俺に稲妻が走る時、それはつまり覚醒の時

そらち

第4話 革命

群衆の中に、カメラを構えている女がいた。

少し見覚えがある気がする。
だが今は気にしている場合ではない。

こいつらを壊すのが先だ。

二十体ほど居たが、俺はまず前の二体を壊しに向かった。

素早く指を付ける。

それだけで超電流が通る。二体は崩れ落ちた。

唖然として動けずにいるAIロボットに、
さらにたたみ掛けるように一体ずつ殴り壊す。

そのスピードはもはや常人のそれではなく、
AIとはいえ、ついてこれない様だった。

全てを壊し終えるまで約一秒だった。

何が起きたのか分からず立ち竦んでいる群衆を
かき分け、公園を出ようとすると、誰かに
声を掛けられた。

「光堂...君..?」

ああ、そう言えばあの見覚えのある女。
誰かと思ったら、そうか、声で分かった。

俺は声の方を向いて言った。
「荒川か..」

荒川 優奈、高校のクラスメートだ。
確か写真部だったような、。

「何やってんだ?こんなとこで、カメラ持って」

「それは私の台詞だよ!何やってるのよ!」

何やってるの..か。傍から見ればそう思うのかな。

「俺は..世界を変えるんだ。」

「...え?」

「AIに好き勝手やられてる今の世界を変える。
その為に俺は闘うんだ。」

決意の声は、快晴の空に響き渡った。

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