邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
第百五十七話 魔術書
7章 あゝ神よ
『到着、と。いかにもって感じだね』
クトゥルフの言葉の通り、転移した先の部屋は、棚の一段一段にいくつもの鎖を巻き付けられた本や、黒鉄の装丁の分厚い本、魔法陣が描かれたものなど、様々な本が大量に立て掛けられていた。
「さて、早速読んでいきましょうか」
『魔法関連の本が多いみたいだね』
『仮にも禁書と言っているだけはあるのだろう。ざっと見た感じだと他国なら問答無用で焚書になっていてもおかしくない本がいくつかあるな』
そんな脳内会議をしながら、シグレは近所を読み耽る。
『もしかしたら「カルナマゴスの遺言」とかあるかもしれないし』
『いや、カルナマゴスの遺言は私が持っているから無いぞ、あるとしたら「ポナペ経典」や「グラーキの黙示録」くらいだろう。というかグラーキの黙示録はあった』
「うわマジですか。これは読まないと、それはそれとして、カルナマゴスの遺言をいつか貸してもらっていいですか?」
『あれをか?』
「ちょっとクァチル様から解放してくれと言われてまして…これもらいましたし」
そう言うとシグレはアイテムボックスから何時ぞやの羅針盤を取り出した。
『たしかにクァチルのもののようだな、良いだろう、そこに送る』
その言葉と同時に、シグレが作り出し、本を置いていた机に唐突に本が現れた。
灰色の簡素な外装の無い本だが、恐ろしいものである。
カルナマゴスの遺言 ☆X
神呪:対象の時間の無制限加速 精神崩壊
魔術:「時操神招来」
「時流操作」
「万象壊絶」
「時の羅針盤」
「これ無効化無理ですよね」
『うん。神呪超克で数分耐えられるけど、読み切る頃には塵になってるだろうね』
『だが、神呪超克に加えて擬似的な加護とその羅針盤に込められたクァチル・ウタウスの魂の欠片により、読むことは出来るな』
「いつか自力で読めるようになりたいですねぇ」
『さらに上を目指すか…』
「転移門」
『ん?いきなりどうした?』
「いえ、従魔にレベル上げをさせておこうかと」
『抜け目がない…』
「生態系破壊しない程度に行ってらっしゃい」
「「「了解」」」
「それじゃあ読みましょうか」
従魔を見送り、シグレは植物魔法で創り出したクッション付きの揺籃椅子に寄り掛かる。
植物魔法はその名の通り植物を操る魔法なので綿や麻でクッションを作るなど朝飯前なのだ。
クッションの心地よい感覚に満足したシグレは、禁書の山から一冊の本を取り出し、難解な暗号で書かれたそれを読み出した。
この国はヤバい(確信)
誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです
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(IDはあらすじにあります)
『到着、と。いかにもって感じだね』
クトゥルフの言葉の通り、転移した先の部屋は、棚の一段一段にいくつもの鎖を巻き付けられた本や、黒鉄の装丁の分厚い本、魔法陣が描かれたものなど、様々な本が大量に立て掛けられていた。
「さて、早速読んでいきましょうか」
『魔法関連の本が多いみたいだね』
『仮にも禁書と言っているだけはあるのだろう。ざっと見た感じだと他国なら問答無用で焚書になっていてもおかしくない本がいくつかあるな』
そんな脳内会議をしながら、シグレは近所を読み耽る。
『もしかしたら「カルナマゴスの遺言」とかあるかもしれないし』
『いや、カルナマゴスの遺言は私が持っているから無いぞ、あるとしたら「ポナペ経典」や「グラーキの黙示録」くらいだろう。というかグラーキの黙示録はあった』
「うわマジですか。これは読まないと、それはそれとして、カルナマゴスの遺言をいつか貸してもらっていいですか?」
『あれをか?』
「ちょっとクァチル様から解放してくれと言われてまして…これもらいましたし」
そう言うとシグレはアイテムボックスから何時ぞやの羅針盤を取り出した。
『たしかにクァチルのもののようだな、良いだろう、そこに送る』
その言葉と同時に、シグレが作り出し、本を置いていた机に唐突に本が現れた。
灰色の簡素な外装の無い本だが、恐ろしいものである。
カルナマゴスの遺言 ☆X
神呪:対象の時間の無制限加速 精神崩壊
魔術:「時操神招来」
「時流操作」
「万象壊絶」
「時の羅針盤」
「これ無効化無理ですよね」
『うん。神呪超克で数分耐えられるけど、読み切る頃には塵になってるだろうね』
『だが、神呪超克に加えて擬似的な加護とその羅針盤に込められたクァチル・ウタウスの魂の欠片により、読むことは出来るな』
「いつか自力で読めるようになりたいですねぇ」
『さらに上を目指すか…』
「転移門」
『ん?いきなりどうした?』
「いえ、従魔にレベル上げをさせておこうかと」
『抜け目がない…』
「生態系破壊しない程度に行ってらっしゃい」
「「「了解」」」
「それじゃあ読みましょうか」
従魔を見送り、シグレは植物魔法で創り出したクッション付きの揺籃椅子に寄り掛かる。
植物魔法はその名の通り植物を操る魔法なので綿や麻でクッションを作るなど朝飯前なのだ。
クッションの心地よい感覚に満足したシグレは、禁書の山から一冊の本を取り出し、難解な暗号で書かれたそれを読み出した。
この国はヤバい(確信)
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