ラノベ独学の最強スキル3つを選んでみた。~チートって一体~

Kartian

トレイルまでの道中

 雪の国【スノウ】をやっと出た俺たちは馬車の中で結構辛い思いをしていた。
 寒かったスノウは暖かくなったのだが、今は暑い。
 それもものすごく。

 ってエシアとアーサーたちが言ってましたー。
 俺とキースは水属性魔法を極めていて涼しくなる魔法を知ってるから、これくらいの温度は楽勝なんだけど、温度は30度を超え真夏の熱気がエシア達に降り注いでいた。
 なぜ、魔法をかけてあげないのか。
 それは言われてないから。
 そして、めんどくさい。

「大輔、魔法がげでぇ」

「エシア……」

 暑さのせいか、ますますゾンビ感が増してるぞ。
 しょうがないかけてやろう。

体温低下ボディクーリング

 エシアとついでにアーサーもかけた。
 アーサーが言った。

「大輔のこの魔法ってやっぱすごいな」

「まぁ、拾い物なんだけどな」

 実はこの魔法、使い方によっちゃ兵器になりかねないものである。
 温度を下げすぎると当然死ぬし、絶対零度にまで下げたら体も凍結し、バラバラになって堕ちていく。
 あれ? 結構最強じゃね?

「え……大輔、独りで笑ってる。キモっ」

「ソレはキモいのじゃ」

「大輔、お前……」

「そんなに言われる!?」

 ちょっとイラッときたのでアーサーの体温低下ボディクーリングを解除した。

「うわ!? 暑っ! ここってこんなに暑かったっけ?」

 お前はアホか。
 まず、俺が魔法をかけたことに気づいていなかった。

「そう言えば、エシア。」

「何?キチガイ」

「その名前やめてくれ、普通に傷つく。それは置いといて、スノウ国につく前に馬車の中でマフラー作ってなかったか?」

「デリカシー皆無男、それくらい分かるだろ。考えろ」

「あだ名変わったけど、なんかグサッとくるなぁ」

 あ、今暑いから必要ないのか。

「暑いから受け取らないってこと俺に限っては無いよ。ほら渡してみ?」

 ちょっとイケボで言ってみた。

「は?寒くなるから自分の作ろうとしたけど作れなかっただけだぞ?」

「……」

 自意識過剰でした♡

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