忍者修行は楽じゃない?!〜普通ライフを送るために修行せざるを得ませんでした〜

フユヤマ

0話 プロローグ

「なんじゃこりゃぁぁぁああああ!!!!???」

それは、日が見えてきてからまだ10分も経っていない早朝の出来事である。
そんな女性らしからぬ叫喚が家中に響き渡る。

………ここ一応住宅街に位置してるのに…。いづれ近所迷惑のクレームが来ても知らねぇぞ…。そんな心配をしながら師匠のところへ向かうと、空の皿を持った師匠がいきなり俺のことをど突いてきた。

「おい、浩介……?…お前だろ?私が1日冷蔵庫の中に入れておいてキンキンに冷えてから美味しく食べるはずだったミルクレープを食べたのは…?」
皿を指差しながら師匠は震えていた。
あ、あれミルクレープっていうのか!知らなかった。

「私はなぁ…顔を見れば何考えてるのか分かるってお前に何度言えば分かるんだぁ!?あぁ?それともお前、バレないとか思っちゃったのか?あぁん?」

駄目だ、師匠怒ると口調とか声調が超変わるからめっちゃこえぇ…!
どっかのヤンキーの首領やっててもいいレベルで怖いんですけど……。
「な、なんで俺を疑うの?!他にもいるじゃん?そもそも!俺は修行してたし!昨日の深夜からこんな朝まで!」

そうだ、俺だってひょんなことからだけど師匠の弟子になったのだ。修行くらいはするのだ。

「そうか、修行をしてたのか……!それは感心、感心!……ってなると思ってんのか…?」

やっぱ駄目かぁ〜…

「そりゃてめぇ…どうせ音ゲーの修行とかだろ?!そりゃそうだわ!昨日任務の前に修行しとけって言ったのに任務中にゲーセンに入るところ見かけたし、あとをついてったら音ゲーやってたぐらいだもんなぁ!!」

……もうそれもバレてんの?!
良いじゃん、ゲーセン行くぐらい……。
あとついでにマリ◯カートもやりました…。
とは師匠に言いたくないな……

「「さぁ、覚悟しろよ……?マリ◯カートだろうとなんだろうとどうでもいいからよぉ………?浩介えぇぇええ!!」」

「ごめんなさぁぁあああいゃゃゃやややや!!!」

ゴンッ!!という鈍い音の後にさながら女子中学生のような悲鳴が家中に響き渡った。……本当にクレームが来そうで怖いです……。
そんなこんなで、俺の忍者修行は今日も始まるのであった………。トホホ…

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