チート・ご都合主義いらないけどハーレムいります
第四十二話 レイロードVSアスタナシア
魔法学校にある練習場に全校生徒が集まりとても賑わっている。
その練習場の中心にいるのは俺とアスタナシアさんだ。
「いい勝負にしましょう」
アスタナシアさんは、そう言い手を差し出した。
「よろしくお願いします」
俺も手を差し出し互いに握手した。
今からアスタナシアさんとの勝負が始まる。
どうしてこうなったかと言うとこれが校長の提案だったからだ。
校長は俺が無詠唱で魔法を使うことで周りから浮いた存在になり、妬み、嫉妬であることない事言われる可能性があるということ。
俺だけなら別に前世でもボッチでそういうことにも慣れているがマリーはそういかないだろう。
マリーは一緒にいたから巻き込まれて言われるかもしれない。
それは駄目だ。これから頑張って強くなろうとしているマリーの邪魔だけは出来ない。
丁度新入生代表と今在学中の生徒の代表での勝負があるらしい。
それはこの魔法学校で在学中の生徒がどれだけの実力があるのかを見せつける為に始まったらしい。
なのでこの学校で天才と言われているアスタナシアさんと勝負をして、ある事無い事言われる前に黙らせてやろうという提案だ。俺的には強い人と戦えるし、良い事なのだ。
だがこれには問題がある。
それはアスタナシアさんに勝たないといけないということだ。
この人の実力はとても噂になっていた。
この学校の一番強い生徒であり四年生で超級魔法が三つも使える天才と言われている。
無詠唱は出来ないが詠唱を短縮することは出来るらしい。
超級三つということは俺よりも上回っている。
これをカバーするにはこれまでの戦闘経験しかない。
はっきり言えばアスタナシアさんに実践経験があったら俺は勝てない。まあやる前から何を言っても始まらない。
俺とアスタナシアさんはお互い離れ対峙する。
ルールは簡単だ。
剣は木刀を用いて殺すのは厳禁。魔法は何でもありだ。
そこでアナウンスが流れる。
「ようやくこの日がやってきました。新入生代表レイロード君と在校生代表アスタナシアさんの試合が始まります。実況はレイロード君の担任の私ナタリアとこの学園校長ルドノフ先生でお送りします」
あの校長ルドノフって名前だったのか。初めて知ったな。名前校長なのかと思ったよ。
「今ご紹介にあったルドノフです。今回の勝負は見応えのある勝負になるでしょうから皆さん期待して下さい」
......あの年齢不詳ジジイ。
俺がわざと負けないようにさせる為の布石だろう。
俺が実力を皆に分かってもらえたらアスタナシアさんの為に降参するとでも思ったのだろうか。
俺はこういう事で手は絶対に抜かない。
それこそ相手に対する侮辱だからだ。
「ではこれから勝負を開始します。負けはどちらかが気絶するか、降参するかです。では始め!」
審判の合図で俺達の試合は始まった。
俺は最初は魔法を纏わずに戦う。
纏うとすぐに体力を消耗してしまうしな。
今までは緊急事態だったからしょうがなかったが今は余裕あるのでまずは相手の力量を測る。
アスタナシアさんは開始と共に火の上級魔法を使う。
俺はそれを避け次の攻撃が来るかと思ったがこない。
......え?
俺があれでやられると思ったのだろうか。流石にそれは馬鹿にしすぎだ。
「中々やるようですね。では、こちらも本気でいきます」
アスタナシアさんは風の超級魔法を放つ。
風魔法の超級は風の刃それをコントロール出来るだけ生成し放つものだ。
だが俺はそれを避ける。
.......んんんん?
「そんな!」
アスタナシアさんは動揺しているが攻撃の手を緩めない。
「おっと!アスタナシアさんは色んな魔法を用いて、レイロード君を追い詰めていくようです。今の戦況はどうですか?校長」
「レイロード君が全て避けきっているので、決定打になってないですからね。まだ分かりません」
そんなアナウンスが流れてくるがそれどころじゃない。
アスタナシアさんは確かに魔法をコントロールし放ってくる。
だが何故か違和感がある。もうそれは凄すぎる違和感だ。
俺が全て避けきれているのが違和感の正体だ。
本当ならば超級魔法を三つも扱える人だ。俺がこんなにも余裕で避けれる筈がない。
何度かアスタナシアさんの攻撃を躱しようやく違和感の正体に気付いた。
これはどういうことかと目線で校長を見たがそこには口元に笑みを浮かべる校長が楽しそうに笑っている姿だった。
ぶん殴ってやりたい。
~校長視点~
ようやくレイロード君も気付きましたか。
確かにアスタナシアさんはあの歳で超級魔法を扱える天才です。
ですが扱えるだけなのです。
今の時代は、平和なので皆は魔法による戦略を一切分かってない。
魔法を放ちそれで終わりになってしまう。応用も何もない。
私は今回の勝負で皆に分かって欲しい。
魔法による戦略応用がどれだけ凄いのか知って魔法がどれだけ奥が深いのかを知って欲しい。
魔法を楽しみながらも応用、戦略を身に付けて欲しい。
今は平和かもしれない。
しかしいつ戦争が起こるか分からない。
その時何も出来ないままでいて欲しくないんです。
だから君にはこの学校を変えるきっかけになって欲しいのです。
私はその本人であるレイロード君に目を向けた。
~レイロード視点~
さてこれからどうするかだ。
この人は戦略が無い為非常に何が来るのか分かりやすい。はっきり言ってこの人に戦略や応用を覚えたら俺が確実に負けると言っていい程技術があるから恐ろしいんだよな。
「どうして!」
アスタナシアさんは今起きている事が分かってないらしい。
しかし攻撃の手を緩める事はしない。
魔力量魔法共に素晴らしいのだ。
これで戦略が備われば凄いのに。
本当にこれからどうしたらいいのだろうか。
決着をつけることは簡単だ。
だが相手は上級生なのだ。この行事の目的は上級生がどれだけの力を持っているかを示すものだ。
それに俺が勝ってしまってもいいのだろうか。
俺がこう思う事を想定して校長はああ言ったんだろうが。
「......負けられない」
アスタナシアさんは独り言の様に呟くが俺は難聴系ではないのではっきり聞こえた。
.......何を考えているのだろうか。
アスタナシアさんは全力で戦っているのに俺が手を抜いて負けてそれで本当に良いわけが無い。
これからアスタナシアさんは上級生に馬鹿にされるかもしれない。その時は俺が責任をもって、そいつ等をどうにかしよう。
俺はそう決め火魔法を体に纏い一気にアスタナシアさんに突撃した。
「何で体が赤くなって!」
アスタナシアさんの攻撃を全て避けきる。
魔法使いと剣士の戦い。
それは魔法使いの魔法を全て避けて接近出来たら剣士の勝ち。
魔法使いは剣士が接近する前に剣士を倒せば魔法使いの勝ちだ。
アスタナシアさんの攻撃を全て避けきり木刀を首に当てた。
「......降参です」
アスタナシアさんは膝から崩れ落ちそう言った。
勝負が終わる頃には会場は静まり返っていた。
まさか上級生が負けるとは誰一人思っていなかったのだろう。
一人を除いて。
「とてもいい勝負でしたよ、レイロード君、アスタナシアさん」
練習場に入って校長が感想を述べる。
「ありがとうございます」
アスタナシアさんは俯きながらも返事をする。
だが俺は返事をしない。
この人は初めから勝負の結果が分かっていた筈だ。
「今回の勝負を皆さんも見て歳の差で実力が分かるとは限らないという事が分かったと思います」
校長は大きな声で皆に言う。
「ですがこれが魔法の全てではない。魔法には限りない可能性があること、それを今から僕とレイロード君が証明しましょう!」
会場にいる皆が俺の方を振り向き、
「無詠唱魔法使いどうしの戦いを!」
校長は口元に笑みを浮かべて俺にそう言うのだった。
その練習場の中心にいるのは俺とアスタナシアさんだ。
「いい勝負にしましょう」
アスタナシアさんは、そう言い手を差し出した。
「よろしくお願いします」
俺も手を差し出し互いに握手した。
今からアスタナシアさんとの勝負が始まる。
どうしてこうなったかと言うとこれが校長の提案だったからだ。
校長は俺が無詠唱で魔法を使うことで周りから浮いた存在になり、妬み、嫉妬であることない事言われる可能性があるということ。
俺だけなら別に前世でもボッチでそういうことにも慣れているがマリーはそういかないだろう。
マリーは一緒にいたから巻き込まれて言われるかもしれない。
それは駄目だ。これから頑張って強くなろうとしているマリーの邪魔だけは出来ない。
丁度新入生代表と今在学中の生徒の代表での勝負があるらしい。
それはこの魔法学校で在学中の生徒がどれだけの実力があるのかを見せつける為に始まったらしい。
なのでこの学校で天才と言われているアスタナシアさんと勝負をして、ある事無い事言われる前に黙らせてやろうという提案だ。俺的には強い人と戦えるし、良い事なのだ。
だがこれには問題がある。
それはアスタナシアさんに勝たないといけないということだ。
この人の実力はとても噂になっていた。
この学校の一番強い生徒であり四年生で超級魔法が三つも使える天才と言われている。
無詠唱は出来ないが詠唱を短縮することは出来るらしい。
超級三つということは俺よりも上回っている。
これをカバーするにはこれまでの戦闘経験しかない。
はっきり言えばアスタナシアさんに実践経験があったら俺は勝てない。まあやる前から何を言っても始まらない。
俺とアスタナシアさんはお互い離れ対峙する。
ルールは簡単だ。
剣は木刀を用いて殺すのは厳禁。魔法は何でもありだ。
そこでアナウンスが流れる。
「ようやくこの日がやってきました。新入生代表レイロード君と在校生代表アスタナシアさんの試合が始まります。実況はレイロード君の担任の私ナタリアとこの学園校長ルドノフ先生でお送りします」
あの校長ルドノフって名前だったのか。初めて知ったな。名前校長なのかと思ったよ。
「今ご紹介にあったルドノフです。今回の勝負は見応えのある勝負になるでしょうから皆さん期待して下さい」
......あの年齢不詳ジジイ。
俺がわざと負けないようにさせる為の布石だろう。
俺が実力を皆に分かってもらえたらアスタナシアさんの為に降参するとでも思ったのだろうか。
俺はこういう事で手は絶対に抜かない。
それこそ相手に対する侮辱だからだ。
「ではこれから勝負を開始します。負けはどちらかが気絶するか、降参するかです。では始め!」
審判の合図で俺達の試合は始まった。
俺は最初は魔法を纏わずに戦う。
纏うとすぐに体力を消耗してしまうしな。
今までは緊急事態だったからしょうがなかったが今は余裕あるのでまずは相手の力量を測る。
アスタナシアさんは開始と共に火の上級魔法を使う。
俺はそれを避け次の攻撃が来るかと思ったがこない。
......え?
俺があれでやられると思ったのだろうか。流石にそれは馬鹿にしすぎだ。
「中々やるようですね。では、こちらも本気でいきます」
アスタナシアさんは風の超級魔法を放つ。
風魔法の超級は風の刃それをコントロール出来るだけ生成し放つものだ。
だが俺はそれを避ける。
.......んんんん?
「そんな!」
アスタナシアさんは動揺しているが攻撃の手を緩めない。
「おっと!アスタナシアさんは色んな魔法を用いて、レイロード君を追い詰めていくようです。今の戦況はどうですか?校長」
「レイロード君が全て避けきっているので、決定打になってないですからね。まだ分かりません」
そんなアナウンスが流れてくるがそれどころじゃない。
アスタナシアさんは確かに魔法をコントロールし放ってくる。
だが何故か違和感がある。もうそれは凄すぎる違和感だ。
俺が全て避けきれているのが違和感の正体だ。
本当ならば超級魔法を三つも扱える人だ。俺がこんなにも余裕で避けれる筈がない。
何度かアスタナシアさんの攻撃を躱しようやく違和感の正体に気付いた。
これはどういうことかと目線で校長を見たがそこには口元に笑みを浮かべる校長が楽しそうに笑っている姿だった。
ぶん殴ってやりたい。
~校長視点~
ようやくレイロード君も気付きましたか。
確かにアスタナシアさんはあの歳で超級魔法を扱える天才です。
ですが扱えるだけなのです。
今の時代は、平和なので皆は魔法による戦略を一切分かってない。
魔法を放ちそれで終わりになってしまう。応用も何もない。
私は今回の勝負で皆に分かって欲しい。
魔法による戦略応用がどれだけ凄いのか知って魔法がどれだけ奥が深いのかを知って欲しい。
魔法を楽しみながらも応用、戦略を身に付けて欲しい。
今は平和かもしれない。
しかしいつ戦争が起こるか分からない。
その時何も出来ないままでいて欲しくないんです。
だから君にはこの学校を変えるきっかけになって欲しいのです。
私はその本人であるレイロード君に目を向けた。
~レイロード視点~
さてこれからどうするかだ。
この人は戦略が無い為非常に何が来るのか分かりやすい。はっきり言ってこの人に戦略や応用を覚えたら俺が確実に負けると言っていい程技術があるから恐ろしいんだよな。
「どうして!」
アスタナシアさんは今起きている事が分かってないらしい。
しかし攻撃の手を緩める事はしない。
魔力量魔法共に素晴らしいのだ。
これで戦略が備われば凄いのに。
本当にこれからどうしたらいいのだろうか。
決着をつけることは簡単だ。
だが相手は上級生なのだ。この行事の目的は上級生がどれだけの力を持っているかを示すものだ。
それに俺が勝ってしまってもいいのだろうか。
俺がこう思う事を想定して校長はああ言ったんだろうが。
「......負けられない」
アスタナシアさんは独り言の様に呟くが俺は難聴系ではないのではっきり聞こえた。
.......何を考えているのだろうか。
アスタナシアさんは全力で戦っているのに俺が手を抜いて負けてそれで本当に良いわけが無い。
これからアスタナシアさんは上級生に馬鹿にされるかもしれない。その時は俺が責任をもって、そいつ等をどうにかしよう。
俺はそう決め火魔法を体に纏い一気にアスタナシアさんに突撃した。
「何で体が赤くなって!」
アスタナシアさんの攻撃を全て避けきる。
魔法使いと剣士の戦い。
それは魔法使いの魔法を全て避けて接近出来たら剣士の勝ち。
魔法使いは剣士が接近する前に剣士を倒せば魔法使いの勝ちだ。
アスタナシアさんの攻撃を全て避けきり木刀を首に当てた。
「......降参です」
アスタナシアさんは膝から崩れ落ちそう言った。
勝負が終わる頃には会場は静まり返っていた。
まさか上級生が負けるとは誰一人思っていなかったのだろう。
一人を除いて。
「とてもいい勝負でしたよ、レイロード君、アスタナシアさん」
練習場に入って校長が感想を述べる。
「ありがとうございます」
アスタナシアさんは俯きながらも返事をする。
だが俺は返事をしない。
この人は初めから勝負の結果が分かっていた筈だ。
「今回の勝負を皆さんも見て歳の差で実力が分かるとは限らないという事が分かったと思います」
校長は大きな声で皆に言う。
「ですがこれが魔法の全てではない。魔法には限りない可能性があること、それを今から僕とレイロード君が証明しましょう!」
会場にいる皆が俺の方を振り向き、
「無詠唱魔法使いどうしの戦いを!」
校長は口元に笑みを浮かべて俺にそう言うのだった。
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