世界最強都市"ヨミ"の魔王

もちあ

第9話 雪斗とこの世界の情報&今後の方針

「なぁ【ツキミ】、単刀直入に言うが……ここは何処だ?」
『はい、少し待っててください……。?この世界には、2100年には無かった物質があります。それを元にちょっとこの世界の事を調べます。…受信完了です。まずこの世界は、隕石が衝突してから約20000年後の世界です』
「20000年後!?そんな早く地球は元の形に戻ったのか!」
『はい。といっても、大陸の形は愚か、地球全体の面積が、日本の大きさ位になっています。それにこの世界には、“マナ”と呼ばれる物質が、大気中を散乱しています』
「ん?マナ…?」
『はい。世界中の化学物質が崩壊により散乱し、奇跡的な合成を果たし、“マナ”という形で現れたのです。実際、地球が20000年という早い年月で球体を形成出来たのも、“マナ”と、“マナストーン”のおかげです』
「今、マナストーンって言ったな。そのマナストーンってのは、あの宙に浮いているでっかい石がマナストーンって言うんじゃないか?」
『その通り、流石です雪斗様。マナストーンは、マナが大気中に収まらない位量を増やした時に発生した物です。この世界の人間は体内に、マナを宿しています。そのマナを使う事で、この世界の人々は、魔法を使うことができます。魔法の強さは、体内にあるマナの多さに比例しています。そして、この世界には、“魔物”が存在します。魔物とは、動物や虫、植物などが強大なマナストーンの力で凶暴化した生物のことです。その為体も大きく、マナの量も多いのです。そして他にも 獣人族、虫人族、機械族、魚人族、など色々な種族がいます。獣人族は、身体能力が高くパワーもあります。唯、そのせいでマナの量が少ないのです。虫人族は、人型の虫の事です。蟻や蟷螂、蝶など虫ごとに村を作っています。今、虫人族の国では、内戦が起こっています。機械族は、隕石衝突の時に電化製品と人体エネルギーが合成してできた種族です。簡単に言えば、自我を持ったロボットってとこでしょう。魚人族は主に海に生息します。その為、水流魔法が得意です』
「魔物もいるし、色々な種族が隕石衝突のせいで生まれたんだな……てゆーか俺の体にはマナは無いのか?」
『スキャンしてみます……見た感じ雪斗様の体内にマナは見られませんね…………』
「やはりそうか………ん?そういえば体内のマナに比例しているって言ったよな?」
『はい、そうですよ』
「それなら俺の臓器は偽物だから魔物の中でも特に強い魔物のマナストーンを俺の臓器に埋め込めばいいんだよな」
『はい、その方法はいけると思います。ですが、何故特に強い魔獣を選ぶんです?実際、私達の強さは魔法が使えない今、唯の雑魚です。何故危険をおかしてまで……』
「クククッ…んなもん決まってるだろ。俺はになるんだ、そんなリスク、どーってことねぇんだよ」
『フフッ、やはり雪斗様は変わりましたね。いえ、むしろ今の性格が本当の雪斗様って事ですね』
「まぁな、とりあえずもうちょい情報はねーのか?」
『お任せください。次はこの世界の国についてご説明します。まずこの世界の名前は「ザ・ランド」と言います。そしてこの世界で特に勢力を持っている国が…「ザ・パスト」「ザ・ガイスト」「ザ・プルーン」「ザ・シンドクロス」です。他にも、獣人族の国「ザ・ララム」虫人族の国「ザ・シャミール」機械族の国「ザ・ボル」などはありますが、この世界で人族の国といったらこの4つです。まず「ザ・パスト」は、魔法師の育成に力をいれています。有名な魔法師のほとんどは、「ザ・パスト」で指導を受けています。それに、魔法具の製造にも力を入れてます』
「魔法具って何だ?」
『魔法具というのは簡単に言いますと、付与魔法で魔法が付与された武器や生活用品の事です』
「なるほど……俺も魔法を付与出来るようになりてぇな……」
『フフッ、やっぱり雪斗様は強欲ですね。そして、「ザ・ガイスト」は、「ザ・パスト」とは逆に、騎士の育成に力をいれています。しかもここは、強い者が偉いという弱肉強食の国です。「ザ・プルーン」は、商業国と呼ばれています。物を買うか売るならとにかくこの国に行った方が良いらしいです。そして「ザ・シンドクロス」はこの4つの国の中でも特に勢力がある国です。ただし、この国の評判はあまり良く無いそうです。この国は、王族   公爵   伯爵   子爵   平民といった爵位制度を採用しています。特に貴族は平民の事を軽蔑的に見ているので、この国の評判はあまり良く無いのです。そしてもう一つ、伝説になっている国があります。その国の名前は“ヨミ”  しかし、この国の場所や文化、顔などを知る人はほとんどいません。唯、とにかく恐ろしく強いらしいです。“ヨミ”の住人1人で約上級魔法師10人以上のマナが、上級騎士10人以上の力があるそうです』
「おぉー、そいつはスゲェな……とにかく俺はそこに行きたい」
『そうですね!雪斗様は最強の魔王を目指してらっしゃいますもんね!それともう一つ。この世界には、“神の落し物チェスト”という物があります。これは、いわゆるカプセルのようなもの形をした箱です。その中にこの世界の技術では作ることのできない道具などが入っていることから神の落し物チェストと呼ばれているのです。恐らくこれは、隕石衝突の時に私たちと同じように、カプセルに何かを入れてたのでしょう。ただし私たちが入ったような大きさでは無いので、そのカプセルの中には言語や時間などといった、常識が書かれた本や、色々な電化製品や日用品、武器などを入れていたのでしょう。そして運良くこの世界の言語は日本語です。そして、
 1年=12ヶ月  

  1ヶ月=30日  

  7日=1週間   

 1日=24時間 

   24時間=午前12時間午後12時間  

  1時間=60分   

 1分=60秒 

   といった事もこの世界に共通してます。この世界には時計もあり、勿論、1週間は月火水木金土日で成り立っています。そしてお金には「ゴル」という単位があります。日本円に計算すると……
1ゴル=千円です。1ゴルは銀貨1枚です。1000ゴルで金貨1枚(日本円で100万円位の価値)そしてゴルより低い単位が「ベル」です。1ベル=10円、100ベルで1ゴルという感じです。1ベルは銅貨1枚です。そして、100000ゴルで、白銀貨1枚です(日本円で1億円の価値)』

「ふむ、とりあえずこの世界の事はよく分かった。とりあえず今後の方針は……臓器にマナストーンを埋め込んで、魔法を使えるようになる、伝説の国“ヨミ”を見つける、そして……【ツキミ】をロボット化する」
『!?  わっ、私ですか?』
「ああ。勿論腕時計の性能はそのまま、いつでも俺と会話できるようにはする。唯、物も触らないし食べ物も食べれないんじゃ可哀想だろ……それにこの世界には魔法がある。魔法で何とかなるだろう」
『雪斗様……ありがとうございますっ!!!私を作ってくださって尚且つ、私の為にロボットを作るなんて……』
『 「当たり前だろ、何だから……」
『!?』
「お前はもう友達じゃ無い……俺のだ!!!俺の…魔王の右腕になる覚悟はあるか?」
『当然ですっ!』

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