☆うさねこ☆

ずんだもち

21.闇落ちと同期生の願い



「闇落ち、魔法を使えば使うほど命を縮める。そして、死んでも転生しない。転生できなくなる理由は、その前に、化け物になってしまうからなの。
私たちはね、、封印した後誓ったの。先生になって、いつか黒蓮を助けるって。けれど実際は、封印が解けてしまった時、心のどこかでもう諦めていたのかもしれないわ。」
「どうして?」
「方法も見つからないし、それに、もう間に合いそうにないわ。」
「え?」
「妖精界にいる私も感じるわ、、黒蓮の気配。すごく弱っていて消えそうなのにどんどん強くなっていく闇の力の気配。化け物になってしまうのも近いわ。」
(再び封印するにも今のこの子たちでは力も足りない、まして属性も足りないわ。やっぱり倒してもらうしか、、。)
「感じるか?雷夢。」
ふるふる
「感じないです、炎にぃ。」
「後数日もしないうちにきっと分かるようになるわ。」
「むぅー、、。」
「炎にぃ、まぁまぁ、、。」
「なんとかならないんですか?同期生、、友達だったんでしょ?」
ぴくっぴくぴくっ
(ひとつだけ、、ううんっ、だめ、それは言えない。)
海霧先生は黙るが耳は正直。
「あ、、あるんですね?」
苦笑しながらミサキが聞く。
海霧先生はさらにしゅんと落ち込む。
「、、あるにはあるけれど、それをさせるわけにはいかないわ。」
「話してみてください。」

「白藍ちゃんなら黒蓮を助けられるかもしれないの。」
「え?白藍ちゃんが!」

「黒蓮が分身や属性魔法の毒を使ってまで消そうとして来た恐れる存在。もしまだ間に合うならば、その浄化の力で元に戻るかもしれないの。
でも、まだ生まれたばかりで魔力も不安定なのにやらせるわけにはいかないわ。
それに魔力自体は足りないから、魔力欠乏症で眠り続けてしまうかもしれないわ。」

海霧先生は一呼吸置いて続ける。

「あの強い浄化の力、先先代の守護妖精、聖妖精の生まれ変わり。つまり次の守護妖精になる子なのよ。」
「なっなんだって!?」
「わぁぁぁぁー!!」
わたわたわたわたわたわた
「えっ?えっ?」
「守護妖精ってのはこの妖精界を守るすげー強い力を持った神様みたいな存在なんだぜ。」
「うぅー、、うるせぇな、、傷に響くだろ、、、」
「それが白藍のやつ次の守護よ、、むぐっ!」
雷夢が慌てて炎牙の口を塞ぐ。
「んぁ?白藍がなんだって?」
「なっなんでもないですよ!」
「んー?まぁいいや、俺はさっさと治して動けるようになったら黒蓮を倒してやる!」

「そっそうね!早く治して倒してちょうだいっ。」
「お?おう、、?」
(なんだ?海霧先生なにかあったのか?)
「凍弥、、、大丈夫、?」
「おわっ、、あっ、、ミサキ、、わっ悪かったな心配かけて。」
「そうだよ、、ぐすっ、、、」
「なっ泣くなよぉ、、こんなのすぐ治して帰っから、パンたくさん用意しとけよ!」
ふぃっと顔を背ける。
「、、、すぅ、、すぅ。」
「うっ、、うん、、。あっ、、寝ちゃってる。」
「ふふっこの調子ならすぐ良くなりますよ。」
「そう、、よかった。」



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