邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
第百四十七話 褒賞
7章 あゝ神よ
「おかえり〜」
「ただいま戻りました」
「そう堅苦しくせんでもいいじゃろうに…」
たかだか1時間程度の外出なのに精神的にやつれたように見える二人に驚きながら、シグレは貴賓室の卓へつく。
「あ、訓練場の前に謁見の間行ってね。褒賞あるらしいから」
「分かりました」
すぐに立ち上がりシグレが部屋の外へ出て貴賓室へ向かおうとすると、数人の騎士が後ろに着いてきていた。
そんな感じで大所帯とも言えないが少なくもない人数で廊下を歩き、謁見の間へと向かう。
「失礼します」
「うむ、度々すまんのう」
前回(と言っても数時間前だが)とは違い、親しみやすい声音で話しかけてきた。
「早速だが、褒賞の授与を行いたい。と言っても決まってはおらんのじゃがな」
「と言いますと?」
「貴様!旅人如きが陛下のご尊顔を拝謁するという名誉を得ているというのに、陛下のお言葉を遮るとは!旅人風情が思い上がるな!」
「やめろカルパス」
「ぐっ…ですが陛下、この者は…」
「やめろ、と言っている。それとも我が忠実なる家臣は余の言葉を聞き逃す出来損ないなのか?」
「申し訳ありませんでした…」
暴走しかけた家臣を王が抑え、家臣は表面上やめたように見えるが未だシグレに対し怨嗟の視線を送っている。
「我が部下がすまなかった。
さて、褒賞の件だが、なにか要望はあるか?」
「それでしたら、王城図書館の蔵書を全て謁見出来る権限を頂ければと請願します」
シグレがそう言うとやはりと言うべきか先程の家臣が顔を真っ赤にし、プルプルと震え、つばを撒き散らしながら叫び始めた。
「きっ、きっ…貴様ァ!寄りにもよってそんなことを…貴様のような者は陛下からの褒賞など身に余るというのに…」
「黙れ、カルパス。余に何度同じことを言わせる気だ。それはそうと、王城図書館の全蔵書謁見権限か…本当にそれだけで良いのか?」
軽々と言い放ったその言葉に、さしものシグレも驚いた。
「よろしいのですか?」
「ああ、禁書と言っても、未熟なものが使ったら危ない魔導書や、よくわからんものなどを保管しているだけだ。問題はなかろう」
「ありがとうございます」
「それでは、その件については余の権限で進めておく。ところで質問なんじゃが…」
「余の部下にならんか?」
「いやです」
唐 突 な ス カ ウ ト
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(IDはあらすじにあります)
「おかえり〜」
「ただいま戻りました」
「そう堅苦しくせんでもいいじゃろうに…」
たかだか1時間程度の外出なのに精神的にやつれたように見える二人に驚きながら、シグレは貴賓室の卓へつく。
「あ、訓練場の前に謁見の間行ってね。褒賞あるらしいから」
「分かりました」
すぐに立ち上がりシグレが部屋の外へ出て貴賓室へ向かおうとすると、数人の騎士が後ろに着いてきていた。
そんな感じで大所帯とも言えないが少なくもない人数で廊下を歩き、謁見の間へと向かう。
「失礼します」
「うむ、度々すまんのう」
前回(と言っても数時間前だが)とは違い、親しみやすい声音で話しかけてきた。
「早速だが、褒賞の授与を行いたい。と言っても決まってはおらんのじゃがな」
「と言いますと?」
「貴様!旅人如きが陛下のご尊顔を拝謁するという名誉を得ているというのに、陛下のお言葉を遮るとは!旅人風情が思い上がるな!」
「やめろカルパス」
「ぐっ…ですが陛下、この者は…」
「やめろ、と言っている。それとも我が忠実なる家臣は余の言葉を聞き逃す出来損ないなのか?」
「申し訳ありませんでした…」
暴走しかけた家臣を王が抑え、家臣は表面上やめたように見えるが未だシグレに対し怨嗟の視線を送っている。
「我が部下がすまなかった。
さて、褒賞の件だが、なにか要望はあるか?」
「それでしたら、王城図書館の蔵書を全て謁見出来る権限を頂ければと請願します」
シグレがそう言うとやはりと言うべきか先程の家臣が顔を真っ赤にし、プルプルと震え、つばを撒き散らしながら叫び始めた。
「きっ、きっ…貴様ァ!寄りにもよってそんなことを…貴様のような者は陛下からの褒賞など身に余るというのに…」
「黙れ、カルパス。余に何度同じことを言わせる気だ。それはそうと、王城図書館の全蔵書謁見権限か…本当にそれだけで良いのか?」
軽々と言い放ったその言葉に、さしものシグレも驚いた。
「よろしいのですか?」
「ああ、禁書と言っても、未熟なものが使ったら危ない魔導書や、よくわからんものなどを保管しているだけだ。問題はなかろう」
「ありがとうございます」
「それでは、その件については余の権限で進めておく。ところで質問なんじゃが…」
「余の部下にならんか?」
「いやです」
唐 突 な ス カ ウ ト
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