☆うさねこ☆

ずんだもち

21.闇落ちと同期生の願い②

「私、少しだけ職員室に行ってきますね。」
たたたっ

「えっえぇ!?俺たち帰れないじゃん!」
「炎にぃ、ゆっくり待とうよ。」
「ふぅ、まったく。」
「きっと封印が解けた時からずっと悩んで迷っていたのよ。」
「そうですね。」
「けど時間もないんだろ?スパッと倒しちまおうぜ?」
しゅしゅっしゅしゅっ
「でも、友達を助けたい気持ちも分かるでしょ?」
「そりゃな。」
「それに、あんなになんでも知ってて、いつも私達を助けてくれて、それって黒蓮のこと助けたくて今までに、沢山勉強したり努力したりしてたからじゃないかな。」
「うぬぬ。」
「それでも簡単に倒しちゃえって言うの?」
「はぁ、どうやって助けるんだ?」
「うーん、、。」

「おまたせ。」
「こんばんはだも。」
「おう!元気しとるか!」
「とーうーえーんー??」
海霧先生の怒りのオーラが出る。
ゴゴゴゴゴゴ、、、
「お。おぅ、、こんばんは、、夜にすまんな。」
慌てて小声で挨拶をし直す。

「土竜先生、闘炎先生こんばんは。」
「こんばんはー。」
「こんばんは。」

「結局すっかり話してしまったし、急だったけど集まってもらったの。」
「前から話しは聞いていたんだも。
僕らも先延ばしにしていたんだも、、。」
「ぉー、、聞いていたぞー!」こそっ
「それで、あの、、」
「お願いしにきたんだも。」
「黒蓮のことをどうか、頼む!」

「私達は人間界に行くことができない。けれど力を貸すことは出来るわ。」
「僕たちの力を集めてアイテムをつくるんだも。」
「それがあれば足りない力の部分は大丈夫だ!」
「ただ、つくるのに時間が必要なの、7日間。」
「7日は黒蓮にとっても、僕らにとってもギリギリな時間なんだも。」
「だが、もうこのままにも出来ん!」
「お願いします。」
(とーうーえーんーちゃんと言いなさいよー)
「お願いしますだも。」
「お、おねがいし、ます。」
(海霧、、無言の圧力が、、、こっ怖いぞー、。)

「そ、そんなの決まってらぁ、、、」
「もちろん出来る限り頑張るです!
最初からそのつもりでしたし。」
「私も手伝うからね!」

「そうときたら、早速作りにかかるぞー!」こそっ
「んだも。」
2人は保健室を出て行く。

「炎牙も雷夢も、私が抜けたせいで、すっかり帰るの遅くなってごめんなさい。」
「まっ、帰るっても駅だしな。」
「大丈夫です、炎にぃと一緒ですから。」
「ミサキさんも、ありがとう。」
「いえ、、あの、2人のことお願いします。」
「ええ。まかせて。」

「そんじゃ行くぞ雷夢。」
「うん、炎にぃ。」
2人はコンコン魔電話からミサキの部屋に出て駅へと帰って行った。
通話も切れ、部屋に久々の静寂が訪れた。

それから1週間、まるで嵐の前触れかのように何事もなく静かに時が流れていった。

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