邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
第百三十八話 復讐者への鎮魂歌
6章 玩具は盤上で踊る
全てを灼き尽くさんとする極熱の光が弾け、黒い部屋が再びその姿を現し、そこには、ボロボロとなったフェンリルと、かろうじて立ち上がるロキがいた。
その顔に余裕などなく、再生すらせずに激情に駆られるままにフェンリルの体を蹴りつける。
「クソッ!クソッ!クソがッ!いつも俺の邪魔をしやがって!お前がいなければ!あのクソどもを駆除してッ!俺はッ!王にッ!なれたのに!」
ボロ雑巾の様に死にかけのロキのほとんど威力もない蹴りでフェンリルは吹き飛ぶ。
その口からは赤黒くなった血に混じってどす黒い炭と煙が漏れ、白銀の体毛や牙は殆どが炭化している。
「クソがッ!今度ッ!こそ!殺してッ!やるッ!レーヴァテインッ!」
そうロキが叫ぶと同時にロキの右手に焔に包まれた長剣が現れ、フェンリルを灰も残さず灼き尽くさんとその頭に突きつけられる。
パリィン!
「な、ぐ、グァァァァァァァア!
き、キサマァ!だにをじだぁ!」
何かが割れる音とともにロキが苦しみだし最早言葉を発するとことも出来ずに身悶える。
ロキの体には漆黒の液体がまとわりついており、そこからは煙があがっている。
「それは貴様に対する負の感情の塊、触れた生物を人形と化す呪いの水」
「グァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」
最早スライム上に原型のなくなったロキに対し、シグレは淡々と無表情で語り出す。
「さて、それを恨まれた本人がかけられてしまったらどうなるんですかねぇ?」
ロキの中では生存本能と自身への殺戮衝動がせめぎ合い、体の各所が拒否反応を起こす。
四肢はもげ、体は溶け、脳は焼き切れ視界が赤く染まる。
感覚器官は痛みしか感じず、また痛みを何倍にも増幅する。
「苦しみを知れ、痛みを知れ、狂気を知れ、悲しみを知れ、悪意を知れ、絶望を知れ、貴方の残した爪痕を、貴方の歪めたモノの怨みを知れ、貴方は未来永劫許されることは無い。
それは復讐という鎮魂歌。
どうか、彼らに安らぎを、そして貴方は永劫の罰を」
「復讐者への鎮魂歌」
その言葉と共に骨刀が振り下ろされ、ロキの生命を吸い取っていく。
文字通り一欠片も残さずにこの場からロキは消失し、遺されたのは、倒れ伏す1人復讐者と、彼らの遺志を継いだ者のみだった。
はい、ロキは死にました。
事後処理はもうちょっと先
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(IDはあらすじにあります)
全てを灼き尽くさんとする極熱の光が弾け、黒い部屋が再びその姿を現し、そこには、ボロボロとなったフェンリルと、かろうじて立ち上がるロキがいた。
その顔に余裕などなく、再生すらせずに激情に駆られるままにフェンリルの体を蹴りつける。
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ボロ雑巾の様に死にかけのロキのほとんど威力もない蹴りでフェンリルは吹き飛ぶ。
その口からは赤黒くなった血に混じってどす黒い炭と煙が漏れ、白銀の体毛や牙は殆どが炭化している。
「クソがッ!今度ッ!こそ!殺してッ!やるッ!レーヴァテインッ!」
そうロキが叫ぶと同時にロキの右手に焔に包まれた長剣が現れ、フェンリルを灰も残さず灼き尽くさんとその頭に突きつけられる。
パリィン!
「な、ぐ、グァァァァァァァア!
き、キサマァ!だにをじだぁ!」
何かが割れる音とともにロキが苦しみだし最早言葉を発するとことも出来ずに身悶える。
ロキの体には漆黒の液体がまとわりついており、そこからは煙があがっている。
「それは貴様に対する負の感情の塊、触れた生物を人形と化す呪いの水」
「グァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」
最早スライム上に原型のなくなったロキに対し、シグレは淡々と無表情で語り出す。
「さて、それを恨まれた本人がかけられてしまったらどうなるんですかねぇ?」
ロキの中では生存本能と自身への殺戮衝動がせめぎ合い、体の各所が拒否反応を起こす。
四肢はもげ、体は溶け、脳は焼き切れ視界が赤く染まる。
感覚器官は痛みしか感じず、また痛みを何倍にも増幅する。
「苦しみを知れ、痛みを知れ、狂気を知れ、悲しみを知れ、悪意を知れ、絶望を知れ、貴方の残した爪痕を、貴方の歪めたモノの怨みを知れ、貴方は未来永劫許されることは無い。
それは復讐という鎮魂歌。
どうか、彼らに安らぎを、そして貴方は永劫の罰を」
「復讐者への鎮魂歌」
その言葉と共に骨刀が振り下ろされ、ロキの生命を吸い取っていく。
文字通り一欠片も残さずにこの場からロキは消失し、遺されたのは、倒れ伏す1人復讐者と、彼らの遺志を継いだ者のみだった。
はい、ロキは死にました。
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