転移してのんびり異世界ライフを楽しみます。
18ページ目「されど僕は最善を尽くす」
カタカタカタカタ……。目の前には大量のスケルトンが出現していた。そのスケルトンらは、自らの白い骨をカタカタと鳴らしている。リズムの良い音でこのまま聞いていたいが敵なので倒す。
「【一閃】っと。」
僕は〈無詠唱〉スキルを持っているので、魔法名を言って発動する必要は無いのだが、言ってしまう事がある。別に言ったとしても、無詠唱と何ら違いはないけど。
走り出して2、3kmほどだろうか。どうやら数でこちらを押すつもりのようだ。召喚コストが少し高めの骸骨兵士は依然としているが、通常タイプのスケルトンがそれ以上に出現した。
見た感じだとスケルトン2体とソルジャーが同じぐらいの召喚コストなのではないか?
だけどその分だけ性能は落ちる。ソルジャーの数倍楽に倒せる。どちらにしても一掃するだけだからあまり楽だとか、そういうのは無いんだけどね……。
「この空間どこまで続くの?」
リルが尋ねてきた。だけど、僕はそんなスキルを持っていない。リルも知っているだろうに。
「リル……。持っていないの知ってて言ってるよね。」
「もしかしたらと思って。」
僕はリルに信頼されていないのだろうか?既に2、3ヶ月は一緒に冒険しているはずなんだけど。
「私の魔法で調べるわ。」
どうにかして距離を測れないものか、と考えていた所、エレナがそう提案してきた。
「出来るの?」
「ええ、妖精魔法で調べることが出来るわ。」
「じゃあ、お願い。」
「代わりにその間、守ってて。」
「りょーかい、っと。」
早速、エレナを襲うスケルトンがいた。持っているただの鉄剣で破壊した。すぐに復活するだろう。
このまま【一閃】で倒し続けても良いが、流石に数を倒せないので、他の魔法に変えることにした。
「えっと、じゃあ……。【飛剣燦爛】!」
この魔法は〈光属性〉でアンデッドに有効だ。燦爛と光り輝く飛ぶ剣を出現させ、相手に攻撃できる。出現させる剣の数に制限は無いため使い易い。〈上位魔法〉だ。
出現した飛剣は輝き僕の背後に円のように浮いている。カッコイイなこの魔法。
僕はこの飛剣を操作して、スケルトン共を切っていった。触れると同時に成仏していく。
この飛剣の輝きに地下が一気に明るくなる。夜目が効いてきた時に光が迸ったために目が眩んだ。みんな、悪いね。
「タクト、終わったわ。」
「ありがとう、それでどうだった?」
「……ダメよ。終わりが見えない。」
「そうか……。ここから脱出するためには、ガイコツを倒すしかないし……。兎に角、進もうか。」
「分かったわ。」
仕方無くまた走り出す。
「タクト、危ないっ!」
リルの声が届いた。そして、何者かの気配を察知する────ギリギリだった。
「誰だっ!」
「気付かれてしまったか……。流石、というべきだね。」
ガイコツだった。迂闊だった。【飛剣燦爛】によって出現した飛剣の輝きによって、影が出来ていたのだ。
ガイコツは、その影を利用して〈影潜〉で僕に奇襲を仕掛けたらしい。この飛剣は消しておこう。
飛剣を消すと、再び地下が暗くなった。この地下は完全に暗闇な訳ではない。仄かに薄暗い灯りが灯っているのだが、何処からの灯りかは分からない。
それはそうと、ガイコツのせいで僕達は止まっている。辺りはスケルトンだらけだ。〈光属性〉の攻撃で【飛剣燦爛】以外となると……まだ覚えていないな。
「仕方が無いな。私が変わろう。」
そう言ってきたのは相変わらず、攻撃を続けているガリメデルスだった。ここでは高速で〈聖属性〉の攻撃ができるガリメデルスは有り難い。〈光属性〉出ない限り、影は出来ないからね。
「ガリメデルス。〈聖・土属性〉の技を教えてくれない?」
「タクト。すまないが、今は無理だ。忙しすぎる。」
「そうだね。じゃあ、またの機会にお願い。」
「ああ。」
ガリメデルスはこちらを見らずに返事した。ひたすら攻撃をする為、忙しいようだ。
少しずつ僕らは前進している。ガイコツは僕が飛剣を消す前に再び〈影潜〉で逃げてしまった。逃げ道を無くそうとしたのに……。
キリがないな……。何しろ、こちらの数が足りない。どうするかな……。
「タクト。1つ提案がある。」
「どうしたの?エレナ。」
「一箇所に固まっているとそこに敵兵が集中するでしょ?」
「うん。」
「だから、バラバラになって先を目指すのはどう?」
「……そうだね。だけどエレナは大丈夫?リルは強いし、僕とガリメデルスはアンデッドに対して効果のある属性の魔法が使えるけど、エレナは……。」
「飛行するわ。」
へ?ひ、飛行だって?
「……飛行できるの?」
「ええ、それも高速でね。」
話を聞くと、妖精魔法に妖精の力を借りて飛行できる魔法があるらしい。
「分かった……。各自この奥を目指せ!そこで合流しよう!」
分かった!と皆が頷き、それぞれの本領を発揮して進んでいった。さて、僕も行くとするか。
「【一閃】っと。」
僕は〈無詠唱〉スキルを持っているので、魔法名を言って発動する必要は無いのだが、言ってしまう事がある。別に言ったとしても、無詠唱と何ら違いはないけど。
走り出して2、3kmほどだろうか。どうやら数でこちらを押すつもりのようだ。召喚コストが少し高めの骸骨兵士は依然としているが、通常タイプのスケルトンがそれ以上に出現した。
見た感じだとスケルトン2体とソルジャーが同じぐらいの召喚コストなのではないか?
だけどその分だけ性能は落ちる。ソルジャーの数倍楽に倒せる。どちらにしても一掃するだけだからあまり楽だとか、そういうのは無いんだけどね……。
「この空間どこまで続くの?」
リルが尋ねてきた。だけど、僕はそんなスキルを持っていない。リルも知っているだろうに。
「リル……。持っていないの知ってて言ってるよね。」
「もしかしたらと思って。」
僕はリルに信頼されていないのだろうか?既に2、3ヶ月は一緒に冒険しているはずなんだけど。
「私の魔法で調べるわ。」
どうにかして距離を測れないものか、と考えていた所、エレナがそう提案してきた。
「出来るの?」
「ええ、妖精魔法で調べることが出来るわ。」
「じゃあ、お願い。」
「代わりにその間、守ってて。」
「りょーかい、っと。」
早速、エレナを襲うスケルトンがいた。持っているただの鉄剣で破壊した。すぐに復活するだろう。
このまま【一閃】で倒し続けても良いが、流石に数を倒せないので、他の魔法に変えることにした。
「えっと、じゃあ……。【飛剣燦爛】!」
この魔法は〈光属性〉でアンデッドに有効だ。燦爛と光り輝く飛ぶ剣を出現させ、相手に攻撃できる。出現させる剣の数に制限は無いため使い易い。〈上位魔法〉だ。
出現した飛剣は輝き僕の背後に円のように浮いている。カッコイイなこの魔法。
僕はこの飛剣を操作して、スケルトン共を切っていった。触れると同時に成仏していく。
この飛剣の輝きに地下が一気に明るくなる。夜目が効いてきた時に光が迸ったために目が眩んだ。みんな、悪いね。
「タクト、終わったわ。」
「ありがとう、それでどうだった?」
「……ダメよ。終わりが見えない。」
「そうか……。ここから脱出するためには、ガイコツを倒すしかないし……。兎に角、進もうか。」
「分かったわ。」
仕方無くまた走り出す。
「タクト、危ないっ!」
リルの声が届いた。そして、何者かの気配を察知する────ギリギリだった。
「誰だっ!」
「気付かれてしまったか……。流石、というべきだね。」
ガイコツだった。迂闊だった。【飛剣燦爛】によって出現した飛剣の輝きによって、影が出来ていたのだ。
ガイコツは、その影を利用して〈影潜〉で僕に奇襲を仕掛けたらしい。この飛剣は消しておこう。
飛剣を消すと、再び地下が暗くなった。この地下は完全に暗闇な訳ではない。仄かに薄暗い灯りが灯っているのだが、何処からの灯りかは分からない。
それはそうと、ガイコツのせいで僕達は止まっている。辺りはスケルトンだらけだ。〈光属性〉の攻撃で【飛剣燦爛】以外となると……まだ覚えていないな。
「仕方が無いな。私が変わろう。」
そう言ってきたのは相変わらず、攻撃を続けているガリメデルスだった。ここでは高速で〈聖属性〉の攻撃ができるガリメデルスは有り難い。〈光属性〉出ない限り、影は出来ないからね。
「ガリメデルス。〈聖・土属性〉の技を教えてくれない?」
「タクト。すまないが、今は無理だ。忙しすぎる。」
「そうだね。じゃあ、またの機会にお願い。」
「ああ。」
ガリメデルスはこちらを見らずに返事した。ひたすら攻撃をする為、忙しいようだ。
少しずつ僕らは前進している。ガイコツは僕が飛剣を消す前に再び〈影潜〉で逃げてしまった。逃げ道を無くそうとしたのに……。
キリがないな……。何しろ、こちらの数が足りない。どうするかな……。
「タクト。1つ提案がある。」
「どうしたの?エレナ。」
「一箇所に固まっているとそこに敵兵が集中するでしょ?」
「うん。」
「だから、バラバラになって先を目指すのはどう?」
「……そうだね。だけどエレナは大丈夫?リルは強いし、僕とガリメデルスはアンデッドに対して効果のある属性の魔法が使えるけど、エレナは……。」
「飛行するわ。」
へ?ひ、飛行だって?
「……飛行できるの?」
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話を聞くと、妖精魔法に妖精の力を借りて飛行できる魔法があるらしい。
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