チート・ご都合主義いらないけどハーレムいります

平涼

第十八話 予想

 「リリアってもしかしてどこかのお嬢様じゃないのか?」

 「分からないわ。私は物心ついた時から、あの家にいたんだもの」

 リリアは不思議そうな顔をした。

 なるほど。そういう感じのやつか。まあ俺が当たってるかも分からないが。

 リリアはまだ分かってない様子だ。

 「どうしてそう思ったニャー?」

 タマが続きを促した。

 「まず、その前にリリアの家に居た従者の二人だ。おかしいと思わなかったか?」

 まだ、リリアとタマも分かってない。

 俺は続きを話した。

 「何でわざわざ戦える従者を雇ったんだ?ここは普通の村だろう?普通ただ仕事が出来るメイドでいいだろう。まるで何かを守ろうとしてるかのようだろう」

 「けどそれは偶然戦える二人だった訳じゃないの?」

 リリアが言った。

 「俺も最初は偶然かなと思った。けど、今回の襲撃で偶然じゃないことが分かった。村長の様子が少変じゃなかったか?」

 タマは分かったようだ。

 「.......落ち着いていた。まるで今回の襲撃がいつか来ると思ってたかのようにニャー」

 「その通りだ。普通あんな事があれば動揺もするものだ。だけど村長は真っ先にリリアを逃がすように言った。まるでリリアが狙われていると言っているかのように。それに村長の家も少し変じゃないか?」

 「お金を持ちすぎている。けれどそれは村長だからじゃないの?」

 リリアも少しその所は気にしていたのだろう。一つ勘違いがあったが。

 「村長=お金持ちってわけじゃないぞ。そりゃあ他よりかは多少持っているかもしれないが、あの村で、あの人はお金を持ちすぎている。メイドを雇えるお金もある。誰かに貰わないと無理な話な筈だ」

 俺は一度深呼吸して、

 「そこで家庭教師の報酬に百万だ。流石にリリアを溺愛しているとはいえ出しすぎだろ」

 「だから私が貴族か何かと思ったの?」

 「そうだ。それかリリアのお父さんかお母さんが貴族でお金を村長に渡しているから持っているのかだな」

 けどそれだとリリアを学校に行かせるんじゃなくて家庭教師を雇うのがおかしいんだよな。

 村長の口ぶりだと学校は最終手段のように言っていたからな。

 ただこれは俺の予想の話だ。見当違いの可能性もあるから、二人には言っておかなきゃならない。

 「多分だけどな。そんなお金を持っているのは、貴族ら辺ぐらいと俺は思っただけだし、まずこれは俺の予想の話だからな」

 ただタマは俺の意見に賛同らしい。

 「その推理は、あってると思うニャー。けどこれが仕組まれたものだとは思えないんだけどニャー。偶然魔物との襲撃がかぶっただけじゃないのニャー?」

 俺は今回の事で学んだ。

 「俺は今回で分かった。この世界に、偶然何か起きる事は殆どない。これはお前らも覚えていた方がいいと思うぞ。それに俺の予想が正しいなら、これは三年前ぐらい前から、考えられたものだと思う」

 「三年前!?流石にそれはないんじゃ」

 リリアとタマは信じられないようだ。

 だから俺は説明した。

 「まず、三年前のゴブリンが村の近くにいたことだ。おかしくないか?なんでわざわざ村の近くにゴブリンが行く必要があるんだ?頭のいいゴブリンがすることじゃないと思う」

 「何か事情があるってこと?」

 リリアもそれを聞いて少し考える素振りを見せる。

 「俺はそうと思う。多分ご飯を求めて、村の近くに行ったんだと思う。それしか俺には思いつかない。それが合っているなら三年前から少しずつ森にある魔物の食事を減らして、村に近づけて、最後に村に魔物の食事になる匂いの物でも置いたら、あっという間に、村に魔物が襲撃するって感じだと思う。それなら長い年月をかけてやらないと出来ない事だし、これまで何も無かったのも在り得る話なんだ。だけどそこに邪魔が入ったんだと思う」

 もし俺の予想が正しかったらこの作戦は完璧なものだった筈だ。

 「邪魔?」

 「多分それは俺だと思う。俺がリリアの家庭教師になったからだ」

 「何であんたが関係あるの?何もしてないと思うけど」

 リリアは不思議そうにしているが、

 「いや。一つしたと思う。それはリリアに将来やりたいことを与えてしまったことだ」

 「それは何にも悪い事でもないと思うけど」

 「いや。これを行った人はそれを与えたから全て駄目になったんだと思う。俺がいなかったらお前は学校に行きたいって言ったか?」

 リリアは首を横に振った。

 「いや。言わなかったと思うわ。まず学校に興味もなかったし。あんたがいるから行ってみようかなって思っただけだし」

 「だから、犯人も俺が家庭教師になって、リリアが変わったことで計画を前倒しにして計画を変えることにしたんだと俺は思うんだけど、流石にそれ以上は分からないな。予想がつかない」

 だからこそ今回の襲撃は完璧じゃない筈だ。だって俺達が逃げ出せたんだから。

 リリアとタマは分かっているか微妙な顔だ。

 「ご主人様は誰が犯人か分かっているのかニャー?」

 タマがそんな事を聞いてきた。

 「一人だけ予想だけど思い付く人がいる。多分だけどな。もし俺の予想が当たっているなら犯人は」

 パチ。 パチ。 パチ。

 俺が犯人の名前を言おうとしたら、森に聞こえるはずのない音が聞こえた。

 俺達はすぐに警戒態勢に入りそちらを見た。

 「いやー。流石だね。レイ君。やっぱり君は厄介な相手だったようだ。とっとと潰せばよかったな」

 そこには今まで優しかったはずのフラウスが不気味な笑みと共に現れたのだった。

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