路地裏最強は異能力者学園へ

KOGARASI

遅刻

コンコンッ!

「おーい起きろー朝だぞー」

返事がない

ゴンゴンッ!

さっきより強めに叩く

「朝だ!起きろ!」

ここまでして起きないとは……まさか俺が起きる前に行ったのか?

一応確認のため玄関を見るがちゃんと靴はある

ドンドンッ!

「起きろ!アホ!」

まだ返事がない

ブツッ

「おきろ!!このど貧乳野郎!」

ドゴンッ

音がした。ようやく起きたらしい

「だーれーがー!ど貧乳じゃあ!!」

「ようやく起きたか。アホ、あと……二十分しかないぞ」

「え?……遅刻するぅぅ!!!」

「頑張れ、俺は先に行く」

「え!ひどっ!」

【影渡り】

「何それずるい!」

渡ったのは教室前、
あまり注目はされたくない

【日陰者】

黒板に席が書かれている
自分の席は……真ん中の一番後ろ

俺の前の席を見てみると獣山林がある

隣は……黒鉄実琴くろがねみことさん?くん?

まぁいいや

徐々にクラスメイトが教室に入ってくる

やがてほぼ席は埋まりあとは目の前の席だけ
桂香さんが入ってきてチャイムが鳴る

ガダンッ!

「セェーフ!」

勢い良く扉を開けたのは遅れると予想された晴だった

まっすぐ唯一空いている席の俺の前に来る

「先生!セーフ!?アウト!?」

桂香さんの反応は手を頬に当て顔を少し傾けた状態で笑っている。

あっ、(察し)

「アウトよ」

「えぇー!」

「だってあなたチャイムが鳴る前に教室に入ってないんだもの」

そんなー(* ̄□ ̄*;

桂香さんはそんなガッカリしている晴を見て「うふふふ」と笑っている。

この人、なかなか性格悪いな

そう思った瞬間、こちらにギラっとした視線を感じた

桂香さんだ

「……なんでわかんだよあの人」

小さな声で呟く
もしかして『鑑定眼』で分かるのか?

桂香さんはニコッとこちらに向けて微笑んだ

怖!マジか!わかんのか!

「さて、これからの事を話すわね」

桂香さんは終わっとばかりに本題を話だした。

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