ボクの完璧美少女な弟子は変態すぎて手に負えません(笑)
脳内変換がとても変です(脳)
新学期の初日を終え、何かと色々あった一日であるが、今が何かと一番すごい場面である。
密室の部屋に男女が二人、関係性こそあやふやなものだが、一線を凌駕してもおかしくない状況。
「あ、ボク、お茶入れて来ますね」
そう言い残して部屋から出る。そして急須に茶葉を入れ、お湯を注ぎながらふと考える。
今日は、両親は仕事で夜遅くまで帰らないし、兄さんは珍しく大学へ行ってるし、彩奈は部活の友達の家に泊まるらしい。
……はっきりいってこれほどのタイミングはないだろう。何をするためのとは明言しないが。
そんなふしだらなことを頭に浮かべ、入れたお茶と煎餅を持って部屋に戻る。
「すいません。お茶請けこんなのしかないですけど」
「あ、うん。そんなの全然気にしなくていいのに」
お茶を一口飲み、ホッと一息をつく瑞希さん。
その横にいるボクはと言うと、この後の展開を予期して固まってしまっていた。
「(ハッ、こんなことをしていてはダメだ。このままダラダラとしていてはただ無為に時間が過ぎていくだけ、なにかアクションを起こさなくては)」
そう思い至ったボクは、考えもないまま話を切り出す。
「せっかくですから何かして遊びましょうか?」
「うん、そうだね。何して遊ぶ?」
乗り気になってくれた瑞希さんと何をしようか迷っていると、昨日彩奈が乙女チックな物を買っていたなと思い出す。
「あー、じゃあ。万華鏡みます?」
「えっ……!? それって誰の?」
思っていた反応と違い、とても怪訝な表情を浮かべる。
「えっと、彩奈のですけど。それがまた綺麗でいいですよ!」
興味を持ってもらおうとテンションを上げて自慢すると、瑞希さんはもっと引いてしまう。
「ハル君は彩奈ちゃんとそういう関係性だったんだ……」
「え、いやまぁ。いたって普通の兄妹関係ですけど」
「いいえ、やっぱりそれは間違ってると思うの。そんな兄妹でなんて……」
なんだかさっきから話が噛み合っていない気がする。
瑞希さんは赤面し、うつむきながらボソボソと呟く。
「ハル君がそう言うのが好きなんだったら。私のを見せてあげるから彩奈ちゃんとはもうやめてね」
はて、瑞希さんも万華鏡を持っていたのだろうか?
すると、なんだか恥ずかしそうに、そして何かを決心したかのようにスカートのチャックをジリジリと下ろしていく。
「へ……? あの、これはいったい!?」
ボクが驚いているのも束の間、スカートが床にずり落ち綺麗な生足があらわになる。
その生足の付け根にはもちろん一枚の布があるわけでして、その魅力に溢れる布にボクが目を奪われていると、
「今後は絶対にこういうの彩奈ちゃんとしちゃ、ダメなんだからね」
そう言って、最後の砦であるパンティーに手をかけ、それを下にずらそうとした、その瞬間。
「ハル兄、ただいまー」
玄関から元気の良い妹の声が聞こえてくる。
すると、瑞希さんはその格好のまま玄関へかけて行った。
「彩奈ちゃん。ちょっと来て!」
「え、何? どうしたの、そんな格好で」
瑞希さんは彩奈の腕を掴んで、有無を言わさず強引にボクの部屋まで連れてくる。
「ちょ、ちょっと瑞希姉さん! ハル兄がいるのになんて格好してるのよ!?」
「そんなことより、二人とも兄妹で今後一切そういう行為はしないって私に誓ってくれる?」
あまりにはちゃめちゃな急展開に戸惑っているボクと彩奈。
瑞希さんは下半身を晒したまま、ボクと彩奈を見つめ懇願する。
「えっと、そのそういう行為ってなんのことです?」
「だ、だから、その、下半身を見せ合うだとかそういう……」
「へっ? な、なにそれあたしそんなの知らないんだけど。ハル兄どういうこと!?」
「いやいやいやいや、ボクもそんなこと知らないよ!? どうなったらボクらがそんな関係性に思うのさ」
「だってハル君が彩奈ちゃんの綺麗な万華(まんげ)今日見るっていうから……」
恥じらいながら説明する瑞希さんの言葉を聞き、全てを察したボクはため息をついて事の顛末を語る。
「ボクはただ単純に、万華鏡という玩具で遊ぼうかという提案をしていただけですよ」
しばしの沈黙の後、言葉の真意を理解した瑞希さんは顔をボッと赤面させる。
「……な、なんだ。よかった。ハル君と彩奈ちゃんがただれた関係じゃなくて」
やっとの事で誤解が解け、安堵からかその場にヘタリ込む。
その横で傍観していた彩奈に応対されていると、忘れていた一つの重大なことについて言及してくる。
「で、なんで瑞希姉さんはスカートを脱いでるわけ?」
「あ、これは違うの、彩奈ちゃん。これは私が勝手に……」
「でも、途中であたしが帰ってこなかったらその一枚も剥がされたわけだよね」
話の矛先がこちらに向かい、冷や汗を浮かべるボク。というか、剥がされただなんて人聞きの悪い、ただ脱げるのを心待ちにしていただけなのに。
「ハル兄には、ちょっと記憶を飛ばしてもらうほか無いようだね」
「あ、あー。そういえば、彩奈今日帰ってこないのじゃなかったのか」
血走った視線から逃れようと、強引に話題を変える。
「その友達が風邪引いちゃってね。まぁそんなことどうでもいいか。教えたところでまた忘れちゃうんだし」
「いや、ちょっと待て。確かに何も言わなかったボクも悪いと思うけど、……とりあえずそのバットを下ろそうか」
ジタバタとその場で命乞いをするボクに、彩奈は女神のような微笑みを浮かべた後、
「わかった。じゃあ下ろすね。ハル兄の脳天に」
その満面の笑みのままバットを振り下ろした。
「ぐぎゅぁぁああぁあーーー」
記憶が飛ぶ最中、床に突っ伏したボクの目の前には、シルク生地に小さなリボンのついたピンク色のなんとも麗しいパンティーが現れる。
「これを見れたのであれば我が人生に一片の悔いなし……。グハッ」
その後、再び目を覚ます頃には、一日の記憶の大半がなくなっていたことは言うまでも無い。
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