絶生

烈空醒

影法師

(残念だが、屋上から落ちてしまった時に、君の脊髄は、損傷してしまったんだ。君はもう立って歩くことはできない。)

肌寒くも生暖かい風に吹かれながら、優真は先程医者に言われた言葉を頭の中で何度も再生していた。
 本当に信じられなかった。
 
俺はもう一生この足で歩くことも、走ることも出来ないのか、、、、
絶望という言葉が、はっきりと形となって目の前を覆っていく。もはや涙すら出ない。 
 優真は車椅子の感触を確かめかのようになんとなく触った。

もういっそ死んでしまおうか。病院の屋上から下を覗いた時、突然目をくり抜かれるような痛みに襲われた。

何かが頭の中から湧き上がってくる。しかしそれがなんなのかわからない。そもそも何で俺は屋上から落ちた?
警察の見解によれば自殺と判断したらしいが、しかしなぜ自殺に至った?分からない。分からない。

こうなった原因が分からないが故に余計にもどかしかった。しかし思い出そうとするほど何も思い出せない。

「優真さん検査の時間です」

看護師に車椅子を押され優真は屋上を後にした。




                                  その頃





「西川社長、優真が目を覚ましました。いかがなさいますか?」

 「まさか!?。そうか、しばらく観察だ。決して手は下すな。」

「はい、分かりました。記憶があるかどうか接触してみます。」

「くれぐれも慎重にやるんだ。」

「分かっています、、」


そう言って佐藤圭吾は複雑そうに電話を切った。


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