があるのは奥に居る人です。紹介して頂けますか?」

「何を言ってるんですか?このさきには何も無いですよ!」

ビシッとキメポーズをキメるエルフメイド、絶望的にダサい。

いや、だってウインクしようとして両目瞑ってしまっているんだもの。

「ふむ…あくまでとぼける気ですか…それでは、失礼しますね」


そう、ゴーレム2種はアイテム扱いなのです

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