かてきょらいふ

りゅう

来年も














「うわぁ、綺麗ですねすばるさん」
「すばるにぃ、きれーきれー」

いつきちゃんとみゆぅちゃんが次々と打ち上げられる花火を見ながら言う。なんかみゆぅちゃんの言い方だと僕が綺麗みたいな感じになるのだが…

「本当に綺麗だね」

僕は花火を見ながらボソッと呟く。すぐ目の前の水面に映る花火もすごく綺麗だと思う。

「………すばるさん、来年も一緒に来ましょう」

僕の隣に座っていたいつきちゃんが僕の腕をギュッと抱きしめて言う。えっ、ちょ、いつきちゃんどうした?これってゲームとかアニメのモテる系主人公にしか発動されない展開だろ…

「みゆぅもまたきたい」

僕の膝の上に座っていたみゆぅちゃんがはしゃぎながら言う。あの、痛いんで飛び跳ねないでいただきたい…

「しょうがないから私も一緒にきてあげる」

僕のとなりに座る咲がボソッと呟く。あっ、来年来ることは確定なんだ…

「あの、お邪魔じゃなかったら私も…」

咲のとなりに座っていたはなちゃんがボソッと呟く。

「もちろん、来年もみんなで来ようね」

そうこう言っている間に花火は終盤に差し掛かった。空に、水面に咲き誇る無数の巨大な花、これを見たことはこの夏1番の思い出になるだろう。このメンバーで来年も花火を見れますように…と願いながら僕は花火を眺めていた。















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