かてきょらいふ
ついに来たか…
「すばる、お腹空いた…朝ごはん…」
時刻はすでに午前11時、ようやく目を覚ましたワガママなお嬢様は起きて早々に朝食を要求してくる。
「机の上に置いてあるからチンして味噌汁温めて食べな」
僕がワガママお嬢様にそう言うとお嬢様は機嫌の悪そうな顔をして「温めろ…」と命令してくる。
「そんな無愛想に言われてはいわかりましたって言うわけないだろ…」
「うるさい、はやくしろ…」
「………はい。」
咲に気圧された僕はリビングのソファーから立ち上がり台所に向かう。咲は僕がいなくなった場所に座りスマホをいじり始める。横ではいつきちゃんが勉強していた。
「あんた、朝から勉強してるの?小学生なんだから遊べばいいじゃない」
「でも….勉強もしないと……」
「たしかに勉強は大切よ。だけど休むことも大切なの、大人たちだって仕事が休みの日が必ずあるでしょう?大人たちが休みの日があった方が仕事が効率的にできると考えたのよ。だから休みの日くらいしっかり休みなさいな…」
「いつきちゃんに変なこと吹き込むなバカ」
僕はいつきちゃんに変なことを言う咲の頭を後ろから叩く。
「いたっ…ちょっ、何すんのよ」
「朝ごはん、向こうの机に置いておいたからはやく食べてこい」
「は〜い」
朝ごはんと言う言葉を聞き咲はご機嫌になり机に向かって行った。
「いつきちゃん、さっきの咲の話は気にしなくていいから…何かわからないところでもあるの?」
すごい表情で参考書を見つめていたいつきちゃんに僕が尋ねる。
「この英文がわからなくて…」
英語、英語か…ついに来たか…いずれ質問されると思っていたが……いつきちゃんから英語の参考書を受け取る。いつきちゃんはすでに中学校卒業レベルの英語をやっていた。頭良すぎだろこの子…ちなみに僕は英語が苦手だ。ぶっちゃけここに書いてあることも半分くらいわからない…しょうがない…あいつに頼るか…
僕はいつきちゃんを連れて咲のもとに向かう。
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