かてきょらいふ
記憶を失え
「えっと…いや、これにはいろいろな事情があって…」
僕は咲に冷たい目で睨まれながら咲に事情を説明しようとする。の、だが…咲は聞く耳を持たず容赦なく僕を蹴り飛ばし床に倒れる僕の頭を全力で踏みつけた。
「さて、どういうことか説明してもらおうか…小学生の彼女が出来てうはうは状態のロリコン…」
ちょっと待て、いろいろと誤解しているが僕はロリコンじゃないぞ、たしかにいつきちゃんはかわいい、かわいいけど恋愛対象として見てないし…そのことを咲に伝えようとするが頭を踏みつけられていた僕は話すことすらできなかった。
「すばるさん…大丈夫ですか…」
いつきちゃんが慌てて僕に駆け寄ってくる。
「すばるさんから離れてください。それ以上すばるさんに乱暴するなら警察を呼びますよ。変質者が家に入って乱暴しているって言えばすぐに来てくれますからね…」
いつきちゃんが11まで番号を入力したスマホの画面を咲に見せつけながら言う。
「ちょっ、やめろ…」
咲が慌てていつきちゃんからスマホを取り上げる。いつきちゃんはスマホを取り返そうと咲に飛びかかり咲を押し倒す。
「イタタタ…」
咲といつきちゃんにのしかかられた僕は起き上がろうにも2人が邪魔で起き上がれない。
「ちょっ、はやくそこをどけ、ロリ、あと変なとこ触るなロリコン」
そう言われても動けないんですよ…僕は現在、手で咲の尻をスカート越しに触っている状態だった。後で絶対殺される……
「言われなくてもすぐにどきますよ。ぺったんこさん…」
咲の胸らへんにダイブしていたいつきちゃんがそう言いながら咲から飛び降りる。
「ぶち殺すぞわれ、私はぺったんこじゃない!標準…そう、標準よ」
咲は慌てていつきちゃんにそう言う。
「……………あの、咲さん…はやくどいてもらえますか?」
「……………………………………」
僕の言葉を聞き咲は無言で立ち上がる。そしてすぐに僕の腰を足で踏み付る。
「記憶を失え……」
咲はかなりお怒りのようだった……
「ちょっ、咲さん落ち着いて…話せばわかる…話せばわかるから…」
「うるさい、お前が記憶を失えば全て解決…ちょうどここに使い終わって綺麗に洗ったばかりの包丁がある」
咲は台所に置いてあった包丁をケースから取り出して僕に突き出す。
「すみません…警察ですか……」
「本当に電話するなわれ!」
咲は慌てて包丁を台所に置きいつきちゃんからスマホを取り上げて電話を切る。
その後ようやく話を聞く気になってくれた咲とリビングでいつきちゃんについて話すことになった。
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