チート・ご都合主義いらないけどハーレムいります
第六話 魔法剣士としての第一歩
俺の左腕からは、大量の血が出ている。
  これ以上流したら、死んでしまうかもしれない。
それに加え、俺の目の前には殺気を放っているゴブリンが三体いる。
「.......どうしてこうなった」
そう呟かずにはいられなかった。
~数時間前~
俺は今日休日なのだが、とてつもなく暇だ。
最近は特訓ばかりしていた為、親父から休息をとれと言われた。
初めは反論しようとしたが、休息も特訓の一環と言われ反論できなかった。
とにかく暇なのだ。なんせこの世界にはゲームやテレビの前に電気という概念がないんだ。
当然漫画もない。小説というか御伽噺のようなものは母の部屋にあったがもう殆ど読んだ。
この世界の趣味は特訓みたいなもんだ。
......俺いつからこんな筋トレしか趣味が無いマッチョみたいな考えになったのだろうか。
流石に折角の休日をなにもしないで過ごすのも勿体無いと思い、母の部屋から、魔物に関する本を持って自分の部屋で読んだ。
この世界の魔物はゲームに出てくるような魔物ばかりだ。だけどこの世界の魔物は死んだら消滅し、魔石を置いておくらしい。
魔石は魔物によって違うらしい。
そんな本を読んでいる最中ふと思った。
俺もそろそろ魔物ぐらい倒せるんじゃないかと。
よく考えてみてくれ。剣術の練習もして魔法の練習もしてるんだ。魔法も今では中級まで無詠唱で使える。
思ったら即実行だ。
俺はいつもの練習着に着替え、ナイフをポケットにしまい、二歳の誕生日に親父から貰った短剣を腰にさした。
今の俺には短剣が丁度いい大きさなのだ。練習着は日本でいう所のジャージのような恰好だけど相手はゴブリンだし大丈夫だろう。
今すぐ行こうと思うが、流石に二歳の子供が何も言わず外に出るのもダメだと思い、
『暇なので、村を見てきます。昼までには帰ってきます』
とういう置き手紙をテーブルの上に置いて家を出た。
家を出て村を歩くと、親父とのランニングもあって、村人とも挨拶を交わす程度には仲良くなった。
なので挨拶をしながら、森に行く途中母とアネットが家の中で話していた内容を思い出した。
母親とアネットが最近ゴブリンが村付近の森にいるという噂のことを話していた。
だから今回の狙いはゴブリンだ。ゴブリンはこの世界では弱いグループに入るらしいし俺でも倒せる筈だ。
その噂が本当なら森に入ればすぐゴブリンぐらい見つかるだろう。見つからなければ、それまでだし。
一応ゴブリンの特徴を復習しておこう。
ゴブリンは性欲が強く、森に住んでおり、森に来た女性を襲い森の住処に連れていき、死ぬまでゴブリンの性処理に付き合わされるらしい。
武器は冒険者の死体から奪ったり、木から棒を作って戦うらしい。なんとも器用なもんだ。
これだけ聞くと恐ろしく感じるが、ゴブリンは今の俺の二歳の身長八十七センチと変わらい程度らしい。
他にも特徴はあったがまぁ所詮ゴブリンだし、大丈夫だろう。
そんな風にゴブリンについて復習してたら、もう森の入り口だった。
「よし。行くか」
ちょっと気を引き締め、森に入った。
森を歩くと噂通りすぐに一匹のゴブリンがいた。
しかも、ベストタイミングだった。
ゴブリンの隣に気絶している俺と同じくらいの女の子がいた。
丁度今からゴブリンはその女の子を住処に連れていこうとしていたのだろう。
ゴブリンは俺に気付かず、そのまま女の子を連れて行こうとしていたので、
「おい。ロリコンゴブリン。その女の子をどうする気だ!」
大きな声で呼び止めると、ゴブリンも俺に気が付いて振り返った。
「ガウウウウウ!」
大きな声で威嚇のような声を上げ、冒険者の死体から奪ったであろう、剣を構えた。
俺も剣を抜いてゴブリンと対峙した。
先に動いたのは俺だ。
俺はすぐさまゴブリンに向かって走り剣を上から振り下ろした。
しかし、ゴブリンはそれを受け止め、それどころか、弾き返してきた。
「なっ!」
俺はバランスを崩されたが、すぐに、立て直そうと思った。
その直後、左右の草むらから、ゴブリンが一体ずつ俺に迫ってきた。
「嘘だろ!?」
俺は咄嗟に右にいるゴブリンの攻撃をかわしたが、左の攻撃は避けきれず左腕を斬られた。
「うああああああ!」
俺は咄嗟に火の中級魔法ファイアーボールを地面に放ちゴブリンから距離をとった。
左腕はとれてはいないが、相当深く斬られ、血が大量に出ている。
冒頭に戻る。
まずは、左腕に初級の治癒魔法をかけた。
初級だから全回復は出来ず、血を止めるぐらいだった。それでも一応応急処置は出来た。
だが、痛みと恐怖は残ったまんまだ。
やばい。やばい。やばい。
これは死ぬ。
震えが止まらない。歯が震えて音を鳴らしている。
立っているのもきつい。
苦しい。
怖い。
逃げれるか?
そんなことを考えてしまう。
その瞬間、今までの練習の日々がなぜか思い浮かんだ。
......そうだよな。逃げていいわけがない。
今逃げれば楽かもしれない。今までもずっとそうやって生きてきたからよく知ってる。
だけど、俺が逃げたら倒れている女の子はどうするんだ。もっとひどい目にあうだろ。
戦ったらまた傷を負ってしまうかもしれない。
死ぬかもしれない。
けど、それを承知で鍛錬してきたんだろ!
それに、ここで逃げたら俺は今までと変わらない。
魔法剣士にも最強にもなれるわけがない。
それは嫌だ!言い訳して、逃げて、そして逃げる。
そんな人生が嫌で頑張ってきたんだろ!
戦おう。
あそこにいる女の子の為に。
何より自分自身の為に!
これが、俺の魔法剣士としての第一歩だ!
  これ以上流したら、死んでしまうかもしれない。
それに加え、俺の目の前には殺気を放っているゴブリンが三体いる。
「.......どうしてこうなった」
そう呟かずにはいられなかった。
~数時間前~
俺は今日休日なのだが、とてつもなく暇だ。
最近は特訓ばかりしていた為、親父から休息をとれと言われた。
初めは反論しようとしたが、休息も特訓の一環と言われ反論できなかった。
とにかく暇なのだ。なんせこの世界にはゲームやテレビの前に電気という概念がないんだ。
当然漫画もない。小説というか御伽噺のようなものは母の部屋にあったがもう殆ど読んだ。
この世界の趣味は特訓みたいなもんだ。
......俺いつからこんな筋トレしか趣味が無いマッチョみたいな考えになったのだろうか。
流石に折角の休日をなにもしないで過ごすのも勿体無いと思い、母の部屋から、魔物に関する本を持って自分の部屋で読んだ。
この世界の魔物はゲームに出てくるような魔物ばかりだ。だけどこの世界の魔物は死んだら消滅し、魔石を置いておくらしい。
魔石は魔物によって違うらしい。
そんな本を読んでいる最中ふと思った。
俺もそろそろ魔物ぐらい倒せるんじゃないかと。
よく考えてみてくれ。剣術の練習もして魔法の練習もしてるんだ。魔法も今では中級まで無詠唱で使える。
思ったら即実行だ。
俺はいつもの練習着に着替え、ナイフをポケットにしまい、二歳の誕生日に親父から貰った短剣を腰にさした。
今の俺には短剣が丁度いい大きさなのだ。練習着は日本でいう所のジャージのような恰好だけど相手はゴブリンだし大丈夫だろう。
今すぐ行こうと思うが、流石に二歳の子供が何も言わず外に出るのもダメだと思い、
『暇なので、村を見てきます。昼までには帰ってきます』
とういう置き手紙をテーブルの上に置いて家を出た。
家を出て村を歩くと、親父とのランニングもあって、村人とも挨拶を交わす程度には仲良くなった。
なので挨拶をしながら、森に行く途中母とアネットが家の中で話していた内容を思い出した。
母親とアネットが最近ゴブリンが村付近の森にいるという噂のことを話していた。
だから今回の狙いはゴブリンだ。ゴブリンはこの世界では弱いグループに入るらしいし俺でも倒せる筈だ。
その噂が本当なら森に入ればすぐゴブリンぐらい見つかるだろう。見つからなければ、それまでだし。
一応ゴブリンの特徴を復習しておこう。
ゴブリンは性欲が強く、森に住んでおり、森に来た女性を襲い森の住処に連れていき、死ぬまでゴブリンの性処理に付き合わされるらしい。
武器は冒険者の死体から奪ったり、木から棒を作って戦うらしい。なんとも器用なもんだ。
これだけ聞くと恐ろしく感じるが、ゴブリンは今の俺の二歳の身長八十七センチと変わらい程度らしい。
他にも特徴はあったがまぁ所詮ゴブリンだし、大丈夫だろう。
そんな風にゴブリンについて復習してたら、もう森の入り口だった。
「よし。行くか」
ちょっと気を引き締め、森に入った。
森を歩くと噂通りすぐに一匹のゴブリンがいた。
しかも、ベストタイミングだった。
ゴブリンの隣に気絶している俺と同じくらいの女の子がいた。
丁度今からゴブリンはその女の子を住処に連れていこうとしていたのだろう。
ゴブリンは俺に気付かず、そのまま女の子を連れて行こうとしていたので、
「おい。ロリコンゴブリン。その女の子をどうする気だ!」
大きな声で呼び止めると、ゴブリンも俺に気が付いて振り返った。
「ガウウウウウ!」
大きな声で威嚇のような声を上げ、冒険者の死体から奪ったであろう、剣を構えた。
俺も剣を抜いてゴブリンと対峙した。
先に動いたのは俺だ。
俺はすぐさまゴブリンに向かって走り剣を上から振り下ろした。
しかし、ゴブリンはそれを受け止め、それどころか、弾き返してきた。
「なっ!」
俺はバランスを崩されたが、すぐに、立て直そうと思った。
その直後、左右の草むらから、ゴブリンが一体ずつ俺に迫ってきた。
「嘘だろ!?」
俺は咄嗟に右にいるゴブリンの攻撃をかわしたが、左の攻撃は避けきれず左腕を斬られた。
「うああああああ!」
俺は咄嗟に火の中級魔法ファイアーボールを地面に放ちゴブリンから距離をとった。
左腕はとれてはいないが、相当深く斬られ、血が大量に出ている。
冒頭に戻る。
まずは、左腕に初級の治癒魔法をかけた。
初級だから全回復は出来ず、血を止めるぐらいだった。それでも一応応急処置は出来た。
だが、痛みと恐怖は残ったまんまだ。
やばい。やばい。やばい。
これは死ぬ。
震えが止まらない。歯が震えて音を鳴らしている。
立っているのもきつい。
苦しい。
怖い。
逃げれるか?
そんなことを考えてしまう。
その瞬間、今までの練習の日々がなぜか思い浮かんだ。
......そうだよな。逃げていいわけがない。
今逃げれば楽かもしれない。今までもずっとそうやって生きてきたからよく知ってる。
だけど、俺が逃げたら倒れている女の子はどうするんだ。もっとひどい目にあうだろ。
戦ったらまた傷を負ってしまうかもしれない。
死ぬかもしれない。
けど、それを承知で鍛錬してきたんだろ!
それに、ここで逃げたら俺は今までと変わらない。
魔法剣士にも最強にもなれるわけがない。
それは嫌だ!言い訳して、逃げて、そして逃げる。
そんな人生が嫌で頑張ってきたんだろ!
戦おう。
あそこにいる女の子の為に。
何より自分自身の為に!
これが、俺の魔法剣士としての第一歩だ!
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