邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第百二十話 侵入:白廊迷路

6章 玩具は盤上で踊る


『全員警備室まで到着したか?行くぞ!』

『おう!』

次々に返事が帰ってくる中、冒険者たちは進んで行く。

「まったく…ああやって欲を出すから__

「すまねぇってさっきから言ってるだろぉ?許してくれよミーティア〜」

「あ?」

「すいませんでした」

「それくらいにして気を引きしめろ、いくぞ」

「「「「了解」」」」

全員の声が重なり、ハルバートを先頭にして進んでいく。

一方その頃

「えーと…こっちですね。なんでこの辺りだけこんな迷路みたいになっているんですかね?
まぁ何のためかは大体わかりますが」

「じゃろうな。
一応連絡だけしておくか」

『各員、警備室より先は地形と魔法を併用した迷宮になっておる。警備室で結界を解除して見取り図を入手してから迎え』

『了解!』

『まじかよ!』

「人の忠告を聞かんからじゃ」

何も変わらず上下左右どこを向いても白く光るだけの道に、超低周波と超高周波を交互に人間に照射することで平衡感覚と方向感覚を狂わせる結界のおまけ付きである。
普通なら苦戦したかもしれない。
そう、普通なら・・・・

抜け穴土竜ループホール・メイカー

セフィロたちはセフィロの召喚した土竜型の魔法生物が壁をかじり異空間を繋げて抜け穴を作り、他の班は冒険者の地図エクスプローラー・マップでマッピングした地図を共有することで30分ほどで突破した。

『見取り図ではここが最奥のようじゃな。総員、突入せよ』

了解ラジャ

「わしらは見つからないようにいくかのう。すにーきんぐ・みっしょんというやつじゃ」

「なんでそんなこと知ってるんですか…」

「街中の話を拾っていてな」

「プライバシーどこ行ったんですか…」

「まあいいですけど…」

「それじゃあはじめるぞ」

召喚サモン:姿見えぬ怪異インビジブル・ストリンジネス同調シンクロ、シンクロモニター、魔法封印マジックシール奪魔の牢獄ローバー・ジェイル』」

とりあえず偵察三点セットにプラスして今回はちょっとした小細工を仕込み、姿見えぬ怪異インビジブル・ストリンジネスが扉を通り抜けていく。

案の定職員は大量にいる。
三十人以上が薬品を混ぜ合わせていたり、なんらかの生物をメスで解剖している。
また、それらを守るように武装した研究員もちらほらいるのが見受けられた。

「どうするんじゃ?」

そのセフィロの問いにシグレはすぐに答える

「見てればわかりますよ」

そうしているあいだにも怪異は30m四方もあろう実験室の中心に到着し、そこで静止した。

解放リリース

その一言で怪異の体があったであろう場所から黒い瘴気が溢れ出し、中にいた職員は倒れこむ。

「あれに魔法陣を貼り付けて全員巻き込めるところで解放、しかもそれが魔力を強制的に奪う結界とは…えげつないのぅ…」

「回収が楽でいいでしょう?」

「まあ、そうじゃな…」

「ところで、あれは…」

「なにもいうな…なにも、な」

2人の視線の先には、声を出さずに絶頂してへたり込むアリスがいた。


魔法封印は大体わかると思いますが封印した魔法を好きな時にノーコストで発動できます。
ただ、範囲が若干狭くなり、魔法範囲拡大などが使えないのでシグレはあのような手を取りました。

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