チート・ご都合主義いらないけどハーレムいります

平涼

第二十二話 タキシムVSレイロード

 セシリアさんはそのタキシムを見て有り得ないものを見ているかの様にしている。

 俺は気になってセシリアさんに聞いた。

 セシリアさんに聞くとタキシムは、『復讐者』と言われている魔物だ。

 生前、相当の怨みを持った人間はこの魔物になり、地上に蘇る。そして復讐を遂げるまで地上を徘徊するらしい。 

 復讐を行う時その身体は生前の倍以上の力を出すと言われている。

 その復讐者と言われているタキシムが俺を見ている。これは勘違いではない。もうガン見されているのだ。

 俺もこのタキシムを見た時少し嫌な予感がした。

 ......こいつもしかして。

 俺は確認する為にタマに聞いた。

 「なぁ、タマ。あいつどこかで見覚えないか?特に剣なんて俺見た事ある気がするんだが」

 「あの人がかニャー?そう言われるとどこかで見た覚えもある気もするニャー。......もしかしてあのタキシムって」

 タマも分かったらしい。やっぱそうなんだよな。そんな気がしたんだよな。

 「なんなの?先生とタマはアイツの事知ってるの?」

 リリアはまだ分かってないらしい。

 「リリアも知っている奴だぞ。あいつは、フラウスだ」

 俺がそう言ってリリアは呆然としてタキシムを見た。

 「そう言われたら、あのタキシムが持っている剣をフラウスが持っていた気もするわね」

 俺はセシリアさんに聞いた。

 「セシリアさん。タキシムは生前持っていた剣などを使って戦うんじゃないんですか?」

 「あぁ。確かにその通りだ。しかし何故、私ではなくお前に目線を向けているんだ?私があいつを消したと思うんだが」

 「多分ですがフラウスは俺がいなかったら自分の計画も殺されることも無かったと思ってるんだと思います」

 「なるほどな。それなら確かに納得出来るな。タキシムは強い。タキシムを倒すのは苦労する事が多いから大抵説得を試みる事が多い。だがそれは今回は無理だろうな」

 確かにそうだろう。なんせ復讐したい相手が目の前にいるんだからな。

 だからこうなったのも俺のせいだ。

 「セシリアさん。フラウスとは俺一人で戦います」

 それにセシリアさんだけでなく他の二人も反対した。

 「何を言ってるんだ。タキシムは以前の三倍の力になるんだぞ。レイ。お前は確かに強いがあれはまだ倒せない」

 「そうよ!あいつとおじいちゃんの家で戦ってる時魔法を使っては無かったけどボロ負けだったじゃない」

 「流石に今のご主人様じゃまだ早いと思うのニャー」

 俺も立場が反対だったら反対すると思う。

 これは自分勝手なお願いだ。だから俺は頭を下げてお願いした。

 「けど、自分勝手なのは分かってますがやらせてください。これはあいつと俺のけじめでもあるんです」

 「けど......。はぁ。先生の言う通りにしましょ」

 一番ずっと反対すると思ってたリリアが俺の意見に賛成してくれた。

 「何故だ!あいつは今の雰囲気だけで強いのは私でも分かる。絶対に止めた方がいい」

 「先生はいずれ最強になるからこの程度で負けないわよ」

 セシリアは反対するがリリアにも言われ等々折れた。

 「......分かった。しかし私はお前が死ぬと思ったら手助けするからな」

 そう言ってくれた。タマはもうどうにでもなれとでも思っているのかもしれない。

 リリアには最強になりたいと言ってたから、俺の気持ちを分かっているのかもしれない。

 俺はこの森に入って魔物と戦っても何故か強くなった気はしない。確かに強い相手と戦ったのは事実だ。けど実感出来る成長がない。

 それはギリギリの戦いをしていないからだと思う。

 確かにピンチになったりもしたが、あのゴブリン戦程じゃなかった。

 要するに、俺はそこまでピンチではなかったのかもしれない。

 俺はこれからも強くなりたい。その為にはこれからも自分より強いと思う相手と戦うことがある筈だ。

 それが今だ。俺は今日また一段階強くなる。

 俺はタキシムになったフラウスの所に歩こうとすると、リリアが後ろから俺の服を引っ張った。

 「先生。死んだりしたら私はあなたを一生許さないから」

 そう言い、俺の背中を叩いて喝を入れてくれた。

 「ああ。絶対勝ってまた魔法について語ろう」

 俺はそう言い今度こそフラウスの所に行く。

 フラウスはずっと俺を見据えている。

 いつ襲ってくるかも分からない。

 「フラウス。これからこれまでの全ての決着をつけるぞ」

 俺はそう言い、剣を構えた。

 フラウスも俺が剣を構えたことによって、剣を構えた。

 その姿は何か怒っているかのようだ。

 俺は盛大に地面を蹴り、フラウスに突撃した。

 俺は上から剣を振り下ろす。

 しかし、フラウスが得意な受け流しで横に受け流される。

 これが初めての相手ならここで終わっていたかもしれない。

 だが、俺は対処法を何度も戦ったおかげで身に付けた。

 俺は剣と一緒に横にいなされた身体で一回転しそのまま剣を横に振った。

 しかし相手も俺との模擬戦でそれは分かっていたのだろう。

 それも上に受け流す。

 フラウスは堅実に戦う奴だ。

 相手が攻められないなと思うところでしか剣を振ってこない。

 だから俺は反撃の手を緩めない。

 受け流されてはそれを利用して攻めて攻めて攻めまくった。

 それから何回かそれを繰り返した所でフラウスが今までにない行動をとった。

 俺の攻撃を受け流すのではなく、避けられた。

 フラウスは絶対に今までの戦いで真正面の攻撃を避ける事はなかった。それは一度避けてしまうと何度も避けてしまいそうになるからと言っていた。

 「なっ!」

 フラウスは俺の攻撃を避け、剣を上から振りかぶった。

 「ヴオオオオオオ!」

 フラウスは奇声を上げ俺の体に剣を振った。俺は防御しようとしたがフラウスの剣が速すぎて無理だった。

 「がは.......!」

 俺は今のタキシムであるフラウスの功撃を避けきれず、直撃し吹っ飛ばされた。

 俺は体から大量の血が流れている。

 いつも練習着ように着ていた服も真っ黒だ。

 俺は急いで治癒魔法をかけるが治りきらない。荒い息も出てくる。

 「......はあ。はあ。くそ」

 やばい。これはゴブリン戦以上に重傷を負ってしまった。

 俺のその姿を見てセシリアさんはこっちに来ようとする。

 「来るな!」

 俺は叫んでしまった。

 俺が叫んだことによりセシリアさんは戸惑ってこちらに来ようとする足を止めたが、

 「その傷は今すぐ治療しないとやばい!お前はもう十分頑張った。だから後は私に任せろ」

 確かに俺は頑張ったのかもしれない。

 もう助けてもらった方が楽だろう。

 もし、これがゴブリン戦の時なら俺は助けてもらったかもしれない。

 けど、今回は今にも死にそうだが、助けて欲しいと思えない。

 セシリアさんは俺の前に来てよく頑張った。と言ってくれた。

 それからセシリアさんはフラウスと対峙する。

 俺はフラウスと戦いで、いつも負けていた。

 今回も負けでいいのか?

 これからもずっと負けたままでいいのか?

 いや、駄目だ。それは俺のプライドが許さない。

 俺は一回本気のフラウスと戦って勝ちたい。

 もう何度も負けて悔しい思いをしたくない。

 俺は立ち上がった。

 俺はセシリアさんの前に立ち、

 「これは俺とフラウスの決闘だ!」

 俺はそう叫びフラウスに向かって走った。

 もって数分の体だ。

 すぐに安静にして治療を受けなければならない。

 だから、俺はこの戦いを数分で終わらせる。

 それに俺には魔法がある。

 今まで魔法は使わなかった。それはフラウスが模擬戦で手を抜くから俺も魔法は使わなかった。

 けど今回は違う。あっちも本気だ。

 だから、俺も魔法を使わせてもらう。

 ここからが模擬戦で行わなかった本気の戦いだ。

 俺はフラウス目掛け火の中級魔法を右手から放つ。

 フラウスは当然の如く横に避けるが、そこには俺がいる。

 俺はフラウスに剣を振り下ろす。

 しかしこれも受け流されてしまう。

 次は至近距離から水の中級魔法をフラウスに放つ。

 「ヴオオオオ!」

 今回は当たった。

 水魔法で相手の身体に水がかかり重くなるはずだ。人は服を着たままプールに浸かりプールから出ると体が重い。それと同じだ。

 だからこそ今のフラウスは水を被り少しでもいつもの調子が出ない筈だ。

 確かに俺は剣士としてはフラウスに負けたかもしれない。

  けど魔法剣士としては負けない!

 俺は自分の身体を動かし、フラウスに休む暇を与えないよう攻める。

 そして普通は攻めるタイミングでわざと一度退く。

 俺は今度は水の上級魔法を放つ。上級魔法は範囲攻撃だ。

 「ウォ―ターホール」

 水の上級魔法でフラウスの周りを囲み、俺は初めての技をここでやってみせる。

 俺は自分の手に魔力をできるだけ集束する。

 フラウスがその範囲攻撃から抜ける所を狙う。

 フラウスは俺の水魔法を食らって更に多少動きが鈍くなるはずだ。

 これはまだ無詠唱は出来ない。試したこともない。一か八かだ。

 フラウスが範囲攻撃から抜け出し俺に向かい攻めてくる。

 「ヴオオオオオオ!」

 フラウスにもこれが最後になると分かったのかもしれない。

 「うおおおおおおおおお!」

 気持ちで負ける訳には行かない。俺は自分の出来る限りの魔力を込め、

 「ライトニング!」

 俺はフラウスの上から雷撃を落とした。

 .......俺は勝てたか?

 目の前の煙が消えた時、そこにフラウスの姿は無かった。

 「......やっと勝てた。ようやくだ」

 俺は嬉しくて口がにやけているに違いない。しかし俺は血を流しすぎてすぐに意識を失った。

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