チート・ご都合主義いらないけどハーレムいります

平涼

第三十五話 ドラゴンVSレイロード

 俺とリリアが別れて、もう半年が経った。

 俺は現在Aランク冒険者として活動している。

 初めはソロで活動していた。

 だが他の冒険者のパーティに誘われて入ってからは違う。

 何故前まで嫌われていたのに誘ってくれたのか聞いてみると、

 「お前、そりゃああの嬢ちゃん達に振られちまったんだろ?そんな奴を見捨てられるかよ」

 何かとんでもない勘違いをしていた。

 俺は勘違いだと言おうか迷ったが、こちらの方が都合がいいので合わせる。

 「そうだったんですよ。助かります」

 その言葉に、冒険者の人は悲しい人を見るかのような目線を向けてくる。

 なんか急に否定したくなってきたんですけど。

 ちなみに俺を誘ってくれた人は、同じAクラス冒険者のライドさんだ。

 仲間は戦士で前衛のドガーさん、魔法使いで後衛のザックさん、指揮官の何でもそつなくこなせる中衛のライドさんだ。

 とてもバランスの整ったパーティだ。

 俺はそのパーティに入り、前衛の魔法剣士になった。

 「正直、お前は何でもできるからな。俺が誘わなかったら、他の奴らも誘っていたと思うぞ」

 そういう風に言ってくれる。

 嬉しいがそれはそれでめんどくさそうだ。

 「そんなことないと思いますけどね」

 俺は一応否定しておく。

 それからもライドさんと話してクエストに行くことになる。

 今回のクエストはリザードマンの群れの退治だ。

 リザードマンは一体だとCクラス冒険者レベルだが群れの場合そういう訳にもいかない。

 剣と盾を持っているリザードマンは一体だけなら、Bクラス冒険者でも余裕で倒せる。

 だが、リザードマンは団体で動く。

 団体でのチームワークも案外上手いから困る。

 俺達はそのクエストを受け、森に来ている。

 「一応、作戦を確認するぞ。ドガーとレイが前衛。ザックが後衛。俺が中衛で指示を出して、もしかしたら俺が前衛に出てレイに後衛にさがってもらうかもしれないからな」

 ライドさんがそう言い俺達は全員頷いた。

 そしてリザードマンが発見された場所に行く。

 ちなみに今日はタマは街を観光するそうだ。

 急に何か観光したいニャーと言い許可した。

 俺もこのクエストをクリアしたら、合流する予定だ。

 早くしないと怒られそうだなと思いながら、俺達は歩くのだが何だか違和感がある。

 「あのこの森魔物が全然いなくないですか?」

 「確かに言われてみれば、そんな気もするな」

 ライドさんもそれに同意する。

 その瞬間だ。

 俺達の後ろから、大きな音がした。

 「なんだ! ?」

 俺達が振り向いた所には、デカいドラゴンがいた。

 ドラゴンとは龍人になれなかったものだ。

 だがドラゴン類の中で、ワイバーン、ドラゴン、龍人と位がある。

 その中間に入るのがドラゴンだ。

 ドラゴンはSクラス冒険者の依頼に値するようなものだ。

 何故そんなドラゴンがこんな所にいるのかは分からないが皆絶望したような顔をしている。

 「一旦村まで戻るぞ!」

 ライドさんの号令で皆逃げようとする。

 「何してんだレイ!逃げるぞ!」

 俺は逃げない。

 ここで逃げたらこのドラゴンはアドルフ国に行くだろう。

 アランもいるから倒せるかもしれないが、被害が出るのは間違いない。

 俺はもうこの国に愛着も沸いてるし、お世話になった人もいるんだ。

 「俺がこいつを阻止します。逃げてください」

 「何言ってんだよ!こいつはSクラス冒険者レベルの魔物だぞ!」

 だがしょうがないだろう。

 「皆さんは国に帰って報告してきてください」

 そうすれば助けが来る筈だ。

 俺はドラゴンと対峙する。

 「ああ!くそ!お前ら助け呼んで来い。俺がレイと残るから」

 ライドさんはそう言って残ろうとする。

 「何言ってんだよライド!こんな奴無理に決まってるだろ」

 ザックさんがライドさんに言う。

 「俺は、レイとパーティだ。リーダーの俺がこいつを残していくわけにはいかない」

 「こいつらどいつもこいつも」

 ドガーさんはそう言って、残った。

 「マジかよ、お前ら。こうなったら腹くくるぜ」

 ザックさんもそう言いながら残る。

 ドラゴンは今にも襲ってきそうな感じだ。

 俺達が一歩でも動けば攻撃してくるだろう。

 「俺が今から使う技は一人の方がいいので皆さんは後衛で支援してください」

 俺はそう言い火を体に纏い走る。

 ドラゴンは俺が走り出した直後に火のブレスを放ってきた。

 俺はギリギリで避け、

 「皆さん。森が火事にならないようにしてください」

 俺はそう指示し、ドラゴンに向き直る。

 これで一対一になった。

 ドラゴンは前足を振りかざし俺を踏みつぶそうとする。

 俺は足に風魔法を放ち踏みつぶされるより前にドラゴンの背後にまで駆け抜ける。

 俺は後ろ脚に剣をおもいっきり刺す。

 「ギャオオオオオオオ!」

 ドラゴンは悲鳴を上げ暴れだす。

 それよりも前に俺は剣に纏った火を全開に放ち、ドラゴンの足をまる焦げにした。

 「ギャガガガガガガ!」

 ドラゴンは更に悲鳴を上げ体を横に反転し俺を吹き飛ばそうとする。

 だけど俺は風魔法を足に放ちそれを回避する。

 ドラゴンはもう上手く立つことも出来なくなった。

 これで後は皆で魔法を放てば勝てるだろう。

 だが、もう少しで勝てるといった所でドラゴンは飛んだ。

 「な!」

 このまま逃がしたら太刀打ちが出来ない。

 そうなる前に俺が最近出来るようになった魔法を使う。

 「フレイムランス」

 俺は火の超級魔法を唱える。

 まだ、無詠唱まではいっていない。

 この魔法は槍状の火の魔法を相手に何発も放つというものだ。

 だが一本だけ作ってもそれは中級魔法と同じレベルだ。

 これが超級と言われているのはその槍を何十本と作りそれをコントロールするのが相当難しいからだ。

 この魔法が出来るようになるには本当に苦労した。

 何度も練習し今では十本の槍の火をコントロール出来るようになった。

 普通ならばこれを相手に放つだろう。

 だが俺は考えてみた。

 この何十本もあるフレイムランスを一本に収束したらどうなるのかって。

 そして、俺は巨大フレイムランスの槍を生成することに成功したのだ。

 俺はそれを作る。

 巨大な槍を作り、更に魔力を込める。

 「落ちてこい!」

 そしてドラゴン目掛け放った。

 だがこれではドラゴンが弱っていたとしても避けられる。

 俺は風魔法で更にスピードを上げた。

 ドラゴンはその攻撃を避けきれずフレイムランスはドラゴンに貫通しドラゴンはそのまま地面に落下し魔石となった。

 ライドさんは俺に近づいてきて、

 「お前は本当に凄いな!まさかドラゴンを倒すとはな」

 ライドさんははしゃぎながら言う。

 だが俺は喜びより気になることがある。

 ずっとこちらを見ている一つ目のコウモリに中級の水魔法を放つ。

 だがコウモリは俺の攻撃を避け何処かにいった。

 「何だ今の魔物は。見たことないな」

 ライドさんが不思議そうにコウモリもどきを見ながら言う。

 「僕も無いですが何でもないでしょう。魔石を持ってギルドに行きましょう」

 ドラゴンがここに来てからかは知らないが終始こちらを見ていた気がする。

 何だか嫌な予感がするが俺の勘違いだろ。


 ~■■■■視点~

 「ムー大陸にも面白い奴がいるもんだな」

 ある男は不気味な笑みを浮かべ呟くのだった。

「チート・ご都合主義いらないけどハーレムいります」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く