☆うさねこ☆

ずんだもち

19.昼食タイム

食堂へ来ると先生や生徒たちがそれぞれ楽しそうにお昼を食べている。
「あっちのカウンターにメニューがあるぜ。」
「どれどれ?」
慣れてきた妖精文字をひと通り読んで行く。

【カルゥ 】【ザーギ】 【オムマイ】 【イイマイ  】などなど。
それぞれ見た目は、カレー、唐揚げ定食、オムライス、チャーハンに似ている。

それぞれ好きなものを選び、カウンターから受け取ると先に翔夜が席を取って待っていた。
3人揃い、いただきますをして食べ始める。

「それで、これからどうするのですか?」
「そうだな、もう一度黒蓮を封印出来ればいいが、力の差は大きいな。」
「僕も、もう一度人間界へ行ければ力になれたのに。」
「今の決まりじゃ実習終わった妖精は人間界に行けねぇからな、仕方ないぜ。」 
「封印の仕方とかは分かるの?」
「習ったことはあるが使ったことはないな。最低でも5つの属性がないといけねぇんだ。」
「5つ?どこかで聞いたような、、、?」
「あぁ、占いの最後の部分じゃねぇか?」
「そっか!」
「それが分かったところで、まだまだ人手不足には変わりねぇ。」
「うーん、そうだね。」
「はぁ、どうすりゃいいんだ。」
「得意属性を増やしてみるとかはどうですか?僕が風属性を教えますよ!」
「そりゃー使えないわけじゃないが今から伸ばすには時間がかかりすぎるんじゃねぇか?」
「そうですよね。」


「さっきから後ろで煩い。」
後ろの席の黒いローブを頭まで被っている影の薄い妖精がぼそりと言う。
「わぁっ、、ごめんなさいっ。」
「てか後ろに誰かいたのかよ、気づかなかったぜ。」
「5つ揃えたければ氷の心を溶かすんだな。ただ力はまだ遠く、封印はできないだろう。」
ふっ
「なにー!って、、あれ?いねぇ。」
席を見たときにはローブの妖精はどこにもいなかった。
「あの子もしかして図書館の占い館の妖精?」
「、、だったのかもな。」
「お昼食べに来ることもあるんですね。」
「それにしても力が遠いとか封印出来ねぇとか面白くねぇ。」
「でも、5つは揃いそうだね。」
「そうだな。まぁ、いつまで居たって仕方ねぇ、そろそろ保健室戻って人間界行くぞ。」
「うん。」
食べ終えた物をカウンターに返すと保健室へ向かう。

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