邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
第百六話 お掃除、そして魔法フェチ
6章 玩具は盤上で踊る
「さて、始めますか」
そんなこんなでアリスの部屋の掃除をすることになったシグレであったが、すぐに掃除に取り掛かる。
まずは手作業で床が見えないほどに散乱した魔導書や魔道具を本棚に戻していく。
過去視を使って元々あった位置に魔導書を戻し、魔道具を棚やら机やらに戻していく。
〖プレイヤーの皆様にお知らせします。
ケス荒野 北のフィールドボス「レギオンエイプ」を「フブキ」様が討伐しました。これにより、北方面のフィールドを解放します〗
その作業はこんなアナウンスが鳴るまで続く。
「ふー、やっと床が見えましたか」
掃除しているうちに日は落ち、夕暮れ時となった頃にやっと床が見えてきた。
ちなみに多すぎる本や魔道書やら魔道具などで気づかなかったが、あの窓は床より5m近く高いところにあった。つまりは散乱したものが2mくらい積み上がっていたとわかる。
「これはちょっとひどすぎませんかねぇ」
とりあえずこのまままた散らかされても困るので、形状記憶合金のように音の位置に戻る魔法を部屋の全ての物質にかけておく。
仕組みとしては「収納」というか一時間以上持ち主が触れなければ元の位置に転移する、というものである。
残りの掃除は魔法で片付け、恒久的に汚れや埃などが発生しないようにする結界と、入ってきたものの汚れや呪いなんかを完全消滅させる結界を張る魔道具を設置した。(必要な魔力はアリス自身が普段から放出している極微量な魔力で事足りた)
他にも、ベッドをはじめとする寝具全てに、
〔快適睡眠〕
〔HP・MP回復速度上昇(極)〕
〔万能結界〕〔寝癖直し〕
〔冬はあったか夏は涼しく〕
〔幸運の夢〕
を付与していると、不意にアリスが起き上がった。
「ふにゃぁ……ここ、どこ?」
完全に目が覚めたわけではないのか目をこすりながらアリスは周囲を見渡す。
「お主の部屋じゃよ、アリス」
いきなり転移で現れたセフィロがそう告げた声でアリスは一気に目が覚めたようで、狼狽した目で周囲を見回す。
「あれは…ナコト写本?あ…あっちには妖蛆の秘密が…ってあれ?私の日記!?」
 
(なんですかそのやばすぎる蔵書のラインナップは…)
「どうやらここは本当に私の部屋みたいね…セフィちゃんがやってくれたの?」
「いいや、そこにおるわしの弟子じゃよ」
セフィロに指さされた先にいたシグレにアリスは突貫する。
「ありがとう。それで早速聞きたいんだけど、今展開されてる結界はどんな効果なの!?私でも読み取れないんだけど!あとあと、他の本にかけてある魔法は何?それにこのパジャマやベッド!すごく寝心地が良くなったわ!何をしたの!教えて?」
いきなり饒舌になり、詰めよってきたアリスにあっというまに壁際へと追い込まれて困惑するシグレ、ため息をつくセフィロ、そして興奮した面持ちでシグレに迫るアリス。
そんな感じで、元の美しさを取り戻した魔女の部屋は、喧騒に包まれた。
明り取りの窓から顔を覗かせる満月のみが、その喜劇を見ていた。
はい、というわけで魔女さまでございます。
魔法フェチのダメ魔女だけどとっても強い!
そんな感じです。
誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです
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「さて、始めますか」
そんなこんなでアリスの部屋の掃除をすることになったシグレであったが、すぐに掃除に取り掛かる。
まずは手作業で床が見えないほどに散乱した魔導書や魔道具を本棚に戻していく。
過去視を使って元々あった位置に魔導書を戻し、魔道具を棚やら机やらに戻していく。
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ケス荒野 北のフィールドボス「レギオンエイプ」を「フブキ」様が討伐しました。これにより、北方面のフィールドを解放します〗
その作業はこんなアナウンスが鳴るまで続く。
「ふー、やっと床が見えましたか」
掃除しているうちに日は落ち、夕暮れ時となった頃にやっと床が見えてきた。
ちなみに多すぎる本や魔道書やら魔道具などで気づかなかったが、あの窓は床より5m近く高いところにあった。つまりは散乱したものが2mくらい積み上がっていたとわかる。
「これはちょっとひどすぎませんかねぇ」
とりあえずこのまままた散らかされても困るので、形状記憶合金のように音の位置に戻る魔法を部屋の全ての物質にかけておく。
仕組みとしては「収納」というか一時間以上持ち主が触れなければ元の位置に転移する、というものである。
残りの掃除は魔法で片付け、恒久的に汚れや埃などが発生しないようにする結界と、入ってきたものの汚れや呪いなんかを完全消滅させる結界を張る魔道具を設置した。(必要な魔力はアリス自身が普段から放出している極微量な魔力で事足りた)
他にも、ベッドをはじめとする寝具全てに、
〔快適睡眠〕
〔HP・MP回復速度上昇(極)〕
〔万能結界〕〔寝癖直し〕
〔冬はあったか夏は涼しく〕
〔幸運の夢〕
を付与していると、不意にアリスが起き上がった。
「ふにゃぁ……ここ、どこ?」
完全に目が覚めたわけではないのか目をこすりながらアリスは周囲を見渡す。
「お主の部屋じゃよ、アリス」
いきなり転移で現れたセフィロがそう告げた声でアリスは一気に目が覚めたようで、狼狽した目で周囲を見回す。
「あれは…ナコト写本?あ…あっちには妖蛆の秘密が…ってあれ?私の日記!?」
 
(なんですかそのやばすぎる蔵書のラインナップは…)
「どうやらここは本当に私の部屋みたいね…セフィちゃんがやってくれたの?」
「いいや、そこにおるわしの弟子じゃよ」
セフィロに指さされた先にいたシグレにアリスは突貫する。
「ありがとう。それで早速聞きたいんだけど、今展開されてる結界はどんな効果なの!?私でも読み取れないんだけど!あとあと、他の本にかけてある魔法は何?それにこのパジャマやベッド!すごく寝心地が良くなったわ!何をしたの!教えて?」
いきなり饒舌になり、詰めよってきたアリスにあっというまに壁際へと追い込まれて困惑するシグレ、ため息をつくセフィロ、そして興奮した面持ちでシグレに迫るアリス。
そんな感じで、元の美しさを取り戻した魔女の部屋は、喧騒に包まれた。
明り取りの窓から顔を覗かせる満月のみが、その喜劇を見ていた。
はい、というわけで魔女さまでございます。
魔法フェチのダメ魔女だけどとっても強い!
そんな感じです。
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