かてきょらいふ
すばるさんに酷いことしないでください!
「………つまりその子はご両親の仕事の都合上預かっているだけ…と…?」
「ああ、そう言うことだよ」
いつきちゃんがうちにやって来た事情を全て説明した僕は咲に踏みつけられていた場所を抑えながら答える。
「そう…まあ、すばるがロリコンじゃないならいいか…」
咲は小さな声でそう呟き青色の瞳を僕から逸らす。
「で、あんたは何してるの?」
咲が相当怖かったからかいつきちゃんは部屋の隅で体操座りの状態で蹲っていた。うん、かわいい…
「チッ」
咲が舌打ちしながら僕を睨みつける。え?今の声に出てた?
「いつきちゃん、咲はたしかに怖いし性格が歪んでるけど悪いやつじゃないからそんなに怯えなくて…グハッ…」
僕がいつきちゃんに最後まで言い終わる前に咲の平手打ちが僕の脇腹を襲う。容赦ないな……僕は脇腹を押さえ込みながらそう思った。
「すばるさん、大丈夫ですか?この悪魔女、すばるさんになんて酷いことを…」
いつきちゃんが僕の心配をしながら咲に向かって叫ぶ。咲はふん、と鼻で笑いながら
「そいつが余計なことを言うのが悪いのよ」
と僕を指差しながら言う。
「でもでもいくらなんでもやり過ぎです。酷いです」
いつきちゃんが咲の前でぴょんぴょん飛んだりしながら咲に猛抗議してくれる。うん。抗議の仕方がすごくかわいい……
「…………お腹すいた….の?」
いつきちゃんが咲に文句を言っている途中にいつきちゃんのお腹が鳴ったのを聞いて咲がいつきちゃんに尋ねる。いつきちゃんは顔を真っ赤にしながらお腹を抑えてコクリと頷く。かわいすぎだろ……
「ご飯…できてる…多めに作ったから3人分ならなんとかなる…先に座ってて…」
「ありがとうございます…」
咲の言葉を聞いていつきちゃんは急に静かになって僕と一緒に机の前の椅子に座る。
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