邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

後日談 雪辱を果たす為に

ここからサバイバル終了から約一週間後のお話です


「こんなのじゃ足りないわ!もっと!もっとよ!」

狂戦士さながらに細剣レイピアを振り回し、氷魔法を乱発する。

それだけで周囲に100匹はいたであろう大猿は全て光の粒子となって拡散される。

「もっとよ…シグレと人形あいつらにこんなものじゃ足りない…もっと…力を…」

そう、彼女に敗北という屈辱を味あわせたシグレと人形ふたりは、彼女フブキにとって超えるべき壁であり、乗り越えなければならない試練トラウマだった。

自分の力に酔いしれ、過信していた力をあっさりと破られイベント終了から三日くらいは鬱になりかけたりしたものの持ち前のプライドですぐに持ち直し打倒シグレ、打倒人形ゾロアを目指し最前線にてレベル上げをしていた。現在彼女がいるのは未だ解放されていない荒野側、彼女はそこで「仲間を呼ぶ」を使う大猿相手に多対一で連戦を繰り返していた。

既に倒すべき標的のかたほうゾロアが現実で死亡しているとも知らずに…

ちなみに、この狂戦士のようなフブキの行いは偶然目撃した最前線プレイヤーの1人に録画され、掲示板に晒されることとなるのだが、それはまた別のお話である。

ー《渇望》を取得しましたー
ー契約が可能です。???と契約しますか?ー

得体の知れないなにかからの勧誘、普通ならば断る以外の選択肢はない、しかし、強さに囚われた少女は禁忌に手を伸ばす。

「それで、あいつらを超えられるのなら」

『良かろう』

「ツッ!」

反射的に飛び退いたフブキに重圧がかかる。

言葉と共に出現したナニカはそこに佇んでいるだけ、ただそれだけで、意識を失いそうになるほど、それほどまでに強烈な重圧プレッシャー

この力があれば、もしかしたら

「____あいつらを、倒せる?」

そう、淡い期待を彼女に抱かせるには、十分すぎる力。

「決めたわ、あなたと…契約する」

『それでは、契約はここに結ばれた』

ー契約完了ー

ーステータスへの干渉を確認ー

ー干渉を許可しますか?ー

ーY/Nー

ーYー

ー《渇望》の覚醒を確認ー

ーステータスへの反映を開始ー

ー《??????》を取得しましたー

それと同時に力がフブキの体へと流れ込む。 

「ツッ!これなら…」

そういうと彼女は、大猿を消滅させた。

〖プレイヤーの皆様にお知らせします。
ケス荒野 北のフィールドボス「レギオンエイプ」を「フブキ」様が討伐しました。これにより、北方面のフィールドを解放します〗

そのアナウンスを意に介さず。フブキは闇へと消えていく。

残されたナニカは唐突に笑い出す。

『コレだから人間達カれらは面白い』

『アハハハ!アハハハハ!フハハハハハハ!』

いつの間にか黒く染まった空間の中心で、ナニカは嘲笑わらい続けていた。

『アハハ!アハハハ!アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ______

嘲笑は終わらない。絶望がすべてを満たすまで


はい、狂ってしまったフブキさんでした!

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