Dead by Daylight(二次創作)

わびさび

生贄

目の前でクローデットが切られた。赤い鮮血が飛び散る。恩人を見捨てることは出来ない。隠れて救助の機会を伺う。



ジェイク・パーク
社長の息子。何不自由なく裕福な生活を送っていたが、親の束縛から逃れる為に家を出て一人生活する事を選ぶ。数年間、森で自活して過ごしていたが、ある日突然行方不明となった。




独り身になってからは、束縛から逃れられ充実した毎日を送っていた。森での自活は楽しめるし、人口密度の濃い都会よりずっといい暮らしが出来ていたと思う。その悪夢まで、変わった事は一切無かった。その悪夢は俺を上手く誘い込んだ。
いつもと違う森へ足を踏み入れた時、既にその悪夢は始まっていた。帰り道を見失って途方に暮れた時、俺は偶然にもクローデットに出会った。




逸早く殺人鬼の気配に気付いたクローデットは俺を茂みに隠してくれた。その場は凌げたが、気の揺らいだ俺は迂闊にも発電機の修理で音を立ててしまった。背後から気配がする。振り向いたと同時に、殺人鬼の鉈が振り下ろされ_




鈍い音がした。



だが痛みを感じない。


目の前に見知らぬ男がいた。其奴がドワイトだった。
殺人鬼の攻撃をモロに受けたドワイトは声にならない悲鳴をあげる。彼は俺を身を挺して守ってくれた。

「逃げて!」

その声で我に返った俺は、全力でその場から逃げた。
その後ドワイトも無事殺人鬼から逃げ伸びていた。
その後クローデットが俺とドワイトの治療をする。



これが俺の最初の悪夢だった。
逃げ切れても、ゲートから脱出出来ても、またいつもの仲間と悪夢を見る。
今回もクローデットがやられた。
フックに吊るされている。見るからに痛々しく、クローデットはぐったりしていた。





殺人鬼の目的は、俺等生存者を「生贄」に捧げる事。生贄をフックに吊るし生存者が力尽きると「エンティティ」に生贄として捧げれられる。要するに今クローデットが力尽きると殺人鬼の思う壺で何とか意識を保たなければならない。




捧げた後どうなるのか分からない。唯何度殺されてもまたここに戻ってきてしまう。今はそれ位しか分からない。生き延びて悪夢から醒める奇跡を信じ、今は脱出を試みる。









殺人鬼が離れた。今がクローデットを助けるチャンスだ。ドワイトも近くに来ている。
俺は助けようと足を動かした。


だが視界に気を取られ



足元のトラバサミに気付かなかった。


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