歩くだけでレベルアップ!~駄女神と一緒に異世界旅行~
第99歩目 はじめてのチェンジ!神の試練③
前回までのあらすじ
冥界の試練に挑んだが、結局ヘカテー様のおかげで生き返ることができた。
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□□□□ ~主人公の復活を見守っていたその人は!~ □□□□
・・・。
とても温かい何かを感じる。
温もり.....、そう、人の温もりというやつを感じる。
・・・。
とても柔らかい何かを感じる。
おっぱい.....、いや、これは経験のある柔らかさだ。
・・・。
とても熱い何かを感じる。
人の想い.....、うん、燃えたぎるような熱き想いを感じる。
・・・。
「・・・」
「主!.....良かったのじゃ。本当に良かったのじゃ!」
とても柔らかい感触に包まれて、俺は現世に舞い戻った。
ドールの膝枕と溢れんばかりの感情に出迎えられて.....。
「.....悪い。心配をかけたみたいだな」
「.....全くじゃ!全くなのじゃ!.....もう金輪際、妾を置いて先に死ぬでない!」
いやいや、死ぬ時にそんな器用な真似はできないだろ、と思いつつも感激した。
俺の死をここまで悲しんでくれる人がいる。
俺の生をここまで望んでくれる人がいる。
しかも親や親族ではなく、こんな美少女が.....。
この26年間で、彼女などいた試しのない俺にとっては信じられない光景だ。
親や親族を除けば、きっと悲しんでくれる女性なんていない。
そう思っていたからこそ、ドールの気持ちが素直に嬉しかった。
そしてそれが分かっただけでも、生き返った価値は大いにある。
と言っても、いまだ死んだ実感はないし、生き返ったという実感も沸かないが.....。
(本当になんなんだろうな、これ?死ってこんな感じなのか?)
「妾を心配させた罰なのじゃ!いっぱいふさふさせよ!」
「そうだな。俺もドールをいっぱいブラッシングしてあげたい気分だ」
「うむ!」
ドールは尻尾を嬉しそうにたなびかせながら両手を口にあてる仕草でかわいく微笑んだ。かわいい。
(ちゃんとしてれば可愛い子なんだよな~。もふもふしてるし)
いまここに、主人と奴隷の再会成れり!
□□□□ ~主人公の復活を見守っていなかったその人は!~ □□□□
ドールと感動の再会を果たした俺は、命の恩人であるらしい人物を探した。
と言うか、普通ならまず最初に俺を出迎えるのは、メインヒロインであるそいつであるべきだと俺は思う。
どんな小説やラノベ、アニメでさえも、主人公の復活シーンでは、まず最初にメインヒロインとも呼べる存在が出迎えてくれている。
.....しかし、実際はどうだ?
出迎えるどころか、その姿すらも現さない。
そいつはもしかしたら命の恩人なのかもしれないが、こんな有り様では恩を感じる必要性すらない奴なのかもしれない。
・・・。
そして、回りを見渡すと奴はいた。
「バットちゃーん。お菓子ちょーだい( ´∀` )」
「畏まりました、アテナ様」
事もあろうにそのメインヒロインは、ほんの少し前まで敵だった奴と一緒に優雅にお茶会ときている。
この際、なぜお茶なるものがこの場にあるのかは詮索しないでおこう。
でも.....
「あー!やっといきかえったのー?おそいよー!
もうー!いちいち死なないでよねー?大変なんだからさー┐(´ー`)┌」
「・・・」
「無事生き返ることができたようで何よりです」
「・・・」
(はぁ~~~~~)
溜め息しかでない。
これはどうよ?
ほんの少し前まで敵だったバットですら、俺の生死を心配していた節がある。
それなのに、メインヒロインであるこのくそ駄女神は心配どころか、俺の死を呆れ、そしてめんどくさいとも謂わんばかりの態度だ。
更には.....
「ほらー!はやくこっちにきて座ってー!」
「・・・」
言葉に従って座ると、
───ぽすっ
「やっぱりー、イスがないと落ち着かないよねー( ´∀` )」
「・・・」
俺の体調を気遣うことすらせずに、俺の膝の上に当たり前のように座った。
どうやら俺の心配よりも、己のイスの心配をしていたようだ。
(しかもこのくそ駄女神、事もあろうに俺をイス呼ばわりしやがった.....)
「なにしてるのー?ぼさっとしてないでー、はやくお菓子ちょーだーい(・ω・´*)」
「・・・」
そして、当然のようにお菓子を食べさせろとまで言ってきた。
.....まぁ、食べさせてあげるんだけどね。
(はぁ~~~~~)
溜め息しかでない。
ヘカテー様が言うには、アテナも俺の蘇生の一躍を担ってくれたらしい。
それはいい。それはいいのだが.....
同じ命の恩人であるヘカテー様ならば、
「よかったー!人間君が無事でほんとーによかったよー!もうー!心配したんだからねー?」
なんて言って、きっと満面のにぱー☆で俺の生還をいの一番に出迎えてくれたに違いない。
俺の一番がニケさんだとは言っても、俺の生還をそこまで喜んでくれるのなら、間違いなくヘカテー様にもグッとくる。
実際、ドールにも並々ならぬ想いを抱いているのだから.....。
・・・。
それが!
このくそ駄女神は!
実際、どうよ!?
「あーははははは( ´∀` )」
俺の心配もせずに、このバカ面.....。
例え、命の恩人であったとしても恩を感じるか?
ドールのように並々ならぬ想いを抱けると思うか?
いや!
断じて無理だ!!
「ねぇーねぇー?ヘーちゃんはどうだったー(。´・ω・)?」
「.....すごくお利口さんだったよ」
「でしょー!まー、私ほどじゃないけどねー!あーははははは( ´∀` )」
「・・・」
俺は思う。
もしアテナが、ヘカテー様のようにお利口さんな女神様だったのなら.....
もしアテナが、ヘカテー様のように強くて頼れる女神様だったのなら.....
だからこそ俺は思う。
もしアテナが、ヘカテー様だったのなら.....
・・・。
だから俺は.....
「女神チェーーーーーーーンジ!」
「ええええ!?Σ(・ω・*ノ)ノ」
声高々に叫んだ。
(アテナとヘカテー様チェンジでお願いします!アテナはいらん!!)
いまここに、付き人と女神の訣別成れり!?
□□□□ ~バットの求めた力とは~ □□□□
「ちょっとー!女神チェンジってどういうことよーヽ(`Д´#)ノ」
バカが怒っているようだが、既に心は袂を分かっているので無視をする。.....てか、うるさい!
それよりも気になる奴がいる。
「お前.....。その姿は?」
「何を今更.....。汝にやられた傷ですよ?」
そう、腰から上右半分が抉り取られたような痛々しい姿をしているバットだ。
まるでホラー映画に出てきそうなその姿には、怖さもそうだが、何よりも憐れみを感じてしまう。
「なんか.....すまん」
「何を謝る必要があるのですか?戦いには犠牲が付き物。
その犠牲が今回は我輩だったということに過ぎません。
余計な憐れみや謝罪は無用な誤解を生みますぞ?」
「・・・」
俺にはよくわからない理論だが、所謂、武骨思想というやつなのだろうか。
謝罪が謝罪にはならず侮辱になってしまうのなら、俺は黙る他ない。当然誇ることもしない。
「.....しかし残念ですな」
「なにがだ?」
「.....この体たらくでは、もはや汝らの力を見ることは叶いません」
「はぁ!?お前はそんな姿になってまで何を言ってるんだ!?これ以上、何を見せろって言うんだよ!?」
正直、バットの言葉に耳を疑った。
何を言っているのか理解できないし、もはや狂人の域にすらいっているようにしか思えない。
.....だって、そうだろう?
俺は力に溺れて死ぬ程までの力を示した。
バットはもはや生きているのが不思議なぐらいの大怪我を負っている。
力を示せというのなら、十分過ぎるほどの力を既に示している。
これ以上、力を見せろと言われても見せることはできないほどに.....。
だが.....
「我輩が見たのは、汝の十分過ぎるほどの力に過ぎません。
それはそれでいいのですが、我輩が求めていたのは汝らのチームプレーそのものです」
「?」
「.....奴隷も未熟ならば、その主人もまた未熟ということでしょうか?」
「??」
「・・・」
バットは呆れたように言い捨てたが、俺はバットの言っていることが全然理解できない。
そして俺が侮辱されたなら、真っ先に噛み付くだろうと思っていたドールですら、バットの言葉に俯いてしまった。
(どういうことだ?俺とドールが協力して戦ったとしても、バットには敵わなかったはずだが?)
事実、仮にドールが成体になったとしても、当時のバットには手も足も出なかっただろう。
それぐらい当時のバットは、協力してどうこうできるレベルの相手ではなかった。
「狼王フェンリル様より、汝の僕のことを聞いて楽しみにしていたのですが.....。
どうやらフェンリル様の買い被りにすぎなかったようですね」
「・・・」
ドールが更に俯いてしまった。
バットの言葉の節々には失望、いや、それ以上にドールを責めるような.....。
そんな、どこか刺のある感情がひしひしと感じられる。
なぜドールが責められているのか事情はよくわからないが、ドールの主人としてこれは見過ごせない。
俺のかわいいきつねさんをいじめるんじゃねぇ!蝙蝠野郎!
「おい!よくわからないが、ドールをいじめるな!」
「.....何を勘違いしているのですか?
我輩が失望しているのはなにも汝の僕だけではありません。汝にも同様です」
「俺も!?なんで!?」
「.....呆れたものですね。主人は更に愚かとは救いようがありません」
おふ.....。
よくわからないが、賢いと思われるだろう人に「愚か」と言われると結構傷付く.....。
「よくわかっていない顔をしているようなので特別に教えて差し上げましょう。
我輩がなぜ、汝と汝の奴隷に失望しているのか.....。それはお互いを全く信用していないからです」
「???」
「・・・」
一瞬バットがなにを言っているのか分からず、頭が真っ白になった。
恐らくポカーンとだらしがない顔を晒していたことだろう。
「まだ分かりませんか.....。いや、もしかして汝は知らないのですか?」
「.....知らない?なにをだ?」
「・・・」
「汝の僕は、狐王九十九尾様の末裔と伺ってますが?」
「それが?」
「・・・」
「はぁ.....。なんと脆い主従関係なのでしょうか。
フェンリル様は汝らの何がそんなに気に入ったのか.....。我輩には理解しかねますな」
「溜め息付くほど!?」
「・・・」
どうやら俺とドールの関係は、バットに更なる失望を与えるほどに酷く脆いものだったらしい。
そしてドールはひたすら押し黙っている。.....なんだというのだろう?
「.....いや、失礼。そちらにはそちらの事情があるのでしょう。無礼な発言をしました。申し訳ない」
「.....勝手に納得して、勝手に謝るな。どういうことか詳しく話せ」
「なに簡単なことですよ。
もし汝の僕が汝に力を貸していたのなら、我輩と同等.....、いや、それ以上の力を出せていたことでしょう」
「.....はぁ?幾らなんでもそれは無理だろ」
さすがにそれはバットの買い被りにすぎないと思う。
そう思っていたのだが.....
「だから汝は愚かだと申し上げたのです。主人が僕の力を知らないとは話にならないですよ?
そして僕も僕です。己の主人の為に力を貸さず、あろうことか主人を死なせてしまう.....。
だから我輩は失望しているのです」
「・・・っ」
ドールは唇を噛んで険しい表情をしている。
確かに俺はドールの力をよく分かってはいない。
模擬戦では、戦闘に於ける力そのものなら十分わかったがそれだけだ。
そもそもドールの手を借りる必要のある戦いというもの事態が全くなかった。
だからドールの力について知る必要性も、興味すらも、更に言うなら、知ろうと思う意識すらも全くなかった。
(ドールの力とはそんなにすごいものなのか?)
「.....まだ半信半疑のようですね。
我輩の言葉を疑う前に、汝の僕にでも確認するのがいいのではないですか?」
確かにその通りだ。
早速確認してみることにする。
「ドール。バットの言っていることは本当なのか?」
「・・・(こくっ)」
いまだ押し黙ったままのドールだが、俺の質問には頷くことで返事を返してきた。
そして、どうやらバットの言う通りらしい。
それならば、一つの疑問が沸いてくる。
「マジか.....。どうしてその事を言わなかった?」
「・・・」
これに尽きる。
最近ギクシャクしていたとは言え、忠誠心の高いドールなら、そんな状況でもきっと教えてくれたはずだ。
況してや、俺が死に瀕すれば、ドール自身の命にも関わってくる。絶対に教えないはずがないと思う。
それなのにどうして.....
「ドール.....。教えてくれ。俺はドールを責めているんじゃない。知りたいだけなんだ」
「・・・」
「もしドールに本当にその力があるのなら、今後はドールのその力を借りたいとも思う」
「・・・」
「だからこそ、どうしてその力があることを黙っていたのかが知りたい。
今後、また同じようなことがあったら、お互い困るだろ?だから頼む」
「・・・」
ダメか.....
なるだけ優しく語りかけたつもりだったのだが、ドールはいまだ無言を貫き通している。
力があることを言い出さなかった原因は、恐らく俺とのギクシャクした関係が大きいんだとは思う。
・・・。
ドールは一向に口を開こうとしないので、諦めようとしたその時.....
「.....主は『全て任せろ』と、そう言ったのじゃ。
妾だって手を貸したい気持ちはあった。でも、また主の意向を無視して行動してしまっては、と.....」
「・・・」
思った通り、俺が、俺の言葉が原因だった。
もはや乾いた笑いすら起きない。
ドールに注意したことが、ここまでの影響を及ぼすとは誰が予想できただろうか。
・・・。
なんとも言えない空気が俺とドールを包む。
そして、そんな空気を壊してくれるのは当然.....
「僕とは主人の利になることならば、仮に主人の許可を求めずとも勝手に行動を起こしても良いものです。
常に主人を想い、主人の為に働き、主人の為に成果を残す。それこそが真の僕たる姿だと思っています。
その結果、例え主人から嫌われようとも.....。我輩はそんな素晴らしい僕を.....、いや、友を知っております」
アテナではなくて、今まで黙って俺達のやり取りを聞いていたバットだった。
アテナは既にヘカテー様とチェンジ希望を出しているのでどうでもいい。
それにしても、バットはすごいことを言っている。
(主人の許可無しで勝手に行動していいとか、それありなのか?)
なんてことを思っていたら、
「それしってるー!『軍律を犯しても大功を立てれば手柄を認められる』って不文律のことだよねー!」
「さすがはアテナ様。その通りです」
俺の中で、存在が消えかかっていたアテナがしゃしゃり出てきた。
どうやら、また昔の偉人さんがそう言うことを言っていたらしい。
「でも、規律は守ってこそじゃね?」
「そんなことばっかり言ってるからー、歩の世界のえらい人達は腰が重いんでしょー(。´・ω・)?」
「おおぅ.....。唐突な政治家批判か!?」
「100%利益がでるとわかっているならー、相談なんかいらないでしょー?あとで報告すればいいだけだしねー」
「それは利益が必ず出る場合の話だろ?出なかったらどうすんだよ?」
「んー?でないことないよねー?バットちゃーん」
「その通りですね。利を出すのではなく、利が出るまで行動するのです。
あってはならないことですが、仮に利が出ないような時は死んで詫びればいいのです」
なんとも凄まじい僕道。
主人の許可なく動く時は、利を出すことが前提で、出せなければ死んで詫びるものらしい。
そんなバットの凄まじい僕道に熱をあてられたのか、今まで黙っていたドールが口を開いた。
「ひ、一つ問いたい。
もしそれが主人の利となったとしても、結果主人が困るようなことであったならどうなのじゃ?」
それ完全に俺達のことを言ってますよね?ドールさん。
しかし、俺もその質問の答えには非常に興味がある。どうでる!?僕道!
「利になっているのに困る.....ですか?そんな主人がいるとは思えませんが.....。
もし仮にいたとするならば、その主人は主人たる度量に欠けておりますな。我輩ならば即、暇を頂きます」
「ぶふっ!?」
バットの痛烈な言葉に、俺のガラスのハートにひびが入った。
心なしか、ドールから責めるような眼差しを向けられている気が.....。
「お、俺も聞きたい。主人にだっていろいろ都合はあるものだろ?
いくら主人の利になるからと言っても、時と場合も考える必要はあるんじゃないのか?」
これは俺がドールに注意した際の文言そのものだ。
どうなの!?ねぇ、どうなの!?どうなんですか!?バット先生!
「利が出ているのならば、考える必要はないですな」
「なんで!?」
「僕とは、ただひたすら主人の為に身を粉にして働き、そして成果を出すものです。
その結果生じたもの全てを受け入れるのは、主人の役目であり、主人の度量です。
そもそも生じた結果を受け入れないということは、僕の働きを認めていないことになるのでは?」
「HAHAHA.....」
バットが無茶苦茶なことを言っているのは間違いない。
しかし、どうにもこうにも言い負かす言葉が、考えが沸いてこない。
なぜならそこには、ひたすら主人を想う純粋な気持ちが溢れているのだから.....
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考えてみてほしい。
子供が両親を喜ばす為に、初めて料理をしたとしよう。
そして結果は、不味くて、台所もめちゃくちゃになってしまう。
こういう状態になった時、怒鳴り付ける親がどれぐらいいるのだろうか。
いや、怒鳴り付けるどころか、ほぼ大半の親が笑って許してしまうのではないだろうか。
だってそこには、ひたすら両親を想う純粋な気持ちが溢れているのだから.....
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つまりバットが言いたいのは、『結果が出ているのならば、些細なことぐらいは笑って許してやるぐらいの度量が主人には必要だ』、ということだ。
恥ずかしい? ・・・小さい小さい。
目立ちたくない?・・・小さい小さい。
「.....主?」
ドールからは、それはもう厳しい眼差しを向けられた。
早く返答せよ!と、無言の圧を感じる。
「小さい主人で申し訳ありません.....」
「まぁ、よかろう。今後は全力で、主の為に尽力するが良いな?」
「仰せのままに.....」
「くふふ。任せよ!妾が主を、立派な主人にしてみせるのじゃ!」
まるで憑き物が落ちたような晴れ晴れとした表情を見せるドールは、尻尾を嬉しそうにたなびかせながら両手を口にあてる仕草でかわいく微笑んだ。かわいい。
(ちゃんとしてれば可愛い子なんだけどな~。もふもふだし)
こうしてバット先生のせいで、俺とドールのギクシャクした関係は終焉を迎えた。
ドールの異常とも言える貢献を許可するという多大な爪痕を残して.....。
・・・。
その後、俺が小さい主人であることに気落ちしていたら、
「ねぇーねぇー?」
「.....なんだよ?」
ここぞとばかりにアテナが側に寄ってきた。
「女神チェンジするー?小さい歩~(o゜ω゜o)」
どうやら傷心の俺につけこむ魂胆らしい。
もしくはからかうつもりだろうか。
だから俺は.....
「女神チェーーーーーーーンジ!」
「ええええ!?Σ(・ω・*ノ)ノ」
声高々に叫んだ。
(ナメるなよ!駄女神!!お前はいらん!今すぐヘカテー様とチェンジしろ!!)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後書き
次回、神思想!
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今日のひとこま
~ドールの力とは~
「結局ドールの力ってなんなんだ?」
「妾の力とは支援することにあるのじゃ。そもそも符術使いは支援職だしの」
「あ~。そう言えば、そんなことを言ってたよな」
「本来、妾のような支援職は重宝されるものなのじゃ。.....だが、主は強すぎるからの」
「今までドールに頼ることなかったもんな~」
「うむ。強すぎる弊害というものじゃな。だからこそ強敵に出くわした際には、主は非常に脆いのじゃ」
「ううむ。どうも俺はそういう情報系には疎いんだよな。気を付けるようにしてはいるが.....」
「悪いが、妾に頼られてもそれには応えられぬ。妾も常識ぐらいしか知らぬしの」
となると、やっぱり頼れるのはラズリさんのみか.....。今頃、何してるんだろうな?
「とりあえず今後のこともあるし、力を見せてくれないか?」
「別にそんな大層なものではないのじゃ。.....背中を見せよ」
「背中を?」
「うむ」
服を脱いで、背中を晒す。
「これでいいか?」
「う、うむ」
───ぴとっ
「すりすり~(主~♡主の背中は逞しいのじゃ~♡)」
「え!?なんだ!?なにしてんだ!?」
「すりすり~(主~♡)ぺろっ(ちょっと汗臭いところもまたたまらないのじゃ~♡)」
「うわっ!?.....ちょっ!?お前何してんだよ!?」
結局、メス顔になっていたドールにお仕置きをした。
いい加減にしろ!
ちなみにドールの力とは、一時的に俺の身体強化を行うものだった。
ーーーーーーーーーーーーー
体力:14202(+7091)
魔力:14182(+7091)
筋力:14192(+7091)
耐久:14192(+7091)
敏捷:14702(+7091)
ーーーーーーーーーーーーー
これが力を使った後の俺のステータスだ。
2倍になっている.....。
力を使っていれば、俺は死ぬ必要なかったんじゃね?早く言ってくださいよ~、ドールさん!
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