Slip~タイムスリップから始まる1つの物語~

オレンジのえんぴつ

第2話 予知と実現(逃亡編)

[3.Slip]
______タイムスリップとは難しいものである。主人公がひょんな事から未来へ…という物語もあれば、未来からの使者が主人公を訪れる物語もある。中でも不思議なのは未来の自分が過去の自分に会いに行く物語である。自分に未来の自分が会いに来たという記憶が無ければ、記憶と時間のズレが生じるからだ。そして、都合の悪い記憶は消され、書き換えられ、時間はパラレルワールドとして分岐し、離れていく______

[4.夢]
20……年12月25日>…>C研究所
Y博士は走っている。
…何か違和感がある。
でも、とにかく走っている。
左手はデータの詰まった記憶媒体を握りしめ、右手は端末を動かしている。
なぜか分かる。なにをやっているのか。
走りながら端末でシャッターを開ける。
最新のリニアカーの姿が見える。
一つ一つの動作がなぜか理解できる。
シャッターをくぐる…。
……。
…足が動かない。
何か重要なことを忘れている…!
必死になって考える。
ふと母の顔が浮かび上がった。
え…?お母さん?!

[5.予知夢]
2016年夏>朝>とある都市郊外の一軒家
バサッ!
( ゜д゜)ハッ!
……
ゆ、夢かぁ…
それにしてもリアルな…
全身に汗がにじんでいる。その上、自分が少年Jであることを理解するのに1分はかかった。まだ朝の5:30だったが、とても二度寝できそうにないから、仕方なく布団を出た。まだ他に誰も起きていない朝の静寂の中、顔を洗った。ふと昨日、Rが言っていた『予知夢』のことを思い出した。昨夜の夢を必死に思い出そうとするが…思い出せない。残念ながらかっこよく未来予知はでき無さそうだ。
______

少年Jの『予知夢』はこれでは終わらなかった。この先数年間、何回も、不思議な『予知夢』が繰り返されるのであった。

第3話に続く…

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