かてきょらいふ
エアホッケー…ですか?
「すばるさん、すばるさん、もう一回やりましょう」
いつきちゃんが目をキラキラさせながら僕に言うが……ごめん、なんかもう、気分が……自分が今まで結構な時間をかけて上達したゲームをこうもあっさりとやられると…
「あっ、いつきちゃん向こうにもっと面白いゲームがあるよ。あっちにしよう。うん。そうしよう」
「えっ、あっ、はい」
僕はいつきちゃんを連れて他のゲームをしに行く。次に僕達がやってきたのはエアホッケーだ。
僕はいつきちゃんにエアホッケーのルール等を説明し、さっそくゲームスタート…
「じゃあ、行くよ」
僕は円盤を台の上に置きマレットで打ち出す。真っ直ぐいつきちゃんの方に向かって行った円盤をいつきちゃんがマレットで打ち返そうとする……が綺麗に空振りいつきちゃんは台の上にのしかかる。うん。かわいい……
いつきちゃんはゴールから出てきた円盤を台の上に置きマレットで打ち出す。すると円盤を置いてすぐに打ってしまったからか円盤は宙を舞いそのままいつきちゃんのコートに着地、慌てていたいつきちゃんがマレットで円盤をはじいてしまい自殺点…うん。かわいい…
「もう慣れました。全力でやります」
今度はちゃんと円盤を置いていつきちゃんが勢いよく円盤を打ち出すが、僕はあっさりと弾き返す。いつきちゃんはかなり大振りだったため反応が遅れてそのままゴール…いつきちゃんは何が起こったかわからないような表情でぽかーんとしていた。うん。かわいい……
「リュウさん、リュウさん、円盤が出てこないんですけど…」
いつきちゃんが慌てた様子で僕に言うので僕はマレットをその場に置きいつきちゃんの方に向かう。
「隙あり!です」
いつきちゃんは僕がゴールから離れた直後円盤を取り出してマレットで打ち出す。え?せこっ…だけどかわいいから許す。いつきちゃんが打ち出した円盤は僕が置いて置いたマレットにあたりいつきちゃん側のゴールに入る。
「すばるさん……」
いつきちゃんはこの世の終わりのような表情で僕を見つめる。かわいい、かわいすぎるよ。
「あっ、うん。どんまい……」
いつきちゃん側に円盤が入った時にちょうどゲームが終わった。僕の勝ちだ。とりあえず一言言わせてほしい。いつきちゃんかわいすぎ……
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