呪死~じゅし~

時宮時空

怒り狂った森

 ここは、icicle氷河王国。
いまだ謎に満ち溢れた森がある。狂った森だ。
この森が生まれたのは正確にはわかってないが最新の研究で2億年前からある言われている。
幾度の天災をかいくぐってきた森...



 20xx年、工業の敷地を増やすため森林伐採の話があがった。とても発展している王国、Icicle王国、通称氷河都市Icicle王国(王国なのに都市なんて無視してください)にあった巨大な森を伐採しようというもので、採用された。先進国であるIcicle王国は日々、工業面で力を上げている。伐採した後は大規模な自給自足の自然公園を作るとされている。自然のエネルギーで発電し、それを利用して自然公園内にある施設の電力源として運営をするとなっている。

ー数週間後ー

 伐採が開始された。大型の伐採機械が導入された。
が、問題が起こったのはこれからだった。
 大型の伐採機械が突如破損したのだ。念のため修理業者を呼んでおいたため見てもらうことに。

「う~ん...木がぐちゃぐちゃに巻き込んでますね...」
この伐採機械は伐った木をそのまま機械がすいとりきれいに並んで機械の後ろから排出されるというもの。いままで使ってきた中で機械内でぐちゃぐちゃになる他、ただの一度も故障を起こしてなかったのにーーだ。
 一旦修理してからそのまま続行してるとほぼ同タイミングで5台すべての伐採機械が壊れた。

「!?大丈夫か?一旦引かすぞ」
指導者が伐採機械を引かせる。ここからはチェーンソーで行うことになった。
 順調に伐採が続いていたところにまたひとつ、事件が起こる。

「ぐわあぁっぁ~!!!」
声にならない悲鳴が起こった。急いで駆けつけるとそこには倒した木に足を挟まれている同士がいた。

「大丈夫か!」
男に声をかける。

「だめだ...感覚がない...もう無理だよ...歩けない」
すると別のところからも悲鳴が起こった後、鈍い音がした。

「はっ!!」
その男は頭から血を流していた。

「で、電話だ。救急車を呼べ!速く!」
指導者や業者仲間たちは全員焦っている。

「もしもし、救急ですか、消防ですか?」

「き、きゅ、救急だ、速くこい!人が二人、、、あ、はやく!」
相当焦ってるらしく受け答えをしっかり出来てない。当然だ。

シュルルルという音と共にどこからかツルがのびてきて一人が走っているところに思いっきり引っ掛けた。
走ってきている男は顔面を強打。

「おい、お前ら落ち着け!」
作業員のリーダー格のおとこが言う。
 走ってきていた男は額をたまたま岩にぶつけていた。

「嘘だろ...いやだ!」
そういって逃げ出す男もいた。が、すぐさま不幸に見舞われる。

 救急車がなかなか到着しない。なぜだ?不思議に思いもう一度電話をかける。
が、コール音がなるだけで一向に連絡がつかない。

「くそ!電波は?圏外か?」

「いえ、全く異常ありません。圏外でもないです。モバイルネットに繋いでみますか?」

「だめだ。時間がない、くそ...」

 数ヵ月後、ここに入った業者一名・・を除いて全員死亡してしまった。
120人の総員119名が尊い命を失ったのだ。
 警察が立ち入って捜査に入るも不幸に見舞われる。幸い死者はでなかったがいずれも森が動いた、と証言。謎は解明されず遺体も回収が付かなくなった。

 やがてネットでは、伐ったら不幸に見舞われる森ーーと呼ばれるようになった。
このことは新聞、ニュースでは報じられなかったがオカルト番組で放送されることになった

 はじめのうちは心霊現象やUMA、UFOについて取り上げられていたが番組後半に伐ったら不幸に見舞われる森に生放送で行くという内容だった。謎を解明すると題して。



 伐ったら不幸になる森へ番組のアナウンサーとゲストが突入。
たくさんの怪奇現象に見舞われることを期待されたが全く起きない。番組はいよいよ最後に。

アナウンサー「この話はやっぱり伐らなければ問題ないです!これで少し謎は分かりましたね。くれぐれも皆さんは来ないように...」

芸人U「なんにもおこらないのかいっ!!安全にいけたので良かったですね。全部見回ることはできませんでしたが...」
シュルルルー 音が鳴る。スタジオが騒然とする。

俳優M「Uさんがあんなこといったからじゃないですかね?(笑)」
スタジオから笑い声が上がる。

アナウンサー「まあ無事終了しました!謎の音が合ったんですけどそれ以外は特に何もありませんでした。スタジオにお返しします!」

スタジオ司会者「はい、というわけでしたけど、Mさん、どうでしたか?」
 感想が述べられていく。ついにエンディングでスタッフロールが流れる。
その時、スタッフがトイレにでも行きたいのかのように焦り動き回りだした。番組プロデューサーらしき人から司会者に何かが伝えられる。
司会者の顔がどんどん強張る。そこでこの番組は終わってしまった。
画面にニュース速報のテロップが映し出される。

『ニュース速報 本日19:00~行われた番組の中継を終えたアナウンサーが行方不明。詳細が入り次第お伝えします。 ニュース速報終』
ーーと、出た。そう、あの伐ったら不幸に見舞われる森へ入るというオカルト番組のことだ。
通常オカルト番組は生放送ではないのだがなぜか今回は生放送であった。通常このようなことがおきればお蔵入りになる。

 翌日、どの報道番組もこの件について取り上げており、新聞も<生放送中にアナウンサー行方不明。現在いまだ不明>とこの件に関して一面に記載されていた。
 このことにたいしてネットではさまざまな噂と憶測が飛び交った。

とあるネットの掲示板
「125 ここに他国の工作員でもいんのか?」「128 ガセネタだろwww」「225 125←ガセネタがニュース速報で出てくるか?お前ばかだろwww」「289 ここの森に名前つけようぜ?」「290 まずここが森なのか樹海なのかだな」「379 樹海なら怒狂樹海どきょうじゅかい、森なら怒り狂った森でいいんじゃない?」「356 いや狂ったとかw怒りの意味な?w」「389 生中継みとったけど変な人うつっとった!くっそ怖い」「439 389←いや嘘乙wwwそんなことしてなんになるの?」



 数ヶ月たってもこの件は風化されずずっと騒がせていた。
深夜番組でこの件についての唯一の業者の生存できた人にインタビューをするというものが放送された。
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あとがき
一話で終わらそうと思ったんですけど長すぎたんで次へ行きます。次回は深夜番組の内容からかきます。

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