チート・ご都合主義いらないけどハーレムいります

平涼

第二十話 真実

 森から現れたのは、綺麗なエルフの女性だった。

 「煙が上がっているから森で火事でも起きているかと思えば下種な奴の話が聞こえたんでな。つい魔法を使ってしまった。すまない」

 エルフの女性は謝罪しているが目は全然反省していないように見える。

 けど美人だから許してしまう俺は馬鹿だろうか?

 けどリリアは違うらしい。リリアはすぐに俺の後ろに隠れ、身体を震わせながら俺の服を掴んでいた。

 タマは平然としている。

 エルフの人はリリアが隠れて少し悲しい顔をしたがすぐに普通の顔に戻り、

 「何があったか知らないがこの森は君達みたいな小さい子が居ていい場所じゃない。すぐに立ち去りなさい」

 そう言った。

 俺はエルフの女性よりもリリアの方が気になって話が入ってこない。

 「リリア。何でお前そんな怖がってんの?」

 「先生知らないの!?エルフの呪いの話」

 リリアは驚いている様子だった。

 そういえば、そんな話をどこかで見た事がある気がする。

 「どこかで見た事がある気がするが、こんな綺麗な女性が俺達に何かするとも思えないんだけど」

 リリアは俺の言葉にムスとした顔をした。

 エルフの方は何ともないような顔をして何故か耳がちょっと赤かった。

 ......俺何かやらかしたか?

 何もしてないと思うんだけど。

 何故か場が静かになった所でタマが話しかけてくれた。

 「私呪いの事なんか知らないんだけど。何なのニャー?」

 「俺もよく知らないんだよな。エルフのお姉さん。嫌だったらいいんですけど良ければ話してくれませんか?」

 エルフの女性は迷っていたが言ってくれた。

 「そうだな。エルフの呪いの事を話そう。エルフの呪いは、『覇王』によって掛けられた呪いだ。呪いは、筋力を相当下げる。顔の作りを年齢が増えても殆ど変えないもの。寿命をとても長くするものだ」

 「そうよ。だからエルフに近付くと何か呪いを受けるって言われているの」

 リリアは俺の後ろからそんな事を言ってきてた。

 だが、俺は不思議に思った。

 「初めの呪いは大変かもしれませんが、他の二つはいいものじゃないんですか?」

 エルフは驚いていたが俺が何も知らないことを思い出したのか普通の顔に戻り、

 「私達エルフはその後の二つのせいで人生を台無しにされたんだ。まず、顔の作りが変わらないことであらゆる人から不気味がられ呪いの一族として言われどこにも住む場所が無くなり森に住むことになった。特に酷かったものは寿命を延ばすことだ。これによって年齢が増えても顔は変わらないが体系は衰えていくんだ。最近では体系を前のまま維持する魔法が出来たがそれまでは大変だった」

 エルフは全て話してくれた。

 俺はなんて言えば分からなかった。特に最後のは考えただけで恐ろしい。体はいくら衰えて何もできなくなっても死ぬことも出来なく、ただ生きていくのだ。

 ただ、一つ気になった事があったので聞いてみた。

 「何でその覇王はエルフにだけ呪いをかけたんですか?」

 「それを話すと長くなるがいいか?」

 「はい。俺は気になります」

 リリアは興味が無いのか俺の背中で寝てしまっていた。

 「ただ、今から話すことはあんまり人に話さない方がいいぞ。もしかしたら国の偉い奴らに消されることになるかもしれないからな」

 そんな物騒な事を言ってきたが俺に話すような奴はいない。

 自分で思ってて悲しくなってきた。

 俺が頷いたことによってエルフの女性は話してくれた。

 その内容は想像を絶するものだった。

 初めエルフは髪が緑色、耳が尖っていること、魔力量が他の人より多い事以外は人族とさほど変わりはなかったらしい。

 だが、ある出来事でそれが変わった。

 昔は三大最強ではなく一人最強の敵『覇王ザラク』という男がいた。

 その男を倒すべく、『勇者オーウェル』とそのパーティーはザラクに挑んだらしい。

 だがそこで覇王はエルフということが分かった。オーウェルのパーティーはエルフの魔法剣士がいたらしい。

 ザラクは魔法剣士であるエルフに仲間になるよう言ったがそれを拒否し、エルフは戦った。

 エルフ、オーウェルが前衛を務めザラクを追い詰めた。

 ザラクは自分がここで死ぬことを悟り、ここまで追い詰めた同胞のエルフを恨んだ。

 もしエルフがいなければもしかしたら勝てたかもしれない。そう思ったのかもしれない。

 そこで、ザラクはオーウェル達に勝つことを諦め、自分の全ての魔力を使いエルフ一族に呪いをかけたらしい。

 そしてザラクは魔力を使い切りオーウェルにやられて消えたらしい。

 初めは自分達エルフは自分達が呪いにかけられたことは誰も分からなかった。

 だがそれから数年経った頃自分達に呪いがかかっていた事が分かったようだ。それは他の人達にも知られた。

 それから、今まで勇者の手助けしてくれたエルフや、他のエルフも色んな人から不気味がられた。

 その時国の偉い連中は考えた。もし、エルフが長い年月生きることによって、エルフに国が乗っ取られるんじゃないかと。

 国の偉い連中はそれを恐れ、そうなる前にエルフを全て殺そうとしたらしい。

 だがそれをすれば国の人達には文句を言う奴も出てくるかもしれない。なんせ勇者パーティで国を助けてくれたエルフもいるのだから。

 それもあった為、国の偉い連中はあること、ないことエルフの悪い噂を色んな所で言いふらし、エルフを討伐するエルフ殲滅隊を組織しエルフを襲った。

 エルフはその殲滅隊から逃げると共に自分達の住む場所が無くなり、森に追い込まれ現在森で生活している。

 このような内容だった。

 俺が何か言おうとすると、

 「何それ。最低じゃない。国の連中は覇王の為に戦ったエルフに対して」

 リリアがいつ起きたのかは知らないが立ち上がって言った。

 エルフはその言葉に嬉しそうな顔をしていた。

 ただ、俺は二つ不思議に思った。

 「その覇王に一族全員をかける呪いなんて出来るんですか?一族全員となると流石にそれは厳しいと思うんですけど」

 「覇王はエルフの始祖とも噂がある。そしてこの世で世界一の魔力量を誇っている。それぐらいの事は可能だと言われている」

 なるほど。それなら出来るのかな?

 俺はそんなにこの世界の魔法について詳しい訳じゃないから分からないが。

 もう一つの方を聞いた。

 「何で、あなたはそんなにも詳しく知ってるんですか?」

 「私はオーウェルのいたエルフの娘だ。母にその時の事を詳しく聞かせて貰ったんだよ。私はそれから日々その国に復讐する事だけを考えている」

 とんでもない事を言った。今この人何気に国滅ぼす宣言しちゃったよ。今まで相当鍛えたんだろうな。

 .......ん?待てよ。

俺はふと考えが思い付いた。

 「エルフのお姉さん。この森って魔物強いんですか?」

 一応確認の為聞いた。

 「当然だ。強い。だからお前達にすぐにこの場から逃げるように言ったんだ」

 エルフの人は当然のように言った。

 「なら僕とパーティーを組んでくれませんか?」

 「「は?」」

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