歩くだけでレベルアップ!~駄女神と一緒に異世界旅行~
第217話目 とある休日の一日①!女神アテナ①
ちょっとえっちぃお話です。
そして、今話より第六部第7章『躍進 ~???編~』となります。
舞台はフランジュ王国からカルディア王国へと移ります。
よろしくお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
□□□□ ~アテナの場合~ □□□□
あれから2ヶ月後、トランジュでの用事を済ませた俺達は再び旅に出ることになった。
用事というのは村民大移動の件である。
ミューロリアにて手続きを行ったあの件が、ようやく終わりを迎えた。
たった100人の移住なだけなのに費やした期間はおおよそ9ヶ月。
これだけでも相当ヤバい案件だったことは想像に難くはないだろう。
本当、持つべき者は戦友というかキャベツさん様様である。
※※※※※
さて、そんな訳で再び旅に出ることになったのだが、本日は休日となっている。
とある事情の日だけはさすがに危険だろうということで休日を設けたのである。
では、その『とある事情』とは一体なんなのかというと───。
・・・。
「サクラ。アテナはどこにいった?」
いつも居るリビングにアテナの姿が見当たらなかった。
せっかくの休日だ。
こんな時ぐらいはアテナ達と一緒に過ごそうと思ったのだが......。
「アテナちゃんならぁ、お風呂に入っていますよぉ」
「......またか。あいつ、どんだけ風呂好きなんだよ。まるで猫だな」
猫は一日に14時間近くは寝るという。
そして、アテナも旅の間は同じぐらいの時間を昼寝や風呂にあてていたりもする。
温泉を手に入れてからのあいつは何かに取り憑かれたかのように入浴しっぱなしだ。
きっと、アテナの三大欲求は『食欲』・『睡眠欲』・『入浴』なのだろう。
あいつがリビング(食欲)に居ない場合は、決まって『俺の部屋で寝ている(睡眠欲)』か『風呂に入っている(入浴)』かのどちらかである場合がほとんどだ。
「用事があるならぁ、アテナちゃんに伝えておきますよぉ」
「いや、いいよ。俺も風呂に入ってくるからさ。サクラ、ありがとな」
昼間っから風呂というのも乙なものだ。
俺はサクラに礼を告げて、アテナのいる魔天温泉へと足を向けた。
・・・。
魔天温泉へとやってきた。
「あいつは......しょうがないな」
脱ぎっぱなしになっているアテナのワンピースが目に入るが、いつものことだ。
こればっかりは24時間フルサポートしているサクラであってもどうすることもできない。
俺はアテナの香りがほのかに残るワンピースを無心で畳んでから浴場へと向かった。
───ガラッ。
脱衣所と魔天温泉の空間を阻むガラス戸を開けると、そこに広がるは別世界。
まるで夜かのように薄暗く、ランタンで幻想的に灯された浴場内。
見上げると、己の美しさを競い合うかのように輝きあっている満天の星々。
魔動駆輪内ではあるのだが、露天温泉と見間違えるばかりの光景がそこにはあった。
(本当、いつ見てもこの光景は素晴らしいよなぁ)
これがヘカテー様渾身の作だというのだから納得だ。
初めて見た時なんて、さすが冥界建築士1級の腕前だと舌を巻いたものである。
ちなみに、魔天温泉のお題は『温もりと安らぎをあなたにお届け。冥界風景を添えて』らしい。
閑話休題。
広い浴場内を適当に歩いていくと、温泉に浸かっているアテナを発見。
「アテナ。邪魔をするぞ」
「んー? あー! 歩だー! 入って入ってー( ´∀` )」
「はいはい」
嬉しそうに微笑むアテナを適当にいなし、掛け湯をして温泉に肩まで浸かる。
本当は先に体を洗ってから入るべきなのだが、この魔天温泉はサクラの24時間フルサポートで常に自動洗浄機能付きの優れた温泉となっている。夜ならともかく、今ぐらいは別に良いだろう。
「んしょ。んしょ」
すると、さも当たり前のように俺の膝の上に座ってくるアテナ。いつものことだ。
「......と言うか、あっつ!? 体熱すぎ!! どんだけ湯槽に浸かってたんだ!?」
「んー? まだ5時間ぐらいだよー(。´・ω・)?」
「ま、まだ5時間ぐらいって、お前な......」
これでのぼせないというのだから不思議である。
これも女神ぱぅわーの成せる技なのか?
いや、でも、ほのかにアテナの顔が赤くなっているような?
(......気のせいか?)
それよりも、いまアテナは体重を自在に調整できる女神のワンピースを着ていない影響で、俺の足にアテナ本来の重みを感じる。年相応───いや、違うな。見た目相応な重さがずっしりと的な。
(こ、こいつ......。ドールのように体重を気にしたりはしないものなのか?)
この駄女神、見た目通り体がむっちりしているせいか意外と......。
さて、そんな意外と......なアテナの体を支えるべく、俺はいつもそうしているように後ろから包み込むかのようにアテナのお腹へと手を回す。
「えへへー(*´∀`*)」
これもいつものことだが、お腹へと回った俺の手を握ってくるアテナ。
───ぎゅむ。
すると、寄せられたスイカの壮観さと腕に伝わるずっしりとしたスイカの重み。
(......ふむ。さすがはアテナだな)
どうやら、スイカの出来は十分満足のいくものとなっているようだ。
こればっかりはニケさんでは感じることのできない、アテナだけの特権である。
「......(スイカ)気持ち良いな」
「ねー! (温泉)気持ち良いよねー(〃ω〃)」
「あぁ。本当に(アテナのスイカは)最高だ」
「歩、分かってるじゃーん! (温泉)さいこーだよねー( ´∀` )」
まさに以心伝心。
心が通じ合うとはこのことだろう。
さて、純真な笑顔を向けるアテナに、俺はちょっとしたいたずらをしてみた。
───ふよん。
───ふよん。
お腹へと回した手でアテナのお腹を時計回りに擦るだけで、どんぶらこ~♪と揺れるアテナのスイカ。
「くすぐったーいー! あーははははは( ´∀` )」
「お湯の中でこうして擦ると体に良いらしい」
「そーなのー(。´・ω・)?」
「そうらしい。続けるぞ?」
「はーい( ´∀` )」
別に嘘は言っていない。確か、何かには良かったはず。
とりあえず、純真なアテナにいたずらを続ける大義名分が欲しかっただけだ。
アテナの許可もおりたことだし、俺は尚もいたずらを敢行し続けた。
───ふよん。
───ふよん。
目の前で、どんぶらこ~♪と揺れるアテナのスイカは見ていて壮観だ。
よくもこんなにたわわに実ったものだと農家一同感心せずにはいられない。
「今年は何の問題も起きなかったからねぇ」
「んだんだ。虫による被害も全く無かっただよ」
「それにあれだ。肥料も良いものを使ったんだべよ」
「そうだったねぇ。でも、一番の肥料は私達の愛だべさ」
こう語るはスイカ農家一同。
本当に、ご苦労様です。
そして、こんなにもたわわに実らせてくれてありがとうッ!
......と、脳内でバカなことを思いつつも、俺はいたずらをしばらく楽しんだ。
「......」
しかし、人の欲望とは尽きないものである。
ただ見ているだけでは満足できなくなってしまっていた。
初キスを終えた俺は、俺の体は、確実にステップアップを果たしていたのである。
「......(ごくッ)」
これから行うことに、緊張で息を呑む。
本来なら自制するのだろうが......不幸にして(?)、それとも幸いにして(?)、アテナと二人っきりというこの状況が俺の理性のタガを緩ませる。
更に言うのなら、この魔天温泉は乳白色のお湯なので、お湯の中で何をしているのか神界から見ているニケさんには分からないだろうという安心感が俺の罪悪感を薄れさせていく。
そして───。
「時は来た! それだけだ......」
「歩さー。どうしたのー(。´・ω・)?」
そう吼えた俺は行動に移す。
もはや迷いはない。
某プロレスラーのように覚悟を決めるだけだ。
まず、アテナのお腹にあてていた手の平を上へと向ける。
そして、手の位置を敢えて意識して上方にずらしていく。
すると、どうだろう?
今まですべすべぷにぷにしていた柔らかいお腹の感触から、ずっしりとした重みを感じるたわわに実ったスイカの感触がダイレクトに伝わってくるではないか。
───たぷん。
───たぷん。
俺は計量器となって、たわわに実ったアテナのスイカを一心不乱に計量していく。
(け、けしからん! 実にけしからん重さだ!)
俺の測定結果に間違はない。
このスイカの中には夢と希望がたっぷりと詰まっている。
「......んぁッ!」
「ど、どうだ? 気持ち良いか?」
「へ、変な感じがするー。でもー、マッサージ気持ち良いかもー(〃ω〃)」
「マッサージ?......まぁ、いいや。続けるぞ?」
「はーい( ´∀` )」
アテナは何か勘違いしているようだ。
でも、都合が良いので訂正するつもりは一切ない。
(まぁ、俺としても? もう少ししっかりとした計量を続けたいしな)
そういう訳で、再び計量を開始する。
高値で売るには、このスイカがどれだけ良質なものなのかを証明する必要がある。
その為には一度や二度の計量だけで判断するには不十分だ。
十分な回数の計量と多角的な視点からのアピールが決め手となるだろう。
(そう! 多角的な視点からのアピールが重要だ!)
という訳で、早速多角的な視点からのアピールを開始しようと思う。
まず、スイカとあらば片手で持てるような小振りな大きさでは話にはならない。
大きければ大きい程良いとは言わないが、ある程度の大きさは必要となるだろう。
俺はたわわに実ったスイカを下から支えている手に力を入れた。
───ギュッ!!
そう、それはまるでバスケットボールを片手で鷲掴むかのように......。
「......ぁんッ!」
アテナの体がビクンッ!と跳ねた。
「あ、歩?」
「よしよし。(スイカの大きさは)十分だな」
測定結果は合格だ。この大きさ、片手では余りある。
いいや、夢と希望が詰まり過ぎていると言っても過言ではないだろう。
(......うーん。しかし、困ったなぁ)
実がぎっしりと詰まっているのは良いことなのだが、詰まり過ぎて万が一にでも破裂されてしまっては売り物にならなくなってしまう。
良質過ぎるというのも、ある意味問題なのかもしれない。
とりあえず意味があるかどうかは不明だが、スイカ全体を揉みしだいていこう。
───むんずッ!!
そう、それはまるで牛の乳を絞り出す時の搾乳のように......。
「......あぁんッ!」
アテナの体がビクンッ!ビクンッ!と先程よりも大きく跳ねた。
ふぅ。良かった。
効果がありそうで何よりだ。
ただ───。
「おぃ。変な声を出すな」
そのえっちぃ反応は少々困る。
そういう声を出されると否が応でも意識してしまう。
「だ、だってー、おっぱい気持ち良いんだもーん(*'д`*)」
「ふぁッ!?」
こ、この駄女神、ハッキリと言い切りやがった!
しかも、しかもだ!!
「ねー、歩~?」
「なんだよ?」
「さっきのもう一回やってー」
「......は?」
「さっきのもう一回やってよー! 気持ち良かったのーヽ(`Д´#)ノ」
耳を疑ってしまった。
まさか逆ギレされた上でお願いされようとは......。
(ハァ......。なんとも快楽に弱い女神だなぁ。いや、欲望に忠実なだけか?)
そう思いつつも、やってくれとお願いされた以上は遠慮するつもりなどどこにもない。
と言うか、最初からアテナの許可など無くとも堪能するつもりだった。
「じゃあ、いくぞ?」
「よろしくー( ´∀` )」
───むんずッ!!
再び、アテナのスイカを揉みしだく。
今度は遠慮無しだ!
下の方からつるの先端までじっくりと揉みしだいてやる!!
「......んぁあッ!」
「まだまだぁ! これぐらいでへばってんじゃねぇぞ!!」
アテナの艶かしい声とかわいらしい反応が、俺の心の奥底に眠る嗜虐心を筆でなぞるようにこちょこちょとくすぐってくる。
(ぐへへへへッ。ええんか? ここがええんか?)
その後30分以上にも渡って、魔天温泉内にアテナの嬌声と俺の狂声が響き渡ることとなった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後書き
次回、『とある休日の一日②』!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
新章一発目はアテナからということになりました。
メインヒロインなのに、最近は登場していなかったですしね......。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今日のひとこま
~アテナとは・・・~
俺の中で『これだけは!』というものが幾つかある。
その中の一つに、アテナとの関係性がある。
「はぁ......はぁ......はぁ......」
「お、おぃ。あんまりひっつくなよ。......(す、すごい良い匂いがするな)」
「はぁ......はぁ......はぁ......。む、むりー。力がはいんないだもーん(´-ε -`)」
「それについては申し訳ない」
「ねー。またさっきのやってくれるー(。´・ω・)?」
「ど、どうだろ?......(しないとは言ってない(キリッ!))」
「なんでー?Σ(・ω・*ノ)ノ」
「いや、だって......(この駄女神、快楽に溺れすぎだろ!)」
脱力し、荒々しい息を吐きながら頭を俺の肩にこてんと預けているアテナに、正直どう答えていいものか分からないでいる。
こうなってしまったのも、元を質せば俺が原因なのは分かっているのだが......。
アテナの反応がいちいちかわいくて止めるに止められなかった。
そして、今のアテナはエロ過ぎるッ!
俺の中での『これだけは!』が決壊してしまいそうになる。
しかし、それだけはどう考えてもマズいので鋼の精神で理性を保つことにする。
(......というか、アテナももの欲しそうな目をすんな! エロいわッ!!)
「さっきのすごーく気持ち良かったよー?(〃ω〃)」
「......(蕩けた表情もすんなッ! 俺の歩さんがムクっちゃうだろ!) そ、そうか。俺も気持ち良かったぞ?」
「歩もー!? じゃー、またやってよー( ´∀` )」
「あ、あれは特別なんだよ。いつもできることじゃないんだ」
「そーなのー(。´・ω・)?」
「そうだぞ。でも、やれないことじゃない。条件があるんだ」
「じゃー、お願いねー(*´∀`*)」
「なんでそうなった!?」
「んー? 条件満たせばいいんでしょー(。´・ω・)?」
「それはそうだけど......。話をいきなり飛ばすなよ」
「だいじょーぶ! 私ならよゆーよゆー(`・ω・´) 」
「アテナは余裕でも、俺が話についていけないんだよ」
「歩はなにいってるのー? 条件の話だよー(・ω・´*)」
「そっち!?」
「歩はバカだねー! あーははははは( ´∀` )」
「こ、こんのくそ駄女神がッ!」
───むんずッ!!
「......んぁあッ! はぁ......はぁ......はぁ......じょ、条件満たしたのー?(〃ω〃)」
「満たしてない。今のは......そうだな。八つ当たりだ」
「八つ当たりー!? でもー、気持ち良かったからOK( ´∀` )b」
「OK( ´∀` )bじゃねぇんだよ。今のはたまたまだからな? 普段はつねる」
「ひぃぃいいい(゜Д゜)」
「とりあえず、条件は二人っきりの時だけな? それと、この事は誰にも言わないこと」
「ニケやコンちゃんにも内緒(。´・ω・)?」
「ドールはダメ。ニケさんは......この会話を聞いているんじゃないのか?」
「そだねー! じゃー、コンちゃんには内緒にするからよろしくねー(*´∀`*)」
「お、おぅ。そんなに良かったのか?」
「すごーく良かったよー! もー、天国にイっちゃいそうな感じー(〃ω〃)」
「天国に行ったらダメだろ!? お前は神界に行けよ!」
俺の中で『これだけは!』というものが幾つかある。
その中の一つに、アテナとの関係性がある。
アテナとの関係性、それは・・・。
『一線を踏み越えることは決してしないけど、えっちぃいたずらは敢行する』
うん。あくまで旅の仲間として(いたずら込みで)接するということだな。
そして、今話より第六部第7章『躍進 ~???編~』となります。
舞台はフランジュ王国からカルディア王国へと移ります。
よろしくお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
□□□□ ~アテナの場合~ □□□□
あれから2ヶ月後、トランジュでの用事を済ませた俺達は再び旅に出ることになった。
用事というのは村民大移動の件である。
ミューロリアにて手続きを行ったあの件が、ようやく終わりを迎えた。
たった100人の移住なだけなのに費やした期間はおおよそ9ヶ月。
これだけでも相当ヤバい案件だったことは想像に難くはないだろう。
本当、持つべき者は戦友というかキャベツさん様様である。
※※※※※
さて、そんな訳で再び旅に出ることになったのだが、本日は休日となっている。
とある事情の日だけはさすがに危険だろうということで休日を設けたのである。
では、その『とある事情』とは一体なんなのかというと───。
・・・。
「サクラ。アテナはどこにいった?」
いつも居るリビングにアテナの姿が見当たらなかった。
せっかくの休日だ。
こんな時ぐらいはアテナ達と一緒に過ごそうと思ったのだが......。
「アテナちゃんならぁ、お風呂に入っていますよぉ」
「......またか。あいつ、どんだけ風呂好きなんだよ。まるで猫だな」
猫は一日に14時間近くは寝るという。
そして、アテナも旅の間は同じぐらいの時間を昼寝や風呂にあてていたりもする。
温泉を手に入れてからのあいつは何かに取り憑かれたかのように入浴しっぱなしだ。
きっと、アテナの三大欲求は『食欲』・『睡眠欲』・『入浴』なのだろう。
あいつがリビング(食欲)に居ない場合は、決まって『俺の部屋で寝ている(睡眠欲)』か『風呂に入っている(入浴)』かのどちらかである場合がほとんどだ。
「用事があるならぁ、アテナちゃんに伝えておきますよぉ」
「いや、いいよ。俺も風呂に入ってくるからさ。サクラ、ありがとな」
昼間っから風呂というのも乙なものだ。
俺はサクラに礼を告げて、アテナのいる魔天温泉へと足を向けた。
・・・。
魔天温泉へとやってきた。
「あいつは......しょうがないな」
脱ぎっぱなしになっているアテナのワンピースが目に入るが、いつものことだ。
こればっかりは24時間フルサポートしているサクラであってもどうすることもできない。
俺はアテナの香りがほのかに残るワンピースを無心で畳んでから浴場へと向かった。
───ガラッ。
脱衣所と魔天温泉の空間を阻むガラス戸を開けると、そこに広がるは別世界。
まるで夜かのように薄暗く、ランタンで幻想的に灯された浴場内。
見上げると、己の美しさを競い合うかのように輝きあっている満天の星々。
魔動駆輪内ではあるのだが、露天温泉と見間違えるばかりの光景がそこにはあった。
(本当、いつ見てもこの光景は素晴らしいよなぁ)
これがヘカテー様渾身の作だというのだから納得だ。
初めて見た時なんて、さすが冥界建築士1級の腕前だと舌を巻いたものである。
ちなみに、魔天温泉のお題は『温もりと安らぎをあなたにお届け。冥界風景を添えて』らしい。
閑話休題。
広い浴場内を適当に歩いていくと、温泉に浸かっているアテナを発見。
「アテナ。邪魔をするぞ」
「んー? あー! 歩だー! 入って入ってー( ´∀` )」
「はいはい」
嬉しそうに微笑むアテナを適当にいなし、掛け湯をして温泉に肩まで浸かる。
本当は先に体を洗ってから入るべきなのだが、この魔天温泉はサクラの24時間フルサポートで常に自動洗浄機能付きの優れた温泉となっている。夜ならともかく、今ぐらいは別に良いだろう。
「んしょ。んしょ」
すると、さも当たり前のように俺の膝の上に座ってくるアテナ。いつものことだ。
「......と言うか、あっつ!? 体熱すぎ!! どんだけ湯槽に浸かってたんだ!?」
「んー? まだ5時間ぐらいだよー(。´・ω・)?」
「ま、まだ5時間ぐらいって、お前な......」
これでのぼせないというのだから不思議である。
これも女神ぱぅわーの成せる技なのか?
いや、でも、ほのかにアテナの顔が赤くなっているような?
(......気のせいか?)
それよりも、いまアテナは体重を自在に調整できる女神のワンピースを着ていない影響で、俺の足にアテナ本来の重みを感じる。年相応───いや、違うな。見た目相応な重さがずっしりと的な。
(こ、こいつ......。ドールのように体重を気にしたりはしないものなのか?)
この駄女神、見た目通り体がむっちりしているせいか意外と......。
さて、そんな意外と......なアテナの体を支えるべく、俺はいつもそうしているように後ろから包み込むかのようにアテナのお腹へと手を回す。
「えへへー(*´∀`*)」
これもいつものことだが、お腹へと回った俺の手を握ってくるアテナ。
───ぎゅむ。
すると、寄せられたスイカの壮観さと腕に伝わるずっしりとしたスイカの重み。
(......ふむ。さすがはアテナだな)
どうやら、スイカの出来は十分満足のいくものとなっているようだ。
こればっかりはニケさんでは感じることのできない、アテナだけの特権である。
「......(スイカ)気持ち良いな」
「ねー! (温泉)気持ち良いよねー(〃ω〃)」
「あぁ。本当に(アテナのスイカは)最高だ」
「歩、分かってるじゃーん! (温泉)さいこーだよねー( ´∀` )」
まさに以心伝心。
心が通じ合うとはこのことだろう。
さて、純真な笑顔を向けるアテナに、俺はちょっとしたいたずらをしてみた。
───ふよん。
───ふよん。
お腹へと回した手でアテナのお腹を時計回りに擦るだけで、どんぶらこ~♪と揺れるアテナのスイカ。
「くすぐったーいー! あーははははは( ´∀` )」
「お湯の中でこうして擦ると体に良いらしい」
「そーなのー(。´・ω・)?」
「そうらしい。続けるぞ?」
「はーい( ´∀` )」
別に嘘は言っていない。確か、何かには良かったはず。
とりあえず、純真なアテナにいたずらを続ける大義名分が欲しかっただけだ。
アテナの許可もおりたことだし、俺は尚もいたずらを敢行し続けた。
───ふよん。
───ふよん。
目の前で、どんぶらこ~♪と揺れるアテナのスイカは見ていて壮観だ。
よくもこんなにたわわに実ったものだと農家一同感心せずにはいられない。
「今年は何の問題も起きなかったからねぇ」
「んだんだ。虫による被害も全く無かっただよ」
「それにあれだ。肥料も良いものを使ったんだべよ」
「そうだったねぇ。でも、一番の肥料は私達の愛だべさ」
こう語るはスイカ農家一同。
本当に、ご苦労様です。
そして、こんなにもたわわに実らせてくれてありがとうッ!
......と、脳内でバカなことを思いつつも、俺はいたずらをしばらく楽しんだ。
「......」
しかし、人の欲望とは尽きないものである。
ただ見ているだけでは満足できなくなってしまっていた。
初キスを終えた俺は、俺の体は、確実にステップアップを果たしていたのである。
「......(ごくッ)」
これから行うことに、緊張で息を呑む。
本来なら自制するのだろうが......不幸にして(?)、それとも幸いにして(?)、アテナと二人っきりというこの状況が俺の理性のタガを緩ませる。
更に言うのなら、この魔天温泉は乳白色のお湯なので、お湯の中で何をしているのか神界から見ているニケさんには分からないだろうという安心感が俺の罪悪感を薄れさせていく。
そして───。
「時は来た! それだけだ......」
「歩さー。どうしたのー(。´・ω・)?」
そう吼えた俺は行動に移す。
もはや迷いはない。
某プロレスラーのように覚悟を決めるだけだ。
まず、アテナのお腹にあてていた手の平を上へと向ける。
そして、手の位置を敢えて意識して上方にずらしていく。
すると、どうだろう?
今まですべすべぷにぷにしていた柔らかいお腹の感触から、ずっしりとした重みを感じるたわわに実ったスイカの感触がダイレクトに伝わってくるではないか。
───たぷん。
───たぷん。
俺は計量器となって、たわわに実ったアテナのスイカを一心不乱に計量していく。
(け、けしからん! 実にけしからん重さだ!)
俺の測定結果に間違はない。
このスイカの中には夢と希望がたっぷりと詰まっている。
「......んぁッ!」
「ど、どうだ? 気持ち良いか?」
「へ、変な感じがするー。でもー、マッサージ気持ち良いかもー(〃ω〃)」
「マッサージ?......まぁ、いいや。続けるぞ?」
「はーい( ´∀` )」
アテナは何か勘違いしているようだ。
でも、都合が良いので訂正するつもりは一切ない。
(まぁ、俺としても? もう少ししっかりとした計量を続けたいしな)
そういう訳で、再び計量を開始する。
高値で売るには、このスイカがどれだけ良質なものなのかを証明する必要がある。
その為には一度や二度の計量だけで判断するには不十分だ。
十分な回数の計量と多角的な視点からのアピールが決め手となるだろう。
(そう! 多角的な視点からのアピールが重要だ!)
という訳で、早速多角的な視点からのアピールを開始しようと思う。
まず、スイカとあらば片手で持てるような小振りな大きさでは話にはならない。
大きければ大きい程良いとは言わないが、ある程度の大きさは必要となるだろう。
俺はたわわに実ったスイカを下から支えている手に力を入れた。
───ギュッ!!
そう、それはまるでバスケットボールを片手で鷲掴むかのように......。
「......ぁんッ!」
アテナの体がビクンッ!と跳ねた。
「あ、歩?」
「よしよし。(スイカの大きさは)十分だな」
測定結果は合格だ。この大きさ、片手では余りある。
いいや、夢と希望が詰まり過ぎていると言っても過言ではないだろう。
(......うーん。しかし、困ったなぁ)
実がぎっしりと詰まっているのは良いことなのだが、詰まり過ぎて万が一にでも破裂されてしまっては売り物にならなくなってしまう。
良質過ぎるというのも、ある意味問題なのかもしれない。
とりあえず意味があるかどうかは不明だが、スイカ全体を揉みしだいていこう。
───むんずッ!!
そう、それはまるで牛の乳を絞り出す時の搾乳のように......。
「......あぁんッ!」
アテナの体がビクンッ!ビクンッ!と先程よりも大きく跳ねた。
ふぅ。良かった。
効果がありそうで何よりだ。
ただ───。
「おぃ。変な声を出すな」
そのえっちぃ反応は少々困る。
そういう声を出されると否が応でも意識してしまう。
「だ、だってー、おっぱい気持ち良いんだもーん(*'д`*)」
「ふぁッ!?」
こ、この駄女神、ハッキリと言い切りやがった!
しかも、しかもだ!!
「ねー、歩~?」
「なんだよ?」
「さっきのもう一回やってー」
「......は?」
「さっきのもう一回やってよー! 気持ち良かったのーヽ(`Д´#)ノ」
耳を疑ってしまった。
まさか逆ギレされた上でお願いされようとは......。
(ハァ......。なんとも快楽に弱い女神だなぁ。いや、欲望に忠実なだけか?)
そう思いつつも、やってくれとお願いされた以上は遠慮するつもりなどどこにもない。
と言うか、最初からアテナの許可など無くとも堪能するつもりだった。
「じゃあ、いくぞ?」
「よろしくー( ´∀` )」
───むんずッ!!
再び、アテナのスイカを揉みしだく。
今度は遠慮無しだ!
下の方からつるの先端までじっくりと揉みしだいてやる!!
「......んぁあッ!」
「まだまだぁ! これぐらいでへばってんじゃねぇぞ!!」
アテナの艶かしい声とかわいらしい反応が、俺の心の奥底に眠る嗜虐心を筆でなぞるようにこちょこちょとくすぐってくる。
(ぐへへへへッ。ええんか? ここがええんか?)
その後30分以上にも渡って、魔天温泉内にアテナの嬌声と俺の狂声が響き渡ることとなった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後書き
次回、『とある休日の一日②』!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
新章一発目はアテナからということになりました。
メインヒロインなのに、最近は登場していなかったですしね......。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今日のひとこま
~アテナとは・・・~
俺の中で『これだけは!』というものが幾つかある。
その中の一つに、アテナとの関係性がある。
「はぁ......はぁ......はぁ......」
「お、おぃ。あんまりひっつくなよ。......(す、すごい良い匂いがするな)」
「はぁ......はぁ......はぁ......。む、むりー。力がはいんないだもーん(´-ε -`)」
「それについては申し訳ない」
「ねー。またさっきのやってくれるー(。´・ω・)?」
「ど、どうだろ?......(しないとは言ってない(キリッ!))」
「なんでー?Σ(・ω・*ノ)ノ」
「いや、だって......(この駄女神、快楽に溺れすぎだろ!)」
脱力し、荒々しい息を吐きながら頭を俺の肩にこてんと預けているアテナに、正直どう答えていいものか分からないでいる。
こうなってしまったのも、元を質せば俺が原因なのは分かっているのだが......。
アテナの反応がいちいちかわいくて止めるに止められなかった。
そして、今のアテナはエロ過ぎるッ!
俺の中での『これだけは!』が決壊してしまいそうになる。
しかし、それだけはどう考えてもマズいので鋼の精神で理性を保つことにする。
(......というか、アテナももの欲しそうな目をすんな! エロいわッ!!)
「さっきのすごーく気持ち良かったよー?(〃ω〃)」
「......(蕩けた表情もすんなッ! 俺の歩さんがムクっちゃうだろ!) そ、そうか。俺も気持ち良かったぞ?」
「歩もー!? じゃー、またやってよー( ´∀` )」
「あ、あれは特別なんだよ。いつもできることじゃないんだ」
「そーなのー(。´・ω・)?」
「そうだぞ。でも、やれないことじゃない。条件があるんだ」
「じゃー、お願いねー(*´∀`*)」
「なんでそうなった!?」
「んー? 条件満たせばいいんでしょー(。´・ω・)?」
「それはそうだけど......。話をいきなり飛ばすなよ」
「だいじょーぶ! 私ならよゆーよゆー(`・ω・´) 」
「アテナは余裕でも、俺が話についていけないんだよ」
「歩はなにいってるのー? 条件の話だよー(・ω・´*)」
「そっち!?」
「歩はバカだねー! あーははははは( ´∀` )」
「こ、こんのくそ駄女神がッ!」
───むんずッ!!
「......んぁあッ! はぁ......はぁ......はぁ......じょ、条件満たしたのー?(〃ω〃)」
「満たしてない。今のは......そうだな。八つ当たりだ」
「八つ当たりー!? でもー、気持ち良かったからOK( ´∀` )b」
「OK( ´∀` )bじゃねぇんだよ。今のはたまたまだからな? 普段はつねる」
「ひぃぃいいい(゜Д゜)」
「とりあえず、条件は二人っきりの時だけな? それと、この事は誰にも言わないこと」
「ニケやコンちゃんにも内緒(。´・ω・)?」
「ドールはダメ。ニケさんは......この会話を聞いているんじゃないのか?」
「そだねー! じゃー、コンちゃんには内緒にするからよろしくねー(*´∀`*)」
「お、おぅ。そんなに良かったのか?」
「すごーく良かったよー! もー、天国にイっちゃいそうな感じー(〃ω〃)」
「天国に行ったらダメだろ!? お前は神界に行けよ!」
俺の中で『これだけは!』というものが幾つかある。
その中の一つに、アテナとの関係性がある。
アテナとの関係性、それは・・・。
『一線を踏み越えることは決してしないけど、えっちぃいたずらは敢行する』
うん。あくまで旅の仲間として(いたずら込みで)接するということだな。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
35
-
-
4
-
-
52
-
-
140
-
-
3
-
-
353
-
-
140
-
-
93
-
-
59
コメント
Qual
何と!!うらやまけしからん!(`・ω・´)ふんすっ!