チート・ご都合主義いらないけどハーレムいります

平涼

第六十七話 リリア覚醒

 「え?」

 私は思わずそう呟いて周りを見る。

 『今わしはリリアの頭の中に話しかけているから姿は見えんし、姿もないぞ』

 私が急に独り言を喋りだしたことに地龍は不思議そうな顔をして警戒している。

 『これってどういうこと?』

 『そんな詳しく話しとる場合じゃなかろう。それよりも力はいるか?』

 そうだ。今は警戒しているから来ないがすぐに襲ってくるだろう。

 『いる。あいつを倒せるだけの力が欲しい』

 ここで負けるわけにはいかない。

 『他の奴らに不気味がられてもか?』

 『他人にどう思われても興味ないわ。こいつを倒して先生の力になれるなら』

 『強くなったなリリア。ではこう唱えるのだ』

 リリアは何故か姿が見えないけどお爺ちゃんが笑っている気がした。

 お爺ちゃんは私に教えてくれた。

 私はそれを実践すればいい。

 『頑張れリリア』

 そう言って、お爺ちゃんが何処かに行ってしまった気がする。

 だから私は心の中でお礼を言って地龍を見る。

 「何をしていたのか分からないがもう終わらせるぞ」

 地龍はそう言って私を見るが不思議そうな目で私を見る。

 「なんだ?その青い目は」

 私の眼はどうやら青くなっているらしい。

 何故かは分からないけどこれのおかげだろうか。力が溢れてくる。

 地龍が攻めてくる前に私は唱える。

 「眠れる者たち、今こそ復活し、踊れ、いでよ死者達よ、我に力を」

 私がそう唱えると、地面から色んな人が出てきた。

 「なんだ!?これは!」

 そこには死者である、スケルトン、グール、タキシムがいる。

 スケルトンは骨でありながら盾や剣を持っている者もいる。

 グールは何か飢えているようで今にも地龍に襲いかかりそうだ。

 タキシムもだ。この地龍に恨みがあるのだろう。剣を握りしめて立っている。

 だが、その中で一人だけ違うものがいる。

 何故か私はその正体が分かる。

 リッチーだ。

 リッチーはアンデットの王ともいわれていう存在だ。そのリッチーが私の方を向き、膝を折り私に忠誠を誓うような姿勢を取る。

 「私達に命令を」

 「私の言う通りにしてくれるのね?」

 リッチーはそれに頷いた。ならば命令は一つだ。

 「全員!あの地龍を撃ち滅ぼせ!」

 「ギャガギャガギャガ」

 死者達はその言葉に反応して吠えて、地龍目掛け襲い掛かる。

 「どうして死者共が!」

 そう言いながら地龍は襲い掛かるスケルトン達を尻尾で吹き飛ばす。だがそれは無駄だ。

 スケルトンは何度やられても立ち上がり襲い掛かっている。

 だが、これにもデメリットがある。

 魔力がこの死者達を出している間ずっと減り続ける。

 なのでこちらの魔力が切れたら地龍の勝ち。魔力が切れる前に私が倒せば私の勝ちだ。

 だけど、今のままじゃ勝てない。

 グールが地龍の体を食い殺そうとしているが鱗が硬すぎて意味がない。

 タキシムは地龍の懐に潜って攻撃をするがやはり硬すぎて効かない。

 このままじゃじり貧だ。

 やはりドラゴンの弱点逆鱗を探さなければならない。

 私はずっとそれを探しているが見当たらない。

 逆鱗は龍の弱点だ。

 そこにダメージを与えることが出来たらそれで一気に攻めれるはずだ。

 私は横にいるリッチーに聞いた。

 「あいつの逆鱗って分かる?」

 「すいません。こちらも探していますが見当たりません」

 リッチーはそう言って頭を下げる。

 やはり見つからない。

 どうしよ。このままじゃまだ勝てない。

 すると地龍は空に飛んだ。

 「鬱陶しい!」

 そう言ってスケルトン達目掛けブレスを放つ。

 私はこれまでの戦いを振り返っていた所である点を思い出した。

 .......あの時だけ不自然だったような。

 私はそこで地龍を見た。

 .....やっぱり。

 見つけた。私はリッチーにお願いした。

 「承知しました」

 リッチーはそう言って地龍に魔法を放つ。

 「死者が魔法を使うのか!?」

 「我はリッチー。死者の王だ。このくらいたやすい」

 そう言って龍級魔法を放ち地龍を地面に落そうとする。

 だが地龍はそれをさせまいと避ける。

 ここまでは成功だ。

 私はリッチーに地龍を落としてくれと言ったんじゃない。

 地龍が私の方を向かないように誘導してくれと頼んだ。

 私はその間治癒魔法をかけ続け何とか腕の骨を治す事が出来た。それからスケルトンに剣を貰い足に風魔法を使い、宙に浮く。

 これで後は逆鱗をこの剣で刺せばいい。

 私はなるべく音を立てないように風魔法で背後に回った。

 「分かっておるわ!」

 そう言って地龍は私を尻尾で振り倒すとしてこちらを振り向いた。

 作戦成功だ。

 私は瞬時に方向転換して地龍の下に潜り込んだ。

 「これで終わりよ!」

 私は逆鱗である顎の下を剣で刺した。

 「ギャガーーーーーーーーーーー!」

 地龍は悲鳴をあげて下に落ちて行った。

 私はスケルトン達に助けてもらった。

 もう魔力は殆ど残されていない。

 スケルトン達やリッチーも姿を消してしまった。

 私は龍化を解いて地面に転がっている地龍を見る。

 「.....何故、我の逆鱗が分かった?」

 「あなたが龍級魔法を放った時にあなた身体を屈ませて防いだでしょ。だからそれは逆鱗を守っているからだと思ったの」

 地龍はそれでも吠える。

 「しかし!もし我があそこで振り向かなかったらどうしたのだ!」

 「それは三大最強だから私の気配を察知して振り向いてくれると思ったのよ」

 地龍は微笑み、

 「もし我が振り向かなければどうしたのだ?」

 「その時はその時に考えるわ」

 「......見事だ」

 そう言って地龍は意識を失った。

 それを確認して私は闘技場に向かう。

 だけど、身体が思うように動かなかった。

 私はそこで気絶してしまいそうになる瞬間に声が聞こえた。

 「この馬鹿弟子が」

 その声と共に意識を失うのだった。

 

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