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宇佐見芭恋

episode01 ある日突然

‐ある日の放課後‐

花凛「瑠夏早く行くよ!」
瑠夏「あぁ、わかってるよ」

俺は五十嵐瑠夏。
花凛の祖父である宇佐見俊彦が俺に会いたがっているから来て欲しいと、昨日花凛に言われた。
別に放課後は暇な訳では無いが、あのお偉い様の頼みなら断る理由がなかった。

花凛「本当にごめんね。おじいちゃんいつも急で…」
瑠夏「花凛は何にも悪くないだろ。俺は平気だから気にするな」

会話をしながら学校から歩くこと15分、駅に着いた。
そこからから電車に乗り5駅目で降り、更に10分歩くと宇佐見俊彦の家に到着した。

瑠夏「学校からだと結構遠いよな」
花凛「そうだね。あぁー、疲れたー」
瑠夏「にしても相変わらず立派な家だよな」

とにかく敷地は広く家と言うより屋敷だ。


ピンポーン

?    「はい」
花凛「花凛です。おじいちゃんに呼ばれて来ました」
?    「どうぞ、お入りください」

ガチャ
門が開いた。
玄関まで長い一本道を歩く。

ガチャ
玄関の扉が開いた。

?    「お待ちしておりました」
花凛「橘さん、こんちには」
瑠夏「こんにちは」
橘    「こんにちは。どうぞこちらへ」

案内された部屋に入ると、宇佐見俊彦が居た。

俊彦「花凛、よく来たね」
花凛「おじいちゃん久しぶり!元気だった?」
俊彦「わしは元気だよ。瑠夏君大きくなったね」
瑠夏「ご無沙汰してます」
俊彦「いやー、いい男だな。これなら花凛を任せられる」
花凛「お、おじいちゃん何言ってるのよー!任せられるってどういう意味よー(笑)」
俊彦「これからわかるよ(笑)」
花凛「……?」
瑠夏「あの、何故呼ばれたのでしょうか」
俊彦「あぁ、そうだったね。いきなりで驚くと思うが二人とも聞いてくれ」
花凛「え、私も?」
俊彦「あぁ、花凛もだ。二人には警察官になってもらいたいと                 思う」
瑠夏&花凛「えっ!?」
瑠夏「つまり、将来警察官になるために今から勉強をしろということですか?」
俊彦「いや、違う。今日から警察官になって欲しいということだ」
瑠夏&花凛「……?」
瑠夏「おっしゃっている意味がわからないのですが…」

俊彦「当然、訓練は受けてもらう。君たちは特殊部隊SPとして活動してもらうつもりだ」
花凛「SPってあのSP?」
俊彦「いや違う。Student Policeの略だ。君たちは今まで通り学校に通いながら訓練を受け、いざという時に活躍してもらう」
瑠夏「いくら訓練を受けるとはいえ警察官だなんて…」
俊彦「大丈夫だ。君たちには素質がある。瑠夏君は特に運動能力が優れているから訓練すれば大丈夫だ。花凛は努力家だしな」
花凛「でもなんでそんな特殊部隊を?」
俊彦「実は最近女子高校生が誘拐される事件が多していてな。犯人は同一犯とみているが、1人なのか複数なのかなど詳しい事はまだわかっていない。急いで調べてもらってはいるのだがな…」
瑠夏「それと俺達が警察官になる事とどういう関係が?」 
俊彦「他にもたくさんの未解決事件がある。この誘拐事件のように高校生がターゲットの事件も多くな…そこで高校生の君達の方がわかることや捜査がしやすいこともあると思うんだ。だからどうか協力してもらいたい」
花凛「でも私達2人だけで大丈夫かな?」
俊彦「大丈夫だ。他にもメンバーはいる。橘君頼む」
橘    「はい、かしこまりました。皆様お入りください」

ガチャ

扉が開くと4人の男が入ってきた。

瑠夏「あっ!冬麻、春斗!」
花凛「瑠郁先輩、愁成君!」
冬麻&春斗「よろしくー!」
瑠郁「よろしく」
愁成「よろしくお願いします!」

俊彦「この6人がSPのメンバーだ」
花凛「えっ、女の子私1人!?」
俊彦「そうなるな。まぁ、頑張ってくれ」
花凛「おじいちゃん…」
俊彦「瑠夏君!」
瑠夏「は、はい!」
俊彦「もしもの時は花凛を頼んだよ」
瑠夏「……!?」

つまり守れってことか…?

瑠夏「はい!任せてください!」
俊彦「いい返事だ」
橘    「皆様、これから皆様の隠家(あじと)まで案内しますのでお車にお乗り下さい」
花凛「ここじゃないの!?」
橘    「ここだと目立ちますから(笑)」
花凛「た、確かに…」
俊彦「みんな、これから頑張ってくれ」
6人 「はい!」

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