☆うさねこ☆

ずんだもち

15.転校生③


放課後、下校しようと昇降口で靴を履き替えていると。
「ねぇ、途中まで一緒しようよ、九重さん。」
明るい声と共にぽんっと背中を叩かれる。
「えっ?えぇ?雪下さん?」
「クススッいいでしょ?」
「えっ、、いいけど、、、私、自己紹介したっけ?」
「ううん。してない。あの子誰ー?って言ったら教えてくれたよ?一人ぼっちみたいだから友達なろ!」
「え、、えと、、、。」
「なんか急にぐいぐい来るなぁ。本当に同じ奴なのか?」
「ほらっ帰ろ帰ろっ。」
ぱしっ
手を掴むとぐいぐい引っ張って進んでく。
半分引きずられるようにして、学校の裏山を数分進んでく。
「ここ私ん家だから!」
山の中の門の前で止まり、奥の一軒家を指差す。
(こんなところに家あったかな?)
「荷物片付いたら招待するから覚えててね!」
「えっ?う、うん。」
「じゃーまたねー。クススッ。」
凛は一人で門を開けて入って行ってしまった。
ミサキだけ、ポツンと残される。
「なんか凄い勝手奴が来たな。」
「そうだね、、、苦手な子かも、、」
ははっと苦笑いして振り返り、ゆっくり来た道を戻り帰路に着く。


その後、始めの掴みは悪かったものの、勉強も運動もできる凛は、次第に人気者になっていった。
相変わらずミサキ以外には態度は冷たく素っ気ない返しをしている。
ミサキは何故自分だけには明るく、ぐいぐい来るのか分からないまま、戸惑いながらも友達になって行くのを感じていた。
家にも何度か呼ばれ、お茶やお菓子を食べながら楽しく過ごして行く中で、
いつのまにか下の名前で呼び合うようになり、今度の夏休みの花火祭りを一緒に観る約束をした。

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